貧乏舌とは?意味・類語・使い方〜特徴診断・原因・改善法まで徹底解説
「貧乏舌(びんぼうした)」という言葉を聞いたことはありますか?
「耳にしたことはあるけど、具体的にどんな意味かわからない」という人は実は多いです。
意味を間違えて使っている人は、自虐のようになっていて相手からネガティブに思われているかもしれません。
いらぬ誤解を招かないように、今回は「貧乏舌」の意味や類語、使い方、特徴などを詳しく解説します。
貧乏舌の改善方法も紹介しますので、特徴に当てはまった人は参考にしてみてくださいね。
「貧乏舌」とは?
はじめに、貧乏舌の言葉の意味・類語・対義語などを解説します。
意味
「貧乏舌」は辞書にはない造語で、「どんなものでも美味しく感じる舌」のことです。
なんでも美味しいと感じるので、「味の違いがわからない人」「味覚が鈍い人」というニュアンスで使われる場合が多いです。
貧乏舌は一般的にネガティブな意味で使われますが、「なんでも美味しく食べられるのは幸せ」とポジティブに受け止める人もいます。
SNSでは「貧乏舌ではなくハッピータンと呼んでほしい」という投稿に多くの「いいね」が集まり、大きな話題にもなりました。
類語
貧乏舌の類語には、以下のようなものがあります。
- 馬鹿舌
- 味音痴
- 安舌
対義語
貧乏舌の対義語には、以下のようなものがあります。
- グルメ
- 舌が肥えている
- 美食家
- 食通
使い方
貧乏舌は、以下のような使い方をします。
【例文1】
「友達の家に訪問して手料理をご馳走してもらったけど、貧乏舌なのでうまく誉められなかった」
【例文2】
「彼女は貧乏舌でストライクゾーンが広いから、お店選びに困らないんだよね」
【例文3】
「人に笑われることもあるけど、なんでも美味しく感じるから貧乏舌自体は悪くないと思ってる」
英語表現
貧乏舌を英語で伝えたいときは、「unsophisticated palate」と表すとわかりやすいでしょう。
- unsophisticated
(素朴な・洗練されていない) - palate
(味覚)
貧乏舌になってるかも?7つの特徴から診断
ここでは、貧乏舌の特徴を7つ紹介します。
自分が貧乏舌なのかわからない人は、当てはまるかチェックしてみましょう。
周囲と味覚が合わない
貧乏舌の人は周りの人が「まずい」と言っているものでも、美味しいと感じます。
「味付けしょっぱいよね」と言われても、「そう?美味しいよ?」と意見が合わないことが多いです。
グルメの人との食事は楽しくない
グルメの人は、食事をしながら「このソースは素材の味を活かしてるね」「このパスタは茹で加減がちょうどいい」などの会話を楽しみます。
貧乏舌の人は細かな味の違いがわからず、「美味しい」「すごく美味しい」という簡単な評価をしていることが多いです。
グルメの人とは食事の楽しみ方が違うので、一緒に食事しても「つまらない」と感じやすいでしょう。
料理をするのが苦手
貧乏舌の人は味の違いに敏感ではなく、周りの人と味覚が合いません。
自分では美味しいと思っていても、他の人には物足りない味付けだったり雑な料理に感じたりすることがあります。
そのため、貧乏舌の人は料理をするのが苦手なのも特徴のひとつです。
高い食事に興味がない
貧乏舌は高級な料理には興味がなく、それほど惹かれません。
むしろ安い食事のほうが満足度が高い傾向にあります。
そのため、「高い食べ物よりも安い食べ物の味を好む舌」という意味で「貧乏舌」と言われることも少なくないのです。
好きなものばかり食べてる
貧乏舌の人は、好きなものばかり食べるのも特徴です。
一度気に入ると同じものを食べ続けるので、周りからは食への興味が薄い人に思われることがあるでしょう。
しかし、貧乏舌の人は基本的に何でも美味しいと感じるので、食べること自体は好きな傾向があります。
美味しいタイミングで食べてない
食材の新鮮さや焼き加減、温度などによって、料理の味は変化します。
タイミングがずれると味は落ちてしまいますが、貧乏舌の人は美味しいタイミングにこだわりません。
料理が冷めたり焼きすぎたりしていても気にしないので、「食べられたらなんでもいいのね」と思われてしまいます。
食材にこだわりがない
グルメな人は、
- 食材の品質
- 国産かどうか
- オーガニックかどうか
- 産地はどこか
- 製造方法
などにこだわって、食べるものを選ぶことがあります。
しかし、貧乏舌の人は食材にこだわりません。
そのため、スーパーで買い物するときはよく吟味せずに、「安いからこれでいいや」と適当に選ぶことが多いです。
貧乏舌ってかわいそうなの?2つの原因
味の違いがわからなくてかわいそうと言われることがある「貧乏舌」。
どうして貧乏舌になってしまうのか、考えられる原因を2つ紹介します。
偏った食生活を送っている
人はいろいろなものを食べて学習することで、味の違いがわかるようになります。
そのため、
- 同じものを食べていることが多い
- 食事へのこだわりが少ない
という人は、偏った食生活によって味がわかりにくくなっている可能性があるでしょう。
味付けがなんでも一緒
味付けがなんでも一緒な場合も、味覚を鈍らせる原因と考えられます。
とくに塩味や辛味といった刺激の強い食べ物ばかり食べていると、繊細な味の違いに気付きにくくなるといわれています。
貧乏舌を改善する5つの方法
「貧乏舌を直して味の違いがわかるようになりたい」「料理上手になるために貧乏舌を直したい」という人は、貧乏舌の改善方法を試してみましょう。
最後に、貧乏舌を改善する5つの方法を紹介します。
食事・食材としっかり向き合う
味覚機能は舌の表面にある味蕾(みらい)という器官にありますが、目・耳・鼻の感覚も含めて美味しさを判断してるといわれています。
そのため、食事・食材としっかり向き合うことで、味の違いがわかるようになる可能性があります。
- 「ながら食べ」をせずに食事に集中する
- 甘味・苦味・塩味・酸味・うま味の5つの味覚を意識しながら食べる
- 色・ニオイ・歯ごたえ・音にも注目して、食事を楽しむようにする
などの方法を試してみましょう。
食事の感想を他の人にも確認する
食事をしているとき、他の人に感想を聞いてみるのもおすすめです。
味覚は人それぞれ違いますが、他の人がどんな味を感じているのか知ることで味の違いが分かりやすくなるでしょう。
少し凝った料理を作る
貧乏舌の人はシンプルな料理でも十分美味しく感じるので、わざわざ凝った料理を作らない場合が多いです。
しかし改善するために、少し凝った料理を作ってみてはいかがでしょうか。
- いろいろな食材
- いろいろな調味料
- いろいろな調理法
によって複雑な味が構成されていることがわかります。
そのまま味見できる調味料や素材は、調理前に味を確認しておくのがポイント!
料理中もこまめに味見をしながら作ったり、焼いたり蒸したりと工夫しながら料理を楽しみましょう。
体のことを考えた食事にする
体のことを考えた食事にするのも、貧乏舌の改善につながります。
偏った食生活を改善して栄養バランスのとれた食事を意識すると、必然的にいろいろな食材を取り入れることになります。
苦手だと思っていたものが得意になったり、食べず嫌いを克服できたりと味覚の改善と健康を手に入れることができるでしょう。
また、濃い味付けの食事は味覚を鈍らせるため、薄味の食事を楽しむことで繊細な味に気付きやすくなります。
美味しいものを食べる
貧乏舌の人は、何を食べても美味しく感じます。
しかし本当に美味しいのでしょうか?
感覚を改善する(元に戻す)ために、他の人が「まずい」と感じているものは避けてみましょう。
口コミサイトや周囲の人の評価を参考に、多くの人が美味しいと感じるものを積極的に食べるようにしてみてください。
そうすることで「舌が肥えた」味覚を知ることができるでしょう。
貧乏舌を卒業して日々の食事を楽しもう!
貧乏舌はなんでも美味しく食事を楽しめるメリットがありますが、本来の美味しさに気付けていない可能性があります。
味に敏感になれれば、これまでと違う食事の楽しみ方ができるかもしれません。
貧乏舌を改善したいと思っている人は、今回紹介した情報を参考にちょっとした工夫を食生活に取り入れてみましょう。
貧乏舌を卒業して日々の食事を楽しんでくださいね!
- 貧乏舌は「どんなものでも美味しく感じる舌」のこと
- 貧乏舌は周囲と味覚が合わない・高い食事に興味がない・食材にこだわりがないなどの特徴がある
- 貧乏舌の原因は、偏った食生活やいつも同じ味付けの影響で繊細な味の違いがわからなくなっている可能性が考えられる
- 貧乏舌を改善したいなら、食事や食材と向き合う・少し凝った料理を作る・他の人の評価が高い美味しいものを食べるなどの方法がおすすめ