建設的(けんせつてき)の意味&使い方とは?例文付きでわかりやすく解説
人との話し合いの場で「建設的」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。
なんとなく前向きな意味合いだということは分かっても「実際にどんな意味なのか聞かれるとはっきり説明できない」という状態で、使っているケースも少なくありません。
この記事では、建設的の意味や類語、具体的な使い方について解説します。
Contents
「建設的(けんせつてき)」とは?
ビジネスシーンでも、プライベートでも話の中で「建設的に○○する」は日常的に耳にする機会が多い言葉です。
しかし、建設的の正しい日本語の意味を説明できる人は、意外と少ないのではないでしょうか?
人に話すときに意味を間違えたまま使っていると、自分の気持ちが上手く伝わらない可能性があります。
まずは、建設的という言葉の意味をしっかり確認しましょう。
「建設的」の意味
建設的とは出来事に対して「より良くしたい」という気持ちで、積極的に臨むさまを指した言葉です。
例えば、考え方や意見が前向きで、物事を前進させようという意識があるときに使われます。
「建設的な意見」「建設的な議論」といった使い方が一般的でしょう。
「建設的」の類語
建設的の類語には「積極的な」「前向きな」といった言葉が当てはまります。
「積極的な」は物事に対して、能動的に行動することを意味し「前向きな」は、良い方向に導こうとするさまを指しています。
その他にも、
- 行動力がある
- ポジティブな
- アクティブな
といった類語がありますが、建設的よりもややカジュアルな印象になるでしょう。
前向きで積極的な様子を表したいけれど、すこし柔らかく表現したいときに使ってみてくださいね。
対義語には「破壊的」「非建設的」といった言葉があります。
「建設的」の使い方・例文
「建設的」は人が行う言動について使うのが一般的。
例えば「あの人の言うことは建設的で参考になる」「リーダーの意見はとても建設的だ」というような使い方をすると、前向きに状況を改善しようとしている人を表現できます。
個人に対してだけではなく「会議で建設的な議論ができた」「課題を解決するために建設的な取り組みをしている」というように、団体や大きな対象に対しても使用できるのです。
【例文】
- 「あの人の意見はとても建設的で好感が持てる」
- 「建設的な提案ができるように努力します」
- 「話し合いの場面では建設的な態度を心がけるようにしよう」
【建設的】生産的・合理的との違いとは?
建設的には「生産的」や「合理的」など、混同しやすい言葉が複数存在します。
どの言葉も広い意味では同じカテゴリですが、それぞれ微妙に表している意味が異なるのです。
会話の中で同じ意味だと思って使用すると、相手が誤解したり話の意図を掴めなかったりするので、それぞれの言葉の違いや建設的の正しい使い方をチェックしましょう。
「生産的」との違い
「生産的」は役立つものを生み出すという前向きな思考から、建設的と同じ意味で扱われることがありますが、2つの単語が指す方向性は微妙に違います。
「生産」とは人が必要なものを生み出す活動を表した言葉です。
そのため「生産的」には「物を作り出す」「有益な結果や成果を作り出す」といった意味になります。
建設的が前向きな姿勢や態度を表現したいのに対し「生産的」は、その行動によって価値のあるものが生み出せたことを表現していると考えましょう。
「合理的」との違い
「建設的」と「合理的」は似ているようで、全く異なる意味を持っています。
建設的には前向きに取り組むポジティブな意味合いがありますよね。
一方で「合理的」という言葉は「効率が良く無駄が無いさま」や「迷信にとらわれず道理にかなっていること」などを指すのです。
ポジティブというよりは物事や人の行うことの正しさを表した言葉なので、建設的の同義語として扱うのは間違っています。
「理にかなう」「筋が通った」といった表現もされるので、上手に使い分けましょう。
建設的に会議・話し合いをするために必要なポイント5選
会議ではポジティブな「建設的な話し合い」がとても重要です。
参加者たち全員が積極的に状況を良くする意見を挙げていければ、会議が盛り上がり問題解決や課題への取り組みも上手くいきますよね。
では、実際に建設的な話し合いをするには、どんなところを意識するべきなのでしょうか。
会議で建設的な意見が出やすくなるコツを5つピックアップしたので、参考にしてみてください。
ポイントをおさえることで建設的な人になれるはずですよ。
何の議論をするのか目的を明確にしておく
建設的な会議や話し合いをするためには、事前に議論の内容を明確にしておきましょう。
何を解決すべきなのかはっきりさせないまま話し合いが始まると、場がグダグダになり良い意見が出ないまま終わってしまいます。
「現状の問題は何か」「話し合いの中で何を得たいのか」をはっきりさせておくことで、参加者それぞれが建設的に問題に取り組めるでしょう。
例えば「売上が低迷していること」を議題とするなら「販売促進方法を決定する」「売上が低い原因をピックアップする」など、なるべく細かな議題を設定してくださいね。
議論内容を明確にすることで事前に有効的な調査をすることも可能です。
発言しやすい雰囲気をつくる
建設的な意見を得るには、参加者により多くのアイディアを出してもらうことが大切です。
一見役に立たなさそうな発言であっても、その言葉からインスピレーションを得ることで、場の状況を変えられる可能性もあります。
意見が言いにくい環境を作ってしまうと、誰かが持っている建設的な意見が表に出ないまま終わってしまうかもしれません。
全員が気負わずに発言できるようにするには、会議の雰囲気作りが大切です。
普段から参加者同士が気軽に対話できる良好な関係を築き「自分が意見を言ってもしっかり聞いてもらえる」という意識を植え付けていきましょう。
参加者が自分の意見を言える環境をつくることで、建設的対話が成り立ちます。
会議中の議事録を作成する
建設的な話し合いをするための工夫として、会議中の議事録を作成することもおすすめです。
会議の目的や話し合った内容、参加者や結論などをまとめておくと次回以降の会議がスムーズに進められるでしょう。
複数の人間が参加する会議で、最初から建設的な議論ができるとは限りません。
しかし、会議の内容を記録してデータを蓄積していくことで内容をブラッシュアップでき、より前向きな話し合いに繋げられるでしょう。
最初は思うように議事録が作成できないかもしれませんが、信頼できる人に添削・フィードバックをもらうことで徐々に改善していくはずです。
頭ごなしに意見を否定しない
建設的な議論とは、頭ごなしに意見を否定しません。
会議ではさまざまな意見が飛び交うものですが、全ての意見が建設的なものとは言い切れませんし、中には的外れな意見もあるでしょう。
しかし、せっかく意見を言ったのに、それを頭ごなしに批判してしまうと「発言するのが怖い」という意識が生まれて意見を言う人が減ってしまいます。
どんな意見であっても会議を進行する上で無駄なものはありません。
全ての意見を否定せず、前向きにとらえてこそ「建設的な話し合い」が実現するのです。
建設的批判・会話的受容性を心がけると、結果として問題解決や課題への取り組みも上手くいくでしょう。
破壊的批判をすると、参加者のメンタルも削がれてしまうはずです。
時間を設定して話し合いをする
会議はあらかじめ終了時間を決めておき、もし意見がまとまらなくても時間が来たらきっちり終了させるようにしましょう。
終わりが見えない会議は集中力が欠け、建設的な意見は出にくいからです。
終了時間をしっかり守って区切りをつけることでリフレッシュでき、新しい視点の考えが生まれるかもしれません。
建設的な考え方は恋愛においても重要
相手を無暗に否定せず物事を良くしようと努力する建設的な考え方は恋愛においても非常に重要です。
長続きするカップルやおしどり夫婦などは、建設的な考え方を上手に使うことが出来るのでいつまでも仲良く一緒にいることができます。
ぜひ仕事や友人関係にだけでなく、恋愛にも建設的な考え方を取り入れてみてください。
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建設的な考え方は恋人同士の話し合いにも役立つ!
建設的な考え方は、物事に対して前向きな気持ちで積極的に取り組むという意味です。
これは仕事の場だけではなく、恋人同士の関係性を維持するためにも必要不可欠なもの。
お互いの間で話し合わなければいけない問題や、不平不満が生まれたときに「建設的な意見を交わそう」と意識することで大きな喧嘩に繋がりにくいでしょう。
話し合いを行うときはネガティブな気持ちを取り除き、より良い未来のためにどんな話をすれば良いか、という建設的な気持ちでお互いの意見に寄り添ってくださいね。
まったく違う2人の人間ですが、建設的な会話をすることで2人にしか出せない解決策が見えてくるはずですよ。
- 「建設的」とは出来事に対して前向きな気持ちで取り組むさまを指している
- 何かを生み出す「生産的」という言葉や理にかなった言動を指す「合理的」とは意味が微妙に違う
- 「建設的な話し合い」をするには話し合いの目的を決めてチームメンバーがコメントを述べやすい環境を作ることが大切