「真摯」とはどういう意味?主な使い方や活用シーンを例文付きで解説!
「真摯に対応する」「真摯に受け止める」といったフレーズをよく耳にしますよね。
「真摯」はビジネスシーンで使われる機会が多い言葉です。
しかし、「真摯」の間違った使い方をしてしまっている人は少なくありません。
この記事では、「真摯」の意味や主な使い方、活用シーンを例文付きで解説していきます。
この記事を読んで、「真摯」を正しく使えるようになりましょう!
Contents
「真摯」とは
「真摯」とは、「真面目で熱心なこと、またその様子」という意味の言葉です。
誠意の気持ちを込めたいときに「真摯」はよく使われます。
ビジネスシーンでは、なにかの決意を表明するときや謝罪の定型文として用いられることが多いです。
「真摯」は目上にも使える
「真摯」は「自分がひたむきに物事に取り組む」という意味があるため、目上の人に使うことも可能です。
目上の人に対して、「この件に関して真摯に対応します」「そちらのご意見は真摯に受け止めさせていただきます」といった使い方をしても、失礼にあたることはありません。
ただし、部下が上司に向かって「真摯に対応してください」とお願いするのは、失礼になるので気をつけましょう。
「真摯」の類語
「真摯」の類語には、「真面目」「真剣」「誠実」があります。
類語に目を通しておくことで、「真摯」の意味を深く理解することができるでしょう。
ここでは、「真摯」の類語について紹介します。
「真面目」
「真面目」は、「いい加減なところがなく一生懸命なさま」という意味の言葉であり、「真摯」と似た意味を持っています。
「真面目」は、ビジネスシーンで使われるというよりも、日常的な場面で用いられることが多い言葉です。
ビジネスシーンで「真面目に対応させていただきます」といった使い方をすると、少し不自然な印象になるので気をつけましょう。
「真剣」
「真剣」とは、「本気で物事に取り組むこと」という意味の言葉です。
「真摯」は、その行動が相手に向けて行われる場合にのみ使うことができますが、「真剣」であれば自分自身のなかで完結する行動にも使えます。
ただし、「真剣」には相手に対する謝罪や誠意といったニュアンスは含まれていません。
間違った使い方をしないように注意しましょう。
「誠実」
「誠実」とは、「私利私欲を交えず、真心をもって人や物事に接すること」という意味の言葉です。
「真摯」とほぼ同じ意味の言葉であり、辞書によっては「真摯」と「誠実」を同義語としていることもあります。
ただし、ビジネスシーンでは明確な使い分けが存在します。
「真摯」が「物事への対応の仕方が真面目であること」を表すのに対し、「誠実」は「人の性格や態度が真面目であること」を表すのです。
「真摯」は取り組み方を表し、「誠実」は性格や性質を表すと覚えておきましょう。
【例文付き】「真摯」の主な使い方
「真摯」は、他の言葉とセットで使われることが多いです。
主な使い方を例文付きで以下にまとめましたので、確認してみましょう。
「真摯に対応する」
「真摯に対応する」は、こちらの不手際によって問題やトラブルが発生したときに使うことができます。
【例文】
「お客様のクレームに対して、真摯に対応させていただきます」
「真摯な対応でトラブルを解決することが必要だ」
「真摯に対応する」を使う場合は、態度だけでなく実際の行動で誠実な気持ちを表現する必要があります。
「真摯に受け止める」
「真摯に受け止める」は、トラブルに対する謝罪の言葉として使うことが一般的です。
【例文】
「問題を真摯に受け止め、再発防止に講じてまいります」
「今回の件を真摯に受け止め、今後の改善に努めてまいります」
「真摯に受け止める」も、今後の対応や行動が求められる言葉だといえます。
「真摯な姿勢」
「真摯な姿勢」は、自分の態度や取り組み方を伝えたいときに使う言葉です。
【例文】
「今回のプロジェクト成功のために、真摯な姿勢で取り組んでまいります」
「社長は真摯な姿勢で問題解決に取り組んだ」
お願いをする形でなければ、目上の人を主語にして「真摯」を使うことができます。
「真摯に向き合う」
「真摯に向き合う」も、自分の気持ちや取り組み方を表現する際に使いやすい言葉です。
【例文】
「仕事に真摯に向き合い、自身の成長にも繋げたいと思います」
「真摯に向き合うことで、トラブルを乗り越えることができるだろう」
「真摯に対応する」と似た言葉ではありますが、「真摯に向き合う」は謝罪以外の場面でも使うことができます。
「真摯」を活用するシーン
「真摯」をビジネスシーンで使うときとは、具体的にどのような場面なのでしょうか。
最後に、「真摯」を活用する主なシーンを紹介していきます。
最初の意気込み
新しい職場に来たり新しい役職に就いたりしたとき、最初の意気込みで「真摯」を使うことができます。
「真摯な態度で仕事に取り組んでいきます」「仕事に真摯に向き合って行きたいと思います」といった使い方をすれば、誠実に努力したい旨を相手に伝えることができるでしょう。
反省を伝える
反省を伝える際にも、「真摯」を活用することができます。
「この度は申し訳ございませんでした」と謝罪の言葉だけで終わらせるよりも、「この度は申し訳ございませんでした。起きた問題に対しては真摯に受け止めさせていただきます」と言った方が、より相手に誠意が伝わるでしょう。
相手を称賛する
相手を賞賛する場面でも、「真摯」を使うことは可能です。
「部長の真摯な姿勢が、社内環境の改善に繋がったのだと思います」と言えば、相手の誠意や誠実さを評価していることになります。
称賛の言葉として「真摯」を目上に使うのは失礼にはあたりませんが、「真摯な対応ですね」など直接的に評価している言い方はNGです。
評価のニュアンスを和らげて使うようにしましょう。
「真摯」はビジネスシーンでよく使われる言葉
「真摯」は、ビジネスシーンで頻出する言葉であり、適切な使い方を知らなければ失礼にあたる可能性があります。
「真摯に取り組んでいると思います」と目上の人を評価したり、「真摯な対応をしました」と自分の努力をアピールしたりするのは間違った使い方です。
「真摯」を使うときは謙虚な姿勢が大事なので、偉そうな物言いや自分のアピールに繋がるような言い方をしないように注意しましょう。
「真摯」を正しく使えば、自分の誠意や誠実さを相手に伝えることが可能です。
この記事を参考に、「真摯」を正しく使ってビジネスシーンで活用していきましょう!
- 「真摯」とは「真面目で熱心なこと、またその様子」という意味
- 「真摯」は目上にも使える言葉
- 「真摯」の類語は「真面目」「真剣」「誠実」
- 「真摯」の主な使い方は「真摯に対応する」「真摯に受け止める」「真摯な姿勢」「真摯に向き合う」
- 「真摯」を活用するシーンは「最初の意気込み」「反省を伝える」「相手を称賛する」