固執の意味とは？使い方や例文&類義語を紹介！

「固執」とは自分の考えや意見への過度なこだわりを意味する言葉です。

ビジネスや日常生活の中では、ときに自分の意見を譲りたくないと思うこともあるでしょう。

しかし物事に固執し過ぎてしまうと、周りが見えなくなってしまう可能性があるので注意が必要です。

ぜひ言葉の意味を深く掘り下げることで、「固執」のマイナス面やプラス面について今一度考えてみることをおすすめします。

そこで今回の記事では「固執」の意味や使い方、類義語などについて詳しく見ていきましょう。

固執の意味とは

「固執」とは、他人の意見に耳を貸さずに自分の意見を押し通すこと・自身の主張や意見のみにこだわることを意味します。

「固執」の読み方は「こしゅう」あるいは「こしつ」です。

もともとの読み方は「こしゅう」ですが「こしつ」と読まれることが増えてきたため、現在は「こしつ」の読み方が一般的とされています。

固執の使い方【例文付き】

続いて、「固執」の具体的な使い方を例文とともに見ていきましょう。

「自分のやり方に固執しすぎているから視野を広げた方がいい」

この場合の「固執」は自分のやり方や考え方のみにこだわりすぎて、周囲の意見が耳に入っていないことを意味しています。

自分の考えに固執しすぎてしまうと、他人からの意見やアドバイスを受け入れることができず、周りが見えなくなってしまいます。

ときにはこだわりを捨てて柔軟な考え方を取り入れる必要があるでしょう。

「自分が正しいと思うことに固執して努力した結果、大成功を収めた」

物事に固執するのは悪いことばかりではありません。

周囲から見たらこだわりが強く面倒そうであっても、自分の意見を押し通したことがポジティブな結果をもたらすこともあるからです。

この場合の「固執」は自分の意見や考えを信じ、こだわり続けたことをポジティブなニュアンスで表しています。

作品を作り上げたり物事を変革させたりする人物は、固執が良い方向に働くことも少なくないのです。

「彼は何度振られても彼女に固執している」

「固執」は物事や考え方だけでなく人が対象になることもあります。

この例文の場合は、彼女は彼を振っているにも関わらずあきらめないから固執していることになるわけです。

固執の類義語

「固執」には似たような意味を持つ類語や関連語がいくつか存在します。

ここでは固執の類義表現について紹介するので、状況によって使い分けましょう。

執着

「執着」とは特定の物事にしつこくこだわること・心が囚われている状態を意味します。

固執の主な対象は自分の意見や考えですが、執着は物事へのこだわりに使われることが多いです。

執拗

「執拗」は自分の意見などにしつこくこだわり続けることを意味します。

「固執」が文脈によってはポジティブな意味合いを含むのに対し、執拗はとにかくしつこくねちっこい、マイナスなイメージの強い言葉です。

頓着

「頓着」とはひとつのことを深く気にかけるさま、強く関心を寄せることを意味します。

「〇〇に頓着しない」といったように、打ち消しの表現で使われることが多いです。

「頓着しない」と言う場合、世間一般が気にするようなことにこだわらない、全く気にしないという意味になります。

固執の対義語

最後に、固執の対義語について紹介していきます。

類義語だけでなく対義語も押さえておけば、より適切な表現ができるでしょう。

譲歩

「譲歩」とは、自分の意見と折り合いをつけつつ他人の意見を受け入れることを意味します。

「譲」という文字が入っていることからも、相手に（意見を）譲る・自分の意見を抑えるというニュアンスが含まれています。

妥協

「妥協」とはお互いの意見を譲り合った上で合意点を見つけることを意味します。

お互いの意見を少しづつ譲り合うというところがポイントであり、対立意見をもつ両者が話し合いの上で穏やかに解決策を見出すことを表しています。

また、不本意ではあるものの解決のために妥当なラインを見出すという意味が含まれることもあります。

無頓着

「無頓着」とは深く関心を寄せるという意味の「頓着」に無を付けることで、関心のないこと、気にしないことを意味します。

ニュアンスとして、全く気にしない・無関心といった強い意味合いで使われることが多いです。

固執とは周りの意見を聞かずに自分の考えを押し通すこと

自分の意見こそが正しいと、1つのことに固執してしまうのは誰にでもあることです。

しかし、固執しすぎるあまり物事が進まなくなってしまうという悪影響も否めません。

もし「固執している」と指摘されたら、周囲のアドバイスを無視してしまってはいないか今一度反省してみてください。

「固執」の言葉の意味に含まれた良い面・悪い面を理解し、実生活に生かすことをめざしてくださいね。