ビジネスシーンでよく聞く「処世術」とは?言い換え表現や身につける方法

ビジネスにおいて「処世術が重要だ」という話はよく聞きます。
しかし、処世術と言われても具体的に何をすればいいのか、どうすれば処世術をうまく使いこなせるのか…よくわからない部分も多いでしょう。
そこで今回の記事では、「処世術」の言い換え表現や、処世術を実生活で身につける方法を解説していきます。
Contents
処世術とは
処世術とは、上手な世渡りの方法のことです。
世間で暮らしていくことを意味する「処世」に、方法を示す言葉である「術」が組み合わさった言葉で、社会で上手くやっていくための方法やスキルを意味しています。
処世術を身に付けた世渡り上手な人は、コミュニケーション能力に長けていて、社会で評価される人が多いです。
処世術の類語・言い換え表現
「彼は処世術に長けている」など、処世術という言葉がビジネスシーンで使われることは珍しくありません。
より豊富な表現方法を身につけるためにも、ぜひ「処世術」の類語や言い換え表現をチェックしておきましょう。
渡世術
「渡世術」とは、社会で生きていくための技術・スキルのことを指します。
「渡世」も世の中での暮らし方や生業を意味する言葉であり、処世とほぼ同じニュアンスで使えます。
ただ、「渡世」は博奕打ちなどを表す「渡世人」といった言葉でも使われるため、「処世術」よりはややアウトローな印象を与えるかもしれません。
意味としてはほぼ変わらないため、世渡りの方法や術を表すのであればどちらを使ってもOKです。
立ち回り
「立ち回り」とは、その場の状況に合わせて行動する能力を意味します。
処世術と近い言葉ですが、もっと実践的な意味合いを含むといえるでしょう。
相手の顔色をうかがいながら意見を調整したり、自分の立場を上手く利用したりするのも立ち回りの一種です。
ビジネスにおいて「立ち回り」の上手い人は、職場でも評価されやすいです。
遊泳術
「遊泳術」とは社会を大海にたとえ、そこを上手く泳ぎきる術を意味します。
つまり、社会を上手に渡る術である「処世術」とほぼ同じ意味の言葉といっていいでしょう。
ただし、処世術よりもややマニアックな表現になるため、使う相手を選びます。
TPOに合わせて「処世術」との使い分けをしましょう。
処世術を身につける方法8選
最後に、処世術を実践的に身につけるための方法を紹介します。
笑顔を絶やさないようにする
処世術でもっとも大事なのは、相手によい印象を与えることです。
もし処世術を身につけたいのなら、笑顔を絶やさないように心がけてみてください。
不愛想でいるより笑顔でいる方が良い印象を与え、周囲に緊張感を持たせずにすみます。
もし笑顔が苦手なら、鏡の前で口角を上げる練習をしたり、元気に挨拶する練習をしたりして、人当たりの良いコミュニケーションのとり方を研究しましょう。
周りをよく観察する癖をつける
処世術を身につけたいのなら、周りをよく観察する癖をつけましょう。
人間関係で上手く立ち回るには、周囲の人たちの情報を少しでも多く知ることが大事です。
相手の家族構成、趣味、好きな食べ物などを把握しておけば、話題に困らずふとしたときに気の利いた立ち回りも可能になるでしょう。
ぜひ普段から、周囲の人たちのパーソナルな情報に敏感になってくださいね。
余計なプライドを持たないようにする
処世術を身につけるために、余計なプライドは持たないようにしましょう。
見栄っ張りな人や話を盛る人、何かと自分を大きく見せようとする人は、周囲から鬱陶しいと思われてしまいます。
そうならないように、普段からありのままの自分で人と向き合うことが大事です。
変な見栄を張らず、等身大の自分で周囲の人たちと接するよう心がけてみてください。
具体的な褒め方を意識する
相手を褒めるのは処世術の1つですが、具体性のない褒め方では心に響きません。
誰かを褒めるなら、具体的に褒めることを意識しましょう。
仕事を褒めるなら「〇〇さんの資料は見やすくていつも参考になります」、見た目なら「スーツとネクタイの色合わせが素敵ですね」など、なるべくわかりやすくポイントを絞って褒めるといいでしょう。
知ったかぶりをしないようにする
処世術を身につけたいのなら、知ったかぶりはNGです。
適当に話を合わせていると、いざというときに「何も知らない人」「いい加減に話を聞いている人」という悪印象を与えてしまいます。
知らないこと自体が印象を悪くすることはあまりありません。
変に知ったかぶりするよりも、素直に「教えてください」と言える人の方がずっと周囲からの好感度は高くなるでしょう。
物事の優先順位を決めてから取り組む
物事の優先順位を決めてから取り組むことも、処世術にとっては大事です。
優先順位をつけずに適当に仕事に手を付けてしまうと、段取りが悪くなってしまいます。
スムーズに仕事を進めるためには、物事の優先順位を決めることが重要です。
しっかりと段どることで、周囲からも仕事の進捗が見えやすくなるでしょう。
自分の仕事の効率を上げることで、結果として周囲に「一緒に作業しやすい人」という良い印象を与えることができます。
相手の意見を否定せずに受け入れる
処世術を身につけたいのなら、相手の意見を否定せず受け入れることが大事です。
何でも頭ごなしに否定してくる人には、「もう何も話したくない」と思ってしまう人は多いもの。
逆に話を否定せず聞いてくれる人には、どんなことでも話しやすくなります。
周囲とスムーズにコミュニケーションをとるためにも、相手の話を真摯に受け止めることからはじめてくださいね。
言うべきことを言うタイミングを見計らう
いくら正しいことであっても、言うタイミングを間違うと逆効果になってしまいます。
処世術を身につけるためには、言うべきことを言うタイミングを見計らうことが大事です。
たとえば、上司に意見するのなら、作業中ではなく始業前や昼休みの前後など、仕事に区切りのつくタイミングで言うのがベターでしょう。
良いタイミングでの意見であれば、相手もしっかり耳を傾けてくれるはずですよ。
処世術を身につけて仕事を円滑に進めよう
処世術は、ビジネスシーンにおいて身につけておきたいテクニックの1つです。
どんなに優秀であっても、処世術のある人とない人とでは、周囲からの評価が大きく変わってしまいます。
処世術とは世の中を上手く生き抜くための知恵・方法であり、つきつめれば仕事の段取りの良さや誠実さにもつながる力といえます。
すぐに処世術を身につけるのは難しいかもしれませんが、今回紹介してきた方法を参考に、少しずつ処世術のコツを学んでいってくださいね。
- 「処世術」とは、世の中を上手く生き抜く術・方法のこと
- 処世術の類語には「渡世術」「立ち回り」「遊泳術」などがある
- 処世術を身につけたいのなら、笑顔を絶やさず具体的な褒め方を意識するなど、周りから受け入れられやすい人間を目指すことが大事
- 処世術を身につけるためには、余計なプライドをもたない・知ったかぶりをしないなど、相手から誠実だと思われるような振る舞いを心がけよう