「自責の念」の意味とは?自責の念に駆られるときの心理と対処法を解説!
何か問題が発生したときに、自分のせいだと思ってしまうことで罪悪感を抱き、自責の念に駆られてしまうことがあります。
そんな事態が続けば心の健康を害してしまう可能性が高いです。
そこで今回は自責の念に駆られるときの心理や自責の念を強く感じやすい人の特徴を記事にまとめます。
また、自責の念に駆られたときの対処方法についても解説していくので、自分の言葉や行動に後悔や罪悪感を抱くことの多い人は、ぜひこのページを参考にしてくださいね。
Contents
「自責の念」という言葉の意味とは?
まず、自責の念という言葉の意味をしっかりと理解しておきましょう。
自責とは「自分自身の過ち・失敗を責める」という意味です。
念とは「気持ち・思い」という意味合いを持っています。
そのため、自責の念とは「失敗を後悔して自分自身を責める気持ち」という意味の言葉になります。
以下の項目で、自責の念の代表的な使い方や例文、さらに類語・英語・韓国語について見ていきましょう。
「自責の念」の代表的な使い方と例文
自責の念という言葉は、「苛まれる」「とらわれる」「駆られる」などの表現とあわせて使うことが多く、それぞれ次のような意味になります。
<自責の念に苛まれる>
- 意味:強い自責の念に苦しめられる・咎められる
- 例文:「なぜギャンブルに手を出したのかと、自責の念に苛まれる」
<自責の念にとらわれる>
- 意味:自分に責任がある・自分のせいだという考え方しかできなくなる
- 例文:「この事故は君のせいじゃないから、自責の念にとらわれる必要はない」
<自責の念に駆られる>
- 意味:自責の念という気持ちに心を動かされる
- 例文:「十分な親孝行ができないまま親が他界して、自責の念に駆られる」
「自責の念」の類語
自責の念の類語として、次の言葉が挙げられます。
- 呵責(かしゃく)の念:自分を責めて苦しむこと
- 自己嫌悪:自分のことを嫌悪する気持ち
「呵責の念」は辞書に登録されている言葉ではないものの、自責の念と同様の意味として使われます。
また、「自己嫌悪」は自責の念に比べてネガティブな感情が強くなる言葉です。
自責の念に駆られるときの心理や理由
自責の念に駆られるのは、どのような心理や理由が関係しているのでしょうか。
自信を失っているため
物事がうまく進まないときは、劣等感を抱いてネガティブな感情になってしまうことがあります。
- ビジネスで自分だけ成果を出せない日が続く
- 仕事でミスを繰り返す
- 周りに比べて覚えが遅く、勉強がはかどらない
このように、失敗や行き詰まりを繰り返すと「自分はダメな人間だ」と感じてしまい、自信を失った心理状態に陥ってしまいます。
そうなると、すぐ「自分のせい」「自分が悪い」と思うようになり、自責の念に駆られてしまうのです。
完璧主義なため
完璧主義な性格の人は、どんな小さなことでも自分が納得した結果が出ないと、妥協することができずに考え込んでしまいます。
普通の人なら満足できる完成度でも、自分がイメージする完成度に到達できなかった場合、落ち込んで悩んでしまうのです。
このように、完璧主義で細かい部分まで理想を追求することも、自責の念に駆られてしまう原因の一つです。
他責を否定的に思っているため
他責を否定的に考えている人は、自責の念に駆られやすい傾向があります。
- 部下に協調性がない→自分の指導の仕方が悪かった
- 仕事で大きなミスが発生した→自分の指示の仕方に問題があった
このように、何事に対しても他人に責任を押し付けず、すぐに自分のせいだと考えてしまう責任感の強い人は自責の念に駆られやすいのです。
自責の念が強い人にはこんな特徴がある
自責の念が強い人には、以下の特徴が見られます。
自身に当てはまるかどうか、チェックしてみてください。
ネガティブ思考
ネガティブ思考の人は自責の念を抱く可能性が高く、何事に対しても自信が持てないため、自分に嫌悪感を抱く一面があります。
たとえ物事を成し遂げても、自分に自信が持てないために納得することができず、自分の行動に対して価値がないと思っているのです。
物事を深堀りするクセがある
物事を深掘りするクセがある人は自責の念が強く、これは本来気にしなくてもいいことに対してあれこれ追求してしまうのが理由です。
たとえば、自分の行動に対して「もっと正しい方法があったかもしれない」と考えることで、後悔や罪悪感が生まれて自責の念に駆られてしまうのです。
責任感が強い
責任感が強い人は相手に迷惑をかけることを極端に嫌がりますし、絶対にそんなことをしてはいけないと考えています。
そのため、自分が失敗したときは自分のことが許せなくなり、罪悪感を抱いて自責の念に駆られてしまうのです。
ビジネスやプライベートで自責の念に駆られるときの対処法5選
自責の念に駆られることが多いと、ストレスになって心の病を引き起こしてしまう危険性があります。
そのため、自責の念に駆られたときには、以下の改善方法で対処するようにしましょう。
自己肯定感を高める
すぐに自分が悪いと思ってしまうのは、自分を信じることができないのが理由ですから、自己肯定感を高めてもっと自分に自信を持てるようにしましょう。
- 小さな目標を設定して達成する
- ネガティブな人との関わりを避ける
- ポジティブな出来事に焦点を絞った日記を書く
このように自己肯定感を高める方法はさまざまです。
克服のために自分には何が必要なのかを考えて、それに合った方法を実践するのが効果的でしょう。
罪悪感があってもあまり考えすぎない
いくら罪悪感があっても、過去に戻って失敗を取り消すことはできません。
そのため、あまり考えすぎないようにして、現在の出来事に目を向けるようにしましょう。
考えても分からないことは、ネット検索して簡単に答えが見つかるわけでもないため、一旦忘れて気分転換をしてみるのもおすすめです。
たとえば、スポーツや趣味に夢中になれば、思考がリセットされて自責の念も薄れていくでしょう。
自分をしっかり認めてあげる
「自分はダメだ」という思いがあると自責の念に駆られやすいため、自分のことはしっかり認めてあげるようにしましょう。
たとえば、
- 自分が努力していることをノートに書きだして自分を評価してあげる
- 日々の成功体験を日記に綴る
などの方法がおすすめで、客観的な視点で自分を認めることができるようになれば、前向きな気持ちを持てるようになります。
後悔するのではなく反省する
過去を振り返るだけではいつまで経っても成長できません。過去の失敗に対して後悔するのではなく、反省して次に活かす気持ちが大切です。
そうすれば、次に同じ状況になった場合も反省点を活かして対処できるようになり、成功につなげることができます。
このような考え方ができるようになれば、自責の念から解放されるだけでなく自分のモチベーションも上がるでしょう。
信頼できる友人などに相談してみる
自責の念に駆られやすい人は自分の性格も関係しているため、一人で考え込むと余計に気分が落ち込んでしまう可能性があります。
そこで、第三者の意見を取り入れる意味で、信頼できる友人などに相談してみるのも一つの方法です。
そうすれば、自分とは違った視点でアドバイスしてもらうことができるため、思わぬ考え方や発想が見つかり、自責の念から解放されるかもしれません。
自責の念に駆られて苦しいときはマインドチェンジしよう!
自責の念に駆られて苦しいときは、マインドチェンジして考え方を変えましょう。
自責の念とは過去の失敗・後悔によって生まれる感情ですが、いくら考えても過去を変えることはできません。
つまり、いくら考えても自責の念から解放されることはなく、それなら考え方そのものを変えてしまえばいいのです。
単純な話、マイナス思考の考えをプラス思考の考えに変えることができれば、それだけで自責の念から解放されるのです。
- 自責の念とは、「後悔して自分自身を責める気持ち」を意味する
- 自責の念に駆られるのは、「自信を失っている」「完璧主義」などの心理が関係している
- 自責の念が強い人には、「ネガティブ思考」「物事を深掘りする癖がある」などの特徴が見られる
- 自責の念に駆られたときは、「自己肯定感を高める」「罪悪感があってもあまり考えすぎない」などの方法で対処するのがおすすめ
- 自責の念に駆られて苦しいときはいくら考えても逆効果で、考え方そのものを変えなければならない