事なかれ主義の意味は?事なかれ主義に陥る人の心理&良くない理由・克服法
問題に対して波風が立たないように済ませようとする事なかれ主義。
このタイプの人は「すぐ逃げる」「問題に真剣に取り組まない」といった、ネガティブな印象を持たれがちです。
事なかれ主義に陥ってしまう人は一体どのような心理状態なのでしょうか。
この記事では、事なかれ主義に陥る人の心理や良くないとされる理由、克服方法を解説します。
Contents
「事なかれ主義」とは
事なかれ主義という言葉に対してなんとなく悪いイメージがある人も多いでしょう。
この言葉は人が問題に直面したときの対応の1つを示したものです。
事なかれ主義の人の特徴や心理を学ぶ前に、まずは正しい言葉の意味を知っておきましょう。
ここでは、事なかれ主義の意味や類語・反対語、英語表現などのお役立ち知識を解説します。
意味は「波風を立てないようにする人のこと」
事なかれ主義とは起こった出来事に対して、波風が立たないようになるべく穏便に済まそうとする性格を指した言葉です。
トラブルや面倒事から目を逸らしてなかったことにする姿勢を意味しているため、ややネガティブな表現となります。
例えば「陰口を言われているけど、揉めたくないから我慢する」「近隣住民が迷惑行為をしているけど、関係の悪化を恐れて知らないフリをする」といった行動が、事なかれ主義に当てはまります。
類語・言い換え表現は「平和主義」
事なかれ主義の類語・言い換え表現に「平和主義」という言葉があります。
この言葉は「平和を目標にして行動する人」や「暴力やいざこざを避け、協調性を持って物事に対応する人」という意味があります。
事なかれ主義がややネガティブな意味なのに対して「平和主義」は、ポジティブで穏やかな意味合いが強い言葉です。
事なかれ主義な人に対して、柔らかな表現をしたいときに言い換えると良さそうですね。
対義語は「進取果敢」
事なかれ主義と反対の意味を持つ言葉に「進取果敢」という単語があります。
これは何事にも積極的に取り組み、大胆に行動することを意味する言葉です。
事なかれ主義が「消極的」「問題から目を背ける」と言った意味を持つのに対して「積極的」「物事に大胆に取り組む」という意味を持つため、対義語とされています。
英語は「Avoid conflicts and troubles」
事なかれ主義を英語で言い換えると「Avoid conflicts and troubles」という言葉が適しています。
和訳すると「対立やもめ事を避ける」という意味です。
実際に使うときは「主義」を意味する「Principle of」を文章に加えて「Principle of Avoid conflicts and troubles」と表しましょう。
事なかれ主義に陥ってしまう人の心理
問題に直面することを避け、波風を立てないようにする事なかれ主義の人は、なぜそのような心理になっているのでしょうか。
どんな人でも問題に巻き込まれて辛い思いをするのは嫌なもの。
しかし、事なかれ主義の人はその気持ちが極端に強く、結果「すぐ逃げる人」という印象を持たれてしまいます。
まずは、そういった心理をチェックして自分に当てはまるか照らし合わせてみましょう。
自分が悪者になりたくない
「悪者になりたくない」という心理が強い人は、問題が起きたときに否定されることが怖くて事なかれ主義になりがちです。
何かトラブルが起きたとき、問題に向き合って意見を言うなど、責任が発生する立場になると、もし失敗したら「お前が悪い!」と責められてしまう可能性があります。
そういった状況を避けたいと思うあまり、問題自体をうやむやにしようとする事なかれ主義の心理が働くのです。
目立つことが嫌い
目立ちたくない人も事なかれ主義になりやすい性質を持っています。
起こった問題に積極的に取り組むと、どうしても人の目に映りやすく「目立った存在」になってしまいますよね。
人からの注目を集めることが苦手なタイプは、問題に取り組んで解決するよりも「見ないフリをして目立たず乗り切ろう」という気持ちが強くなるのです。
また、目立ちたくない人の多くは「目立って嫌味や批判を受けたくない」という心理を持っています。
これは事なかれ主義になりがちな「悪者になりたくない」という心理と通じる部分がありますね。
面倒事に関わりたくない
面倒なことが苦手な人は自分を守るため、事なかれ主義に徹することがあります。
問題やトラブルはどうしても「面倒くさい」と感じてしまうもの。
精神や身体に疲労がたまり、ストレスが蓄積されることもあるのでなるべく避けたいと思うのが人間の心理でしょう。
こういった面倒事を避けるために、できるかぎり平和な毎日を過ごそうと模索した結果、事なかれ主義と評価されてしまうのです。
自分に自信がない
自分に自信が無いと「問題を解決できないかもしれない」と不安になり、問題から目を背けてしまいます。
解決方法が分からない、自分が解決できる自信が無いという気持ちが強くなると、問題に対する積極性が失われてしまうでしょう。
その結果「問題に対して消極的な姿勢」の事なかれ主義者だと思われてしまうのです。
向上心がない
人は「成長したい」という向上心を持っていれば、物事に対して「解決しよう」という気持ちが芽生えて積極的に取り組もうとするでしょう。
しかし、向上心が無い人は「自分がやらなくても誰かがやってくれる」という気持ちを持ってしまうため、問題に対して真面目に向き合おうと思わなくなってしまうのです。
向上心が無いということは、結果がどうなったとしても興味がないということ。
その気持ちが事なかれ主義という形で、表面化してしまうのでしょう。
事なかれ主義が良くない理由
事なかれ主義は争いごとを避けようとする平和主義者です。
穏便に解決しようとするため「何が悪いの?」と思う人もいるでしょう。
しかし、社会では事なかれ主義が強い人は良い印象をもたれません。
人からマイナスのイメージを持たれる理由や、事なかれ主義が悪い印象になる理由を見ていきましょう。
根本的な問題を解決できない
事なかれ主義でいると、いつまでも根本的な問題を解決できません。
問題から目を逸らして先送りにし続けるだけなので、放置しているうちに深刻度が増してしまう恐れもあります。
例えば、恋人同士がお互いに小さな不満を持っていたとしましょう。
不満を言い合わず、見て見ぬフリをすると不満からくるストレスが蓄積され、2人の関係性に亀裂が生まれてしまうかもしれません。
このように、事なかれ主義はすぐに解決できる小さな問題を、手遅れの状態にまで進行させてしまうのです。
逃げ癖がついてしまう
重要なシーンや立ち向かわなければいけない場面で逃げる事なかれ主義を続けていると、いざというときに逃げ癖がついてしまいます。
例えば、会社で大きなトラブルが持ち上がったとき「自分には関係ない」と問題に関わろうとしなければ成長できず、上司からの評価も上がらないでしょう。
その結果、よりいっそう事なかれ主義の性質が強まって、逃げ癖から抜け出せなくなります。
事なかれ主義でいると人生の経験値が上がらず、いつまでも自分に自信が持てなくなるのです。
人との付き合いが浅くなる
人が直面する問題の多くは、人間関係が関わってきます。
ときには衝突や対立が生まれることもあるでしょう。
そういった対人の問題から逃げる事なかれ主義は、人との付き合いを浅くしてしまいます。
面倒な衝突を避けるためにいつも人に合わせたり、流されたりするので「自分が損している」と感じてしまうのです。
そして、周りの人々に不満を感じるようになった結果、信頼関係を作ることができずに本当に信じられる友人や上司・部下を作れない状況に陥ってしまいます。
簡単!脱事なかれ主義の克服法
事なかれ主義を長く続けていると、克服したいと思っても対処法が分からず、結局問題からも逃げる悪循環が発生してしまいます。
長く持っていた性質を変えるのは大変ですが、意識を切り替えて考えれば対処法はたくさん見つかります。
以下の克服方法を参考にして、問題と向き合える人間を目指しましょう。
意見を言うときは友達にアドバイスするように話す
問題が起こって意見を言わなければいけないとき「反対されたら嫌だな」という気持ちで事なかれ主義になってしまうこともあるでしょう。
そんなときは大切な友達にアドバイスする際の気持ちを思い出しながら、意見を言ってみましょう。
今まで事なかれ主義で問題から目を逸らしていた人は「自分の意見を言う」という行為が苦手です。
一生懸命話すあまり、つい攻撃的になったり、一方的な意見を伝えてしまったりする可能性があるのです。
すると、周りからは「きつい人だな」と思われ、問題解決に結びつかない恐れがあります。
大事な友達に何かを伝えるときは「相手がどう思うか」「相手に理解してもらうにはどうしたらいいのか」を考えながら話しますよね。
職場や学校で問題を解決するときも、周囲に対して同じ気持ちを持てば穏やかな話し合いが行えるでしょう。
問題解決に向けて早めに対応する
事なかれ主義を貫いてトラブルを後回しにすると、問題がどんどん大きくなって取り返しがつかない状態になりかねません。
何かトラブルが起きたときは、なるべく早めに対応を始めれば解決に対する労力を少なくできるでしょう。
初期段階で解決できれば、事なかれ主義の人が感じるストレスや負担も軽くなります。
「とにかくすぐに対処して、傷が浅いうちに直す!」を徹底していれば、向き合うことに慣れて事なかれ主義を卒業できるでしょう。
自分が一番伝えやすい手段を選ぶ
事なかれ主義の人は意見を伝えることに慣れていません。
そこで、まずは「自分がどんな手段で意見を言えば楽か」を考えてみましょう。
直接会って話した方が素直な意見を言える人もいれば、手紙やメールで文章にした方が冷静に話し合える人もいます。
相手が得意なコミュニケーション手段を考慮することも大切ですが、まずは「自分が伝えやすい方法」で話し合えるように頼んでみましょう。
1つだけ注意点として、文章は会話よりも冷たく無機質な印象になりがちです。
文体を意識したり、文章を読んでもらってから改めて自分の気持ちを話したりと、相手に誤解されない方法を取り入れましょう。
協力できる仲間を増やす
事なかれ主義をやめようと思うあまり問題全てを1人で抱え込んでしまうと、負担が大きくなりすぎます。
どんな問題でも1人の力で立ち向かうよりも、仲間と立ち向かった方が早く解決できますよね。
責任を持って取り組もうと思う気持ちはとても大事ですが、信頼できる仲間を作って相談しながら対応すれば、事態はもっと簡単に解決に繋がるでしょう。
日ごろから人へのリスペクトを忘れずに「この人はここが尊敬できる」という気付きを蓄積することで、いざというときに頼れる強い仲間が生まれますよ。
失敗をマイナスに捉えない
失敗や批判を恐れて事なかれ主義になってしまっている場合、まずは「失敗はマイナスではない」という気持ちの切り替えから始めましょう。
失敗は成功の元という言葉がありますが、恥ずかしい思いや悔しい思いをしても無駄になることは1つもありません。
将来同じような状況になったとき、過去の失敗が必ず活かされるでしょう。
挑戦した上での失敗をマイナスに捉えるのではなく、自分を成長させる体験だと考えられると、問題に取り組むことへの恐怖心も取り除かれるでしょう。
恋をして事なかれ主義な自分を変えるのもアリ!
事なかれ主義な性格はネガティブな気持ちが大きく影響することが分かりました。
そんなネガティブな気持ちを払拭して自分に自信を付けるために、燃えるような恋をしてみるという解決方法もあります。
恋をすると自分が生まれ変わったかのような気持ちになります。世界の見え方が変わり、どんどんポジティブに物事を考えられるようになる可能性があるのです。
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新しい恋をして事なかれ主義な自分を卒業しちゃいましょう!
事なかれ主義をやめるには自分や周りの人と向き合うことが大切
事なかれ主義の人は「悪者になりたくない」「面倒事に関わりたくない」という気持ちから、問題を直視せず逃げてしまう傾向があります。
そういった態度は自分の成長を促せないだけでなく、本当の仲間になれるはずだった周囲の人々との関係を希薄にしてしまうでしょう。
問題から逃げてしまう癖がついている人は、なぜ自分が「事なかれ主義」なのかを見直して、それにあった対処法を試してみましょう。
少しずつでも問題に取り組む姿勢を持っていけば、1つ成長した自分を感じられるはずですよ。
- 「事なかれ主義」の人は「批判されたくない」「巻き込まれることが面倒」という心理を持っている
- 向上心が無く自分に自信が持てない人も「事なかれ主義」になりがち
- 「事なかれ主義」の人は逃げ癖がついてしまい、周囲の人との深い関わりが作れない
- 「事なかれ主義」を卒業するには、失敗に対してネガティブな印象を持つことをやめてみよう