「垂涎」の意味や使い方とは?例文付きで解説!
「垂涎(すいぜん)」とは、「食べたくて涎を垂らすこと」「手に入れたいと熱望すること」という意味の言葉です。
日常生活で使われることは少ない言葉ですが、意味や読み方を知らないと恥ずかしい思いをしてしまうこともあるでしょう。
この記事では、「垂涎」の意味や使い方を例文付きで解説します。
「垂涎」を用いた表現や類義語についても紹介するので、「垂涎」について深く知りたい人はぜひ参考にしてみてください。
Contents
「垂涎(すいぜん)」の意味
「垂涎(すいぜん)」とは、「食べたくて涎を垂らすこと」「手に入れたいと熱望すること」という意味の言葉です。
同じ意味で「すいせん」と読むこともできますが、「すいえん」と読むことはできないので注意しましょう。
「垂涎」は、「垂れる」と「涎(よだれ)」が組み合わさってできた言葉です。
欲しくてたまらないものを目の前にしたときに思わず涎が垂れてしまう様子から、「手に入れたいと熱望すること」という意味でも使われるようになりました。
「垂涎」を用いた表現
「垂涎」を用いた表現には「垂涎の的」「垂涎もの」があります。
ここでは、「垂涎」を用いた表現を紹介するので使い方を確認しておきましょう。
「垂涎の的」
「垂涎の的」とは、「何としても手に入れたい物、対象」という意味の表現です。
この場合の「垂涎」は、「手に入れたいと熱望すること」の意味で使われています。
【例文】
「彼の履いているスニーカーは入手困難な限定品なので、男子の垂涎の的だ」
「彼女は仕事ができて美貌も兼ね備えているため、職場において垂涎の的となっている」
「垂涎の的」という表現は、物だけでなく人に対しても使うことのできる言い回しです。
「垂涎もの」
「垂涎もの」とは、「欲しいと熱望する魅力的なもの」という意味の表現です。
【例文】
「この壺は骨董マニアにとって垂涎ものの作品だ」
「シリアルナンバーが一桁台の美品なので、ファンにとって垂涎ものだ」
「垂涎もの」は「垂涎の的」と似た意味を持ちますが、「垂涎の的」と違って物に対してのみ使うことができる表現です。
「垂涎もの」という表現を人に対して使うと、失礼にあたるので気をつけましょう。
「垂涎」の類義語
「垂涎」の類義語には「渇望する」「喉から手が出る」「舌なめずり」などが挙げられます。
類義語について知ることで、「垂涎」をより正確に理解できるでしょう。
ここでは、「垂涎」の類義語について紹介します。
「渇望する」
「渇望する」は、「のどが渇いて水を欲するように、切実に希望すること」という意味の言葉です。
「垂涎」と同じように、「何となく欲しいもの」に対してではなく「絶対に欲しいもの」に対して使います。
【例文】
「人手不足が続いているので、現場は新しい従業員を渇望している状況だ」
「長年続いている戦争に国民は疲弊しきっていて、平和を渇望している」
「渇望する」は、物だけでなく人も対象にして使うことができます。
「喉から手が出る」
「喉から手が出る」は、「欲しくてたまらないこと」を表す言い回しです。
実際には出るはずのない手が、喉から出てしまうほど欲しいという気持ちを表現しています。
「喉から手が出る」は、「垂涎」よりも強く欲しているときに、よく使われます。
【例文】
「喉から手が出るほど欲しかったアイテムを手に入れたので、彼は最近いつも上機嫌でいる」
「喉から手が出るほど欲しかったはずなのに、いざ手に入れてみると期待外れでガッカリしてしまった」
文章の中で使う際には、「喉から手が出る」の後に「ほど」をつけて、「喉から手が出るほど」という使われ方をすることが多いです。
「舌なめずり」
「舌なめずり」とは、「美味しそうな食べ物を前にしたときに、下を出して唇を舐め回すこと」「欲するものを熱心に待つこと」という2つの意味を持つ言葉です。
【例文】
「ご馳走を前にして、思わず舌なめずりしてしまった」
「獲物がやってくるのを舌なめずりして待っている」
「舌なめずり」は言葉の意味だけでなく、「食べ物に対する意味」と「欲しいものに対する意味」の2つの意味を持つ点も「垂涎」と似ているといえるでしょう。
「垂涎」を使った例文
「垂涎」は、文章の中で具体的にどういった使い方をするのでしょうか。
最後に、「垂涎」を使った例文を紹介します。
【例文】
「転売ヤーにとって、その商材は垂涎の品だ」
「あの選手のサインボールは非常に価値が高いので、マニアじゃなくても垂涎してしまう」
「巧みな話術を使って、同期には垂涎ものの契約を手に入れた」
「彼は高収入で内面も素晴らしい男なので、周りの女性の垂涎の的だ」
「彼女の十分に恵まれた環境は、私にとっては垂涎ものだ」
「垂涎」だけでなく「垂涎もの」や「垂涎の的」を使って、強く欲する気持ちを表現することができます。
「垂涎」はよだれが垂れるほど欲しいという意味
「垂涎」とは、「食べたくて涎を垂らすこと」「手に入れたくて熱望すること」という意味の言葉です。
異なる2つの意味を持つ言葉なので、それぞれの意味について理解しておく必要があります。
「垂涎」は、「渇望する」「喉から手が出る」などの類義語を使って言い換えることもできます。
「垂涎の的」「垂涎もの」といった表現でも使われるので覚えておきましょう。
この記事を参考に、「垂涎」の意味や使い方を正しく理解した上で使いこなしてみてくださいね。
- 垂涎とは「食べたくて涎を垂らすこと」「手に入れたくて熱望すること」という意味の言葉
- 「垂涎」を用いた表現には「垂涎の的」「垂涎もの」がある
- 「垂涎」の類義語は「渇望する」「喉から手が出る」「舌なめずり」