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「拝受」の意味・注意点とは?ビジネスシーンでの正しい使い方と例文を解説

定義
この記事は約 7 分で読めます。

ビジネスシーンなどで「拝受」という言葉を目にしたことはありませんか。

日常会話ではあまり使わない言葉なので、「拝受」を間違えて使っている人も少なくないでしょう。

この記事では、「拝受」の意味や注意点、ビジネスシーンでの正しい使い方を例文とともに解説していきます

この記事を参考にして、「拝受」を正しく使いましょう!

 

「拝受」の意味

「拝受」は「受け取る」という意味の言葉です。

「頭を下げる」という意味の「拝」が組み合わさることで、「受け取る」の謙譲表現になっています。

ビジネスシーンでは、こちらが相手から送られたものを確認し、相手にその旨を報告するときに使われることが多いです。

自分を主語にして使う言葉なので、相手に「ご拝受ください」といった言い方はできません。

 

「拝受」の使い方・例文

「拝受」はビジネスシーンで目にすることが多い言葉です。

とくに、取引先など目上の相手とやりとりするとき使われることが多いので、失礼のないように正しい使い方をしっかり頭に入れておきましょう。

ここでは「拝受」がどういう場面で使われるか、例文付きで紹介していきます。

 

書類を預かったとき

相手から書類を預かったときは、「拝受」がよく使われる場面です。

【例文】

・先ほど、請求書を拝受しました。

・本日、〇〇様より資料が到着しました。まずは拝受のご連絡のみにて失礼いたします。

「まずは拝受のご連絡のみにて失礼いたします」は、取り急ぎ受け取ったことを相手に報告し、詳しいことは後ほど送るということを伝える際に用いられます。

 

メールを受け取ったとき

書類だけでなく、メールを受け取った報告にも「拝受」は使われます。

【例文】

・メールを拝受しました。早々にお返事いただきありがとうございました。

 

「ご査収ください」の返信のとき

「ご査収ください」と来たときの返信に、「拝受」を用いることもあります。

【例文】

A:資料を添付しますので、ご査収ください。

B:先ほど資料を拝受しました。確認したところ、特に問題はありませんでした。ご送付いただきましてありがとうございました。

「査収」は「受け取ってよく確認する」という意味の言葉です。

返信の際は「拝受しました」という言葉を使って、中身に目を通して確認したことを伝えましょう。

 

「拝受」を使うときの注意点

「拝受」は使い方を間違いやすい言葉でもあります。

ここでは、「拝受」を使うときの主な注意点を2つ紹介します。

間違えないようにチェックしておきましょう。

 

「拝受いたしました」は二重敬語になる

「拝受いたしました」は二重敬語であり、間違った使い方だと言われることがあります。

「拝受」と「いたす」はどちらも謙譲表現なので、二重に謙譲を重ねているためです。

(「拝受いたしました」が二重敬語であるかどうかは諸説あります)

ただ、現代では「拝受いたしました」という言い方も定着しています。

問題ないとされることもありますが、気になる場合は「拝受しました」と書いたほうが無難でしょう。

 

後輩には使わない

「拝受」は目上の相手に使うへりくだった言い方なので、後輩や部下には使いません。

目下の相手に使ってしまうと、常識が欠けていると思われる可能性があります。

後輩や部下からなにか受け取った場合は、「受け取りました」「受領しました」といった言葉を使いましょう。

 

「拝受」の類語・言い換え

「拝受」の類語や言い換え表現には、「頂戴」「拝領」「いただく」「賜る」「査収」などがあります。

詳しく見ていきましょう。

 

頂戴

「頂戴」は物だけでなく、気持ちや意見、時間などにも使うことができる言葉です。

「ご意見を頂戴しました」「お時間を頂戴し、誠にありがとうございます」といった使い方をします。

「頂戴」のほうが汎用性は高いですが、「拝受」のほうがより丁寧な印象を相手に与えることができます。

 

拝領

「拝領」は「目上の相手から大切なものを受け取る」という意味です。

「先ほど、記念品を拝領しました」といった使い方をします。

主に贈り物を受け取ったときに使われることが多く、仕事上の資料を受け取ったときにはあまり使われません。

 

いただく

「いただく」は、「もらう」の謙譲語です。

「先ほど資料をいただきました」といった使い方をします。

「拝受」とほぼ同じ使い方をすることができますが、「拝受」よりも少しくだけた言い方になります。

「いただく」も「拝受」と同様、目上の人に使うことができる言葉です。

 

賜る

「賜る」も「もらう」の謙譲語であり、「頂戴」と同様に相手の厚意に対して使うことができます。

「平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます」といった使い方をします。

かしこまった表現ですが、多用するとくどくなり、かえって敬意が伝わらないことにもなりかねません。

 

査収

「査収」は上で記載したとおり、「受け取って確認する」という意味です。

「書類を送りましたので、ご査収ください」といった使い方をします。

「査収」は送る側が使う言葉なので、受け取る側が「査収しました」と言うことはできません。

 

「拝受」への返信は必須ではない

相手から「拝受しました」という連絡が来ても、返信は必須ではありません。

基本的には「ご連絡をいただきありがとうございます」などと返信するのが丁寧ですが、相手によっては必要ないでしょう。

頻繁にやりとりをする相手であれば、煩わしく思われる可能性もあるので、臨機応変に対応しましょう。

 

ビジネスシーンで「拝受」を使いこなそう

受け取ったことを報告をするとき、「拝受」はよく使われます。

メールを受け取ったときや資料を受け取ったときなど、「拝受」は様々な場面で使われています。

「拝受」は相手に敬意を伝えつつ報告ができるので、非常に使いやすい言葉であるといえるでしょう。

しかし、間違った使い方をしてしまうと、かえって相手に失礼をしてしまうことにもなりかねません。

「拝受」は「自分が主語のときにのみ使える」「目上の人にのみ使える」ということを覚えておきましょう。

 

まとめ
  • 「拝受」は「受け取る」という意味の謙譲語
  • 「拝受」がよく使われる場面は「書類を預かったとき」「メールを受け取ったとき」「『ご査収ください』の返信のとき」
  • 「拝受」を使うときの注意点は「『拝受いたしました』は二重敬語になる」「後輩には使わない」
  • 「拝受」の類語・言い換えは「頂戴」「拝領」「いただく」「賜る」「査収」
  • 「拝受」への返信は必須ではない

 

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