【例文付き】「留意」の意味とは?類語や注意点も合わせて解説!
ビジネスメールや書類などにおいて、「留意(りゅうい)」という言葉が登場するシーンは多いです。
ビジネスマンであれば、意味を知っておかなくてはいけない言葉のひとつだといえます。
この記事では、「留意」の意味や類語、使う際の注意点を解説していきます。
この記事を読み「留意」の正しい使い方を学びましょう!
Contents
「留意(りゅうい)」とは
「留意(りゅうい)」とは、「頭に入れておく」「心に留めておく」という意味の言葉です。
相手になにか覚えておいてほしいことがあるときに、「ご留意ください」といった使い方をします。
具体的なリスクに対する注意というよりも、漠然としたことに対して意識を向けてほしいときに使う言葉です。
「注意」との違い
「留意」に似た言葉に「注意」がありますが、厳密には意味が異なります。
「注意」には「具体的に警戒しておいてほしい」「しっかりと用心してほしい」というニュアンスがありますが、「留意」に具体的なニュアンスは含まれません。
「留意」は「警戒まではいかずとも、覚えておいてほしいこと」という意味合いです。
「留意」を使うのが適していない場面もあるので、気を付けましょう。
「留意」の類語
「留意」の類語や言い換え表現について知ることで、より正確に「留意」を使えるようになります。
ここでは「留意」の類語を紹介します。
「配慮」
「配慮」は、「気を遣うこと」「気を配ること」という意味の言葉です。
「ご配慮ください」であれば、「(周囲の状況などに対し)気を遣ってください」という意味になります。
「留意」よりも気遣いのニュアンスを強めたいときには、「配慮」を使いましょう。
「念頭に置く」
「念頭に置く」は「常に心がける」「頭に入れておく」という意味であり、「留意」とほぼ同じ意味の言葉です。
「〇〇なことは念頭に置いておきます」といった使い方をします。
ただし、「留意」は目上にも使えるのに対し、「念頭に置く」を目上の相手に使うと失礼になるので気を付けましょう。
「留意」を使う際の注意点
「留意」を使う際には、気を付けなくてはいけないポイントがあります。
ここでは、「留意」を使う際の注意点を解説していきます。
目上の相手に使うとき
「留意」は目上の相手にも使うことができる言葉ですが、使い方には注意が必要です。
「留意してください」「ご留意ください」といった言い方は、どことなく上から目線で、命令口調に聞こえてしまいます。
目上の相手に使うときには、「ご留意いただきたく存じます」「ご留意のほどよろしくお願いいたします」といった丁寧な言い方を心がけましょう。
リスクが具体的なときには使わない
「留意」は、リスクが具体的なときには使わないようにしましょう。
たとえば、「足元滑りやすくなっておりますのでご留意ください」といった使い方はNGです。
「留意」は「健康にご留意ください」「マニュアルの変更点にご留意ください」などのように、漠然としたことに対して意識を継続してほしいときに使います。
具体的なリスクがあるときには「注意」を使う方が適しています。
「留意」を使った例文
「留意」は、具体的にどのような使い方をすればいいのでしょうか。
ここでは、「留意」の使い方を例文で解説します。
「ご留意ください」
「ご留意ください」を使った例文はこちらです。
【例文】
- 時間に余裕をもつようご留意ください。
- 体調管理には十分ご留意ください。
対象が目上の相手でない場合は、「ご留意ください」を使うことができます。
「留意いたします」
「留意いたします」を使った例文はこちらです。
【例文】
- 事故防止のための安全対策に十分留意いたします。
- ご指摘いただきありがとうございます。以後留意いたします。
主語が自分である場合は「留意いたします」を使います。
もしくは「留意します」「留意してまいります」といった使い方をするのがいいでしょう。
「ご留意いただく」
「ご留意いただく」を使った例文はこちらです。
【例文】
- スケジュールが変更になる可能性もありますので、ご留意いただきますようお願いします。
- 深夜の騒音は迷惑になりますので、ご留意いただけますと幸いです。
「ご留意いただく」は目上の相手にも使うことのできる表現です。
目上の相手には「いただく」を付けるようにしましょう。
「留意」の正しい使い方を押さえておこう!
「留意」はビジネスシーンにおいて頻繁に使われる言葉なので、正しい使い方を理解しておく必要があります。
「留意」を使うのは具体的なリスクがある場合ではなく、漠然と意識を向けてほしい事柄がある場合です。
適切に使えていないと「言葉遣いがおかしい」「常識がない」と思われてしまいます。
意味だけでなく、「留意」と「注意」の使い分けや目上の相手に対する使い方もしっかり理解しておきましょう。
- 「注意」には「具体的に警戒しておいてほしい」「しっかりと用心してほしい」というニュアンスがあるが、「留意」にはそのようなニュアンスは含まれない
- 「留意」の類語は「配慮」「念頭に置く」
- 「留意」を目上の相手に使うときは、「ご留意いただきたく存じます」「ご留意のほどよろしくお願いいたします」といった丁寧な言い方にする
- 「留意」は、リスクが具体的なときには使わない