八方美人の意味とは?嫌われる理由や特徴・脱八方美人のための改善方法も
誰にでも笑顔で接していると「八方美人」と言われてしまうことがありますが、そもそも八方美人とはどのような意味なのでしょうか。
良いイメージのない言葉ですが、八方美人だとなぜ嫌われてしまうのかも気になります。
今回の記事では、八方美人の意味と嫌われる理由や特徴・脱八方美人のための改善方法について解説します。
Contents
【八方美人とは】悪い意味なの?
「八方美人」という言葉が褒め言葉として使われることはまずありません。
とはいえ、もともとは悪い意味を持つ言葉ではありませんでした。
本来は「誰にでも自然体で対応できる人」「どこから見ても美しい人」というポジティブな意味の言葉だったのです。
それが時とともに「誰にでもいい顔をする外面のいい人」といったネガティブな意味を持つようになりました。
今や皮肉や嫌味を含んだニュアンスで使われる言葉となっており、八方美人と言われて喜ぶ人はいないのが現状です。
なぜ嫌われる?八方美人が嫌われる理由
八方美人が嫌われる大きな理由のひとつは、嫌われたくないあまり心にもないことを言う点です。
相手に合わせてその場限りの口から出まかせを言うので、真に受けた人が振り回されてしまうのです。
また、相手によって言っていることがまちまちで一貫していないので、何を考えているのかもわかりません。
いくらいい人と思われたくても、人によって言うことを変え過ぎて言葉に整合性がなければ誰からも信用されなくなってしまいます。
その場限りの言葉で他人を振り回し、主張に矛盾がある八方美人が、信頼に値しないのも頷けるでしょう。
八方美人になってしまう原因
相手に合わせ過ぎて信用を損ないがちの八方美人ですが、なぜそこまでして他人に合わせようとするのでしょうか?
ここでは、八方美人になってしまう原因を解説します。
誰にも嫌われたくない
自己肯定感が低い人は、他人に否定されると大きなダメージを受けてしまいます。
相手に好かれれば否定されないと考えているので、つい相手の顔色をうかがってはご機嫌取りに走ってしまうのです。
八方美人な行動の裏には、誰にも嫌われたくないという気持ちが隠されているのかもしれませんね。
考えるのが面倒くさい
主体性がなく考えるのが面倒くさいと思っている人も、八方美人な態度を取りがちです。
意見を言うべき場面でも考えることなく、相手の言うことに同意して場を流そうとします。
考えなしに相反する意見にも同意してしまえば、周囲の信頼を失ってしまいかねません。
周りに気を遣う環境で育った
なかには家庭環境が原因で八方美人になってしまう人もいます。
子どもの頃に両親が不仲だったり厳しい親の顔色ばかりうかがっていたりすれば、波風立てずにやり過ごす癖がついてしまうのです。
八方美人な人の特徴
誰にでも人に好かれたいという気持ちはありますが、行き過ぎると八方美人になってしまいます。
ここでは、八方美人な人の特徴を見てみましょう。
必要以上に他人からの評価が気になる
自己肯定感が低く自分に自信がないからこそ、必要以上に他人からの評価が気になってしまうものです。
他人に良く思われたくて目の前の人物のご機嫌取りに必死になると、八方美人になってしまいます。
NOと言わない
八方美人な人は他人にがっかりされるのを極端に恐れているので、どんなときでもNOとは言いません。
思ったことが言えないストレスを感じながらも、相手の表情が曇るのが怖くて本音を言えないのです。
悪口を言う
八方美人な人は相手のご機嫌を取ろうとその場にいない人物の悪口を言うこともあります。
自分は嫌いでなくても、相手に合わせて熱心に陰口を叩いてしまうのです。
また、自分が嫌いな人の悪口を遠回しに言うことも珍しくありません。
本音を言えないストレスや自己主張できる人への嫉妬など、心の底のネガティブな感情をここぞとばかりに吐き出してしまうのです。
本心を話せない
他人に合わせてばかりいる八方美人な人は、誰にも本心を話せません。
本音を知られれば、普段から自分が適当なことを言っているのがばれてしまうからです。
一度嘘をつけば、ばれないよう嘘をつき続けるしかありません。
他人から嫌われないためにも本心を話すわけにはいかないのです。
いざという時に助けてくれる人がいない
誰にでも良い顔をしていると次第に人から信用されなくなってしまうので、八方美人な人にはいざというときに助けてくれる人がいません。
いくら嫌われたくないからといっても、相手によって態度を変えていては、味方になってくれる人がいなくても仕方がないかもしれませんね。
人を信用できない
本音が言えない八方美人な人は「他の人も本当のことを言っていないのでは?」と疑ってしまい、人を信用できません。
相手が同調してくれても、普段自分がしているように「合わせているだけなのでは?」と深読みし、疑心暗鬼に陥ってしまうのです。
自分の本心を見失いがち
八方美人な人はいつも他人に合わせてばかりいるので、自分の本心を見失いがちです。
もともと自己肯定感が低く自分の考えを信じられないので、本心を自ら否定してしまうこともあります。
それだけに余計に他人に合わせることに抵抗がなく、次第に自分が本当はどう感じていたかがわからなくなってしまうのです。
八方美人を改善する方法
あまりに相手の顔色ばかり伺っていると、信用を失って孤立してしまいかねません。
周囲の人と仲良くしたいなら、八方美人な態度は改めていくようにしましょう。
最後に、八方美人を改善する方法を紹介します。
他人の評価を気にしすぎない
八方美人な人は自分自身で自分を評価できない分、他人に認められたい気持ちが強い傾向にあります。
しかし、他人の顔色ばかりうかがうのはかえって信用をなくしてしまうので逆効果です。
他人の目が気になるかもしれませんが、周りの評価を気にしすぎないようにしましょう。
たとえ相手が評価してくれなくても自分の何かが変わるわけではありません。
それに、次に会う人は自分を評価してくれるかもしれませんよね。
目の前にいるたった一人の人間の気まぐれに一喜一憂しないようにしましょう。
自分の意見や感情を表に出す
他人を思いやる気持ちを持つことはとても大切ですが、相手の顔色ばかり気にしていると、自分の本音が言えなくなってしまいます。
健全な人間関係には、お互いが対等であることが不可欠です。
相手の気持ちに配慮しつつ、自分の意見や感情を表に出すよう心がけましょう。
お互いの意見が違うとなかなか言い出しにくいものですが、そんな時はイエスバット法がおすすめです。
相手の意見をいったん「そうですね」と受け止めてから、「しかし、こんな考え方もできますよね」と自分の意見を言うようにしましょう。
意見が違うからといって「それは違う」とすぐに否定すれば当然、角が立ちます。
ワンクッション置くことで相手と対立することなく、自分の意見を伝えられるでしょう。
自分に自信を持つ
自己肯定感が低いと、自分ではなく他人に認めてもらおうと必死になってしまいます。
八方美人をやめる第一歩として、まずは自分に自信を持つことを意識しましょう。
自分で自分の長所が分からないのなら、家族や友達に聞いてみるのも手です。
また、小さなことでもいいので何かに打ち込んで結果を出すのもおすすめです。
小さな目標を立てて、日々クリアしていきましょう。
やればできる自分を実感できれば、きっと自信になるはずです。
八方美人はかえって嫌われることも。自分の意見や感情を素直に伝えることも大切
他人の顔色が気になり過ぎて何でも相手に合わせてしまう八方美人ですが、やりすぎるとかえって嫌われてしまうこともあります。
誰にでもいい顔をすれば周囲からはただのご機嫌取りに見えてしまいますし、言っていることに一貫性がなければ信用を失いかねません。
他人を尊重するのは大事なことですが、都合のいいことばかり言っていては味方になってくれる人は次第に減ってしまいます。
相手の気持ちに配慮しつつ、自分の意見や感情を素直に伝えることも大切です。
対等な関係を築けてこそ得られる信頼もあります。
自分が何を考えているか、きちんと伝えていきましょう!
- 八方美人はもともとどこから見ても美人という意味で悪い言葉ではなかったが、時とともに意味が変わり、今では誰にでもいい顔をする外面のいい人という皮肉や嫌味を含んだニュアンスで使われるようになっている
- 八方美人が嫌われるのは、嫌われたくないあまりその場限りの口から出まかせを言うためで、他人を振り回すはた迷惑な言動が多く、どれが本音がわからないので信用を損ないやすい
- 八方美人になってしまう原因は、誰にも嫌われたくない・考えるのが面倒くさい・周りに気を遣う環境で育った
- 八方美人な人の特徴は、必要以上に他人からの評価が気になる・NOと言わない・悪口を言う・本心を話せない・いざという時に助けてくれる人がいない・人を信用できない・自分の本心を見失いがち
- 八方美人を改善する方法は、他人の評価を気にしすぎない・自分の意見や感情を表に出す・自分に自信を持つ