愛嬌(あいきょう)の意味とは?ご愛嬌の使い方&例文、愛想との違いを解説
愛嬌とは、「可愛らしくて憎めないさま」を意味する言葉です。
しかし、「ご愛嬌」という表現だと「ちょっとした非礼を寛大に赦してもらえるように相手に乞う」という意味になるので、使い方をきちんと理解しておきましょう。
この記事では、愛嬌の意味や愛想との違いについて解説します。
記事後半では、愛嬌の使い方やビジネスシーンでご愛嬌を使うときの注意点についても解説するので、愛嬌という言葉について詳しく知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
愛嬌とは
愛嬌とはどういった意味で、どんな成り立ちがある言葉なのでしょうか。
ここでは、愛嬌の意味や語源、類語について紹介するので、愛嬌の基本的な内容を確認してみてください。
愛嬌の意味
愛嬌とは、「可愛らしくて憎めないさま」を指す言葉です。
人に好かれやすく、憎めない表情や行動に対して使われます。
愛嬌があることで、人間関係やコミュニケーションを円滑に進めることができるでしょう。
また、頭に丁寧の「ご」をつけて、「ご愛嬌」という表現で使われることもあります。
ご愛嬌は、自分のちょっとしたミスや失敗を、相手に許してもらうときに使うことができる表現です。
許してほしい相手に対して、「ご愛嬌、ということで」といった言い回しでよく使われます。
愛嬌の語源
愛嬌の語源は、仏教用語の「愛敬相(あいぎょうそう)」です。
愛敬相とは、「仏や菩薩の優しく情け深い、穏やかな容貌や態度」を意味します。
愛敬相の「愛敬(あいぎょう)」が清音化して「あいきょう」になり、「可愛らしい」「愛らしい」という意味の「嬌」の字が当てられるようになりました。
愛嬌の類語
愛嬌の類語には、「愛らしい」「キュート」「チャーミング」などがあります。
愛らしいは、「可愛らしさや愛おしさが感じられる様子」を表す言葉です。
キュートは、「きびきびして可愛い様子」を意味します。
チャーミングは、「魅力があるさま、人の心を引きつけるさま」という意味です。
どの類語も愛嬌と同じく、人に好かれやすい要素を表しています。
愛嬌と愛想の違い
「愛嬌」と混同しやすい言葉として「愛想」があります。
愛想とは、「人に接するときの態度、人当たりのいい態度」という意味の言葉です。
どちらも「人に好かれやすい態度」を意味しますが、「生まれ持ったもの」なのか「意識していること」なのかが異なります。
愛嬌が「元々持っている愛らしさや憎めなさ」であるのに対して、愛想は「意識して他人に好かれようとしている」という意味合いを持つ言葉です。
「愛想笑いをする」「お愛想を言って機嫌を取る」といった文章には、「他人を意識して行動している」というニュアンスが含まれています。
愛嬌の使い方・例文
ここでは、愛嬌の使い方を例文付きで紹介します。
愛嬌の例文は、以下の通りです。
【例文】
- 「愛嬌のある女性は、人から親しまれやすくて人気があります」
- 「営業職や販売職において、愛嬌は大きな武器になります」
- 「今日公園で見た犬は、非常に愛嬌のある可愛らしい犬だった」
- 「あの人は、愛嬌のある笑顔が特徴だ」
- 「集合時間に少し遅れてしまいましたが、ご愛嬌ということで許してください」
- 「愛嬌がないことを責められても、生まれつきだから仕方ない」
例文を参考にして、「愛嬌」と「ご愛嬌」を上手に使いこなしましょう。
ビジネスシーンで「ご愛嬌」を使うときの注意点
「ご愛嬌」という表現は、使い方や状況によって失礼になってしまう場合があります。
最後に、ご愛嬌をビジネスシーンで使うときの注意点について紹介するので、しっかり理解しておきましょう。
重大なトラブルに関しては使わない
ビジネスシーンでご愛嬌を使うときの注意点として、重大なトラブルに関しては使わないことが挙げられます。
ご愛嬌が使えるのは、あくまでちょっとしたミスのときに限られます。
大きな失敗やトラブルの際にご愛嬌を使ってしまうと、かえって失礼になることもあるでしょう。
重大なミスを犯してしまったときには、きちんと謝罪をするように心がけてください。
謝罪の気持ちを態度でも示すようにする
ビジネスシーンでご愛嬌を使うときは、謝罪の気持ちを態度でも示すようにしましょう。
ご愛嬌を使うときは、自分にミスや不手際があったときです。
ぶっきらぼうな態度やヘラヘラした態度で使うと、相手に対して失礼にあたります。
頭を下げたり相手の目を見たりして、きちんと謝罪していることを言葉以外でも表現しましょう。
愛嬌の意味と使い方をしっかり理解しよう
愛嬌とは、「人間の魅力的な性質や振る舞い」を指す言葉です。
愛嬌と混同しがちな「愛想」という言葉もあるため、違いを知っておく必要があります。
正しく使いこなせるように、愛嬌の意味と使い方をしっかり理解しましょう。
愛嬌から派生した「ご愛嬌」という言葉をビジネスシーンで使うときには、重大なトラブルで使わないなど注意が必要です。
意味や使い方をきちんと理解した上で、愛嬌という言葉を使いこなしてみてくださいね。
- 愛嬌とは、「人間の魅力的な性質や振る舞い」を指す言葉
- 愛嬌は「生まれ持った人当たりのよさ」を表し、愛想とは「意識した人当たりのよさ」を表す。
- ビジネスシーンでご愛嬌を使うときの注意点は「重大なトラブルに関しては使わない」「謝罪の気持ちを態度でも示すようにする」