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傲慢とはいい意味じゃない?類語・対義語・例文などをわかりやすく解説

定義
この記事は約 9 分で読めます。

傲慢(ごうまん)という言葉を見たり聞いたりすることがありますが「傲慢」とはどのような意味なのでしょうか?

なんとなく意味はわかるけれど、具体的にどう使うかわからないという方も多いかもしれませんね。

この記事では、傲慢の意味や使い方を例文付きで解説、さらに類語・言い換え表現や対義語、同じ意味の四文字熟語を紹介しています

 

傲慢とは?いい意味ではない?

「傲慢」とは、おごり高ぶって相手を見下すことや、その様子を表現する言葉です

傲慢(ごうまん)の「傲」を訓読みにすると「おごる(傲る)」で「慢」を訓読みにすると「あなどる(慢る)」となり、どちらも思い上がることを意味しています。

いい意味で使われることはなく「傲慢な人」「傲慢な考え方」のように、自分の思い上がりから他人を侮って見下すといった、ネガティブな意味で使われる言葉です。

 

「傲慢」の使い方を例文付きで紹介

続いては、傲慢の具体的な使い方を例文付きで紹介します。

  • (例文)彼は仕事の実績で出世したが、性格はかなり傲慢だ。

おごり高ぶって人を侮るような人物を「傲慢である」のように描写します。

  • (例文)あの女優はデビュー当時と違って、今は傲慢になっているらしい。

思い上がって人を見下すようになることを「傲慢になる」と表現します。

  • (例文)社長の傲慢さに耐えられず、多くの社員が辞めてしまった。

傲慢な様子を名詞で表す場合は「傲慢さ」「傲慢ぶり」という使い方をします。

  • (例文)彼女は美人だが傲慢な人物だと、悪口を言われている。

思い上がって他人のことを侮る人を「傲慢な人」と表現します。

 

傲慢の類語や言い換え

傲慢と同じ意味の言葉や似た意味の言葉、言い換えられる表現を覚えておくと、語彙が豊かになって、コミュニケーションや表現の幅が広がります。

続いては、傲慢の類語・言い換え表現を紹介しましょう。

 

横柄

「横柄(おうへい)」とは、他の人の前でいばっていて、相手を無視したり見下したりする態度を表現する言葉です。

「傲慢」と「横柄」の違いは、傲慢は性格や他人に対する考え方など、その人物の人間性や内面を表現するのに使われる言葉という点です。

「横柄」は、主に人物の態度や行動を表し「横柄な性格」のように内面を表す場合にはあまり使われません。

横柄の使い方には「横柄な態度」「横柄にふるまう」などがあります。

 

横風

「横風(おうふう)」とは、他者に対して偉そうにして見下す態度をとることや、その様子を表現する言葉です。

「横風な人物」「横風な口のきき方」など、他人に対する無礼な態度や行動、いばっているさまを表すのに使われます。

「横風」と「傲慢」は、どちらも人を見下すことを意味するネガティブな表現ですが、違いは「横風」は「いばっていて」他者を見下すところです。

「傲慢」は「自分が思い上がっていて」他者を侮ることを意味します。

 

高慢

「高慢(こうまん)」の意味は、自分の才能や能力、容姿などが人よりもすぐれているとうぬぼれ、相手のことを見下している気持ちのことです。

「傲慢」との違いは「傲慢」は相手に対して失礼な接し方をしたり態度に表したりして、相手を下に見ていることを行動や態度で表す点です。

「高慢」の場合は、心の中で相手のことを自分より下だと思い上がっていますが、ストレートに相手を侮辱するような態度や行動には出しません。

 

不遜

「不遜(ふそん)」の意味は、自分のことを他者より上だと思い上がっていて、へりくだる気持ちを持たないことです。

「傲慢」は思い上がって他者を見下すことですが「不遜」はうぬぼれて相手に対する礼儀に欠ける態度や言動をとることを表現しています。

「傲慢」と「不遜」の2つを合わせた言葉で、相手を見下してへりくだる気持ちを持たないことを意味する「傲慢不遜(ごうまんふそん)」という四文字熟語もあります。

 

尊大

「尊大(そんだい)」とは、他人のことを見下して偉そうにしているさまを表現する言葉で「横柄」と同じような意味を持つ言葉です。

「尊大に構える」「尊大な態度」のように、相手に対していばっている様子や態度を表現する場合に使えます。

傲慢と尊大の違いは「傲慢」は思い上がって人を侮る性格や人物像などを表すのに対し「尊大」は自分の方が上だとうぬぼれ、いばっている様子や気持ち、態度を表しています。

 

傲慢の対義語

傲慢とは反対の意味の、控えめな様子を表す言葉や使い方も覚えて、間違えずに使い分けられるようにしましょう。

次は、傲慢と逆の意味を表す、対義語を紹介します。

 

謙虚

「謙虚(けんきょ)」とは、自分の能力や地位をおごり高ぶることなく、他者の意見を取り入れたり学ぼうとしたりする姿勢や態度、行為を表す言葉です。

謙虚な人とは、相手より自分の方が偉いと思うことがない、慎ましやかで控えめな人物で、思い上がって相手を見下す傲慢な人とは、正反対の意味になります。

「謙虚な生き方」「謙虚になる」「謙虚さを身につける」のように、さまざまな形で使えます。

 

謙遜

「謙遜(けんそん)」の意味は、自分の功績や能力を控えめに表現する態度や言動のことです。

「謙虚」と似ていますが「謙遜」は単に控えめにするだけでなく、自分のことを低く評価するというニュアンスがプラスされています。

自分の能力を過大評価しないで相手を立てる気持ちや言動は、傲慢とは真逆で、いい人間関係を築くのに役立つと言われています。

低姿勢の相手を気遣って「どうぞご謙遜なさらずに」と他者に対して「謙遜」を使う場合もあります。

 

卑下

「卑下(ひげ)」とは、自分をわざと低い立場に置いて、自分を卑しめ(いやしめ)たり遠慮がちにしたりする気持ちや言動のことです。

「卑下」は「傲慢」とは逆の意味ですが、卑下の「卑」は「卑怯(ひきょう)」などで使われるネガティブな意味を持つ文字で、相手に悪い印象を与えることがあります。

「謙虚」「謙遜」のように素直な気持ちからではなく、わざと自分を下に見せようとするひねくれた心や、皮肉めいた心情が感じられて、相手に不快な印象を与えるでしょう。

 

へりくだる

「へりくだる」は、自分のことを控えめにすることで、相手のことを敬う態度や言動を意味する言葉です。

相手を敬う気持ちを表すために使う謙譲語とは「自分がへりくだる言葉」のことです。

「へりくだる」と「謙遜」は、どちらも自分を控えめにすることですが、違いは「へりくだる」の方は、敬う相手がいるので自分は控えめにするという点です。

「謙遜」の方は、敬う相手がいる場合もありますが、単に自分だけが控えめにしている場合にも使われます。

 

恭倹

恭倹(きょうけん)とは、人に対してはうやうやしく接して、自分のことは慎み深く控えめにすることです

恭倹の「恭」は他人に対して丁寧に礼を尽くすこと「倹」は自分自身のつつましさのことで、論語の中に書かれている言葉です。

穏やかで温和なことを表す「温良」をつけた「温良恭倹(おんりょうきょうけん)」という四文字熟語もあり「穏やかで他人にはうやうやしく、自らは慎み深い」ことを意味します。

 

傲慢と意味が同じ四字熟語

傲慢と意味が似ている四文字熟語もいろいろありますが、言葉の由来を理解すると興味深いでしょう。

最後は、傲慢と同じ意味や似た意味の四文字熟語を紹介します。

 

傍若無人

傍若無人(ぼうじゃくぶじん)とは、他の人の前でも遠慮することがなく、身勝手にふるまう様子を表現する、ネガティブな意味の四文字熟語です。

他人の目を気にしないで、自分勝手な態度で、周りに対して配慮のない言動をとることを意味し「傍若無人な態度」「傍若無人ぶり」などの使い方があります。

人目をはばかることなく傲慢な態度をとる人は、まさに「傍若無人な人物」だと言えるでしょう。

 

傲岸不遜

傲岸不遜(ごうがんふそん)の意味は、思い上がった気持ちで他人にいばっていて、人を見下して、へりくだろうとする気持ちを持たないこと

偉そうにすることを意味する「傲岸」と、思い上がって人を見下すことを意味する「不遜」の2つの言葉を合わせてできた四文字熟語です。

傲岸不遜と似た意味の言葉は「傲慢」の他に「高慢」「尊大」「高飛車」などがあり、どれも謙虚さが全くなくて、他者にいばり散らしている様子を表しています。

 

高慢無礼

高慢無礼(こうまんぶれい)とは、自分がすぐれているとうぬぼれる「高慢」と、礼儀を欠くことを意味する「無礼」が合わさってできた四文字熟語です

高慢無礼とは、思い上がって他人を見下し、相手への礼儀を理解しないことです。

同じように、相手に失礼な態度や言動を表す「無礼」が入った四文字熟語には「慇懃無礼(いんぎんぶれい)」「傲岸無礼(ごうがんぶれい)」などがあります。

 

驕慢放縦

驕慢放縦(きょうまんほうじゅう)は、おごり高ぶって人を見下し、自分が思うままに身勝手にふるまうことを意味する、ネガティブな四文字熟語です。

「驕慢」とは、思い上がって人を侮り勝手なことをすることで「放縦」は何の規律もなくわがままな様子を意味します。

驕慢放縦は「きょうまんほうじゅう」と読む場合と「きょうまんほうしょう」と読む場合がありますが、どちらも意味は同じです。

 

傲慢とは思い上がり人を見下す態度のこと!正しい意味や使い方を覚えよう

傲慢(ごうまん)とは、思い上がって他人を見下す態度や、その様子を表す言葉で、いい意味で使われることはありません。

「傲慢である」「傲慢になる」「傲慢な人」などの使い方で、おごり高ぶって他者を侮る人を表現します。

類語・言い換え表現には「横柄」「高慢」「尊大」などがあるので、それぞれの意味や使い分け方を理解しましょう。

対義語には「謙虚」「謙遜」「へりくだる」など、控えめな態度を表す表現があります。

相手を見下して失礼な意味を表す、同じ意味の四文字熟語も言葉の由来を知ると興味深いでしょう

「傲慢」の意味や使い方を覚えて、正しく使えるようにしておきましょう。

 

まとめ
  • 傲慢(ごうまん)とは、思い上がって相手を見下す態度や様子のこと
  • 類語・言い換え表現には「横柄」「高慢」「尊大」などがある
  • 控えめな様子を表す「謙虚」「謙遜」「へりくだる」などが対義語
  • 失礼な態度を意味する四文字熟語は、言葉の由来を知るとわかりやすい
  • 「傲慢」はいい意味ではないことを理解して正しく使おう

 

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