所感(しょかん)の意味とは|感想との違いやビジネスでの使い方を紹介
企業に勤めていると「所感」を求められるシーンが多々あります。
しかし、「所感って何を書けばいいの?」「所感と感想って何が違うの?」といった疑問を持っている人も少なくないはずです。
この記事では、「所感」の意味や使い方を詳しく紹介するのでビジネスで役立ててくださいね。
Contents
所感(しょかん)の意味とは
所感(しょかん)とは、「心に感じたこと」という意味です。
仏教用語では「行為が結果としてもたらすもの」という意味もあります。
ビジネスシーンで使われるときは、「心に感じたこと」を指していることがほとんどです。
所感と感想の違い
所感と混同しやすいのが「感想」です。
感想とは、「ある物事に対して心に感じたこと」という意味。
それぞれを辞書で引くと、所感の項目には感想が、感想の項目には所感が記されており、どちらも同じ意味であることがわかります。
しかし、ビジネスシーンにおいては、所感と感想の意味合いは少し変わるので注意が必要です。
感想を求められたときは、単に感じたことや思ったことを述べれば問題ありません。
ただ、所感を求められたときは、自分が感じたことに加えて、今後への活かし方や改善案まで求められていると受け取りましょう。
所感を求められるシーン
ビジネスで所感を求められるのは、以下のようなシーンが挙げられます。
- 日報
- 報告書
- スピーチ
- 朝礼
日報や報告書で所感を書く場合は、業務を通して感じたことを掘り下げ、今後の仕事に活かせるような改善案や意見を簡潔にまとめることが大切です。
また、スピーチや朝礼で所感を求められた際は、短い時間でわかりやすく話すことを意識しましょう。
具体的な所感の使い方やポイントについては後述するので、ぜひチェックしてください。
ビジネスで活用できる所感の使い方・例文
ビジネスシーンで活用できる所感の使い方について、自分の所感を伝えるときと相手の所感を聞きたいときに分けて解説します。
それぞれ例文も記載しているので、状況に合わせて使ってくださいね。
自分の所感を伝えるとき
会議や商談で自分の所感(意見)を述べるときは、「私の所感ですが」「所感を述べさせていただきます」と前置きして話し始めましょう。
このときダラダラと伝えずに、簡潔にまとめるのがポイントです。
<例文>
- 私の所感ですが、商品がニーズに合っていない部分が問題点かと思います
- 今回の提案書の所感を述べさせていただきます
相手の所感を聞きたいとき
所感は、相手の考えや意見を聞きたいときにも使えます。
上司や取引先など、目上の人に対しても使うことができますが、その際は丁寧語の「ご」をつけて、「ご所感」と表現するようにしましょう。
<例文>
- 〇〇さんのご所感をお聞かせください
- 順番に所感をいただきたいと思います
所感の類語
所感には似た意味を持つ言葉が多くありますが、それぞれニュアンスが違います。
ここでは、所感の類語を紹介するので、適切に使い分けられるようにしましょう。
所見(しょけん)
「所見」とは、物事について見た結果や意見という意味の言葉です。
医療現場でよく使われる「医師の所見」という表現は、検査や診察の結果から判断した医師の意見を指します。
ビジネスでは、報告書を作成したり、人事評価を伝えたりする際に用いられることが多いです。
見解(けんかい)
「見解」とは、物事に対する考え方や評価を指す言葉です。
公的な場や文書など、論理的な意見が求められるシーンで使われます。
個人の意見に対して使われることよりも、企業や団体などの判断を発表する際に用いられる場合が多いです。
所感を伝えるときのポイント
会議やスピーチ、報告書など、ビジネスにおいて所感を求められるシーンは多いです。
最後に、所感を伝えるときのポイントを紹介します。
結論から話す
所感を伝えるときは、まず結論から話すことが重要です。
結論から話すことで、話の方向性が明確になり、聞き手が理解しやすくなります。
書類で所感を提出する場合も、まずは結論から述べるようにしましょう。
簡潔にまとめる
感じたことを、そのまま伝えようとすると長い文章になりがちです。
文書でも口頭でも、所感を伝えるときは簡潔にまとめるようにしましょう。
たとえば、日報を書くときは「気づいたこと」「良かった点」「反省点」「改善案」など、項目ごとにまとめると伝わりやすいです。
誰向けか意識する
所感を伝えるときは、誰に向けて書く(述べる)のかを意識することも重要です。
上司に報告書を提出するのか、朝礼で同僚に対して所感を述べるのか、相手によって言葉選びや伝えるべきポイントが変わってきます。
気づき・改善点を明確にする
ビジネスで所感を求められたときは、感想だけを述べるのでは不十分です。
業務を通して気づいたことや今後の改善点を明確にしましょう。
問題点に気づいたときは根拠となる理由を示したり、具体的な改善策やプランを提案したりすることを意識すると、質の高い所感になります。
社会人として恥ずかしくない所感を述べられるように意識しよう!
所感とは、心に感じたことを意味する言葉です。
日報やスピーチなどで所感を求められるシーンは多いですが、ビジネスにおいて「所感」と「感想」はニュアンスが違います。
所感を求められたときは感想だけでなく、気づきや反省点を簡潔にまとめて、具体的な改善策まで述べられるといいでしょう。
受け取る相手のことを考えて、わかりやすく所感を伝えることを意識してくださいね。
- 「所感」とは、心に感じたことという意味
- 報告書や朝礼など、ビジネスシーンで所感を求められる機会は多い
- ビジネスで所感を求められたときは、感想だけでなく反省点や改善策まで述べよう
- 所感の類語に「所見」や「見解」などが挙げられる