終日とは何時から何時まで?意味・読み方・使い方・類語を解説
「終日」は、さまざまな場面で使用されます。
よく耳にしていても何時から何時までを示しているのか、どんな言い回しをするのかを正しく知っている人は意外と少ないのではないでしょうか。
日常のあらゆる場面で使われる言葉なので、状況に応じた正しい意味を知っておきましょう。
Contents
終日とはどんな意味?語源や読み方などを確認
終日の意味を聞かれて説明できるでしょうか?
日常生活から仕事までいろいろな場面で使用されますが、それぞれ意味があります。
ここでは読み方や英語表現、類義語について解説。
終日を言い換えるときは、意味を理解して正しく使いましょう。
終日の意味や読み方
辞書には「一日中・まる一日・朝から晩まで・ひねもす」と記されています。
朝から夜までを指すことからも分かるように、終日には正確な時間の定義がありません。
使うシーンによって、その時間帯が変わるのです。
「ひねもす」や「ひもすがら」という読み方もありますが、最も一般的なのが「しゅうじつ」。
ひねもす・ひもすがらの読み方はやや古く「日が空を経る間ずっと」といった意味の「日経(ひへ)もすがら」が語源という説があります。
終日の英語表現
英語では、その状況により表現の方法が異なります。
昼間の意味で使用する場合は「daytime(デイタイム)」。
一日中の意味で使うなら「allday(オールデイ)・the whole day(ザ ホール デイ)・all through the day(オール スルー ザ デイ)」の表現が適しているでしょう。
「all day long(オール デイ ロング)」は「24時間ずっと」という意味で「all day」より一日の長さを強調するときに使われます。
終日の類語・言い換え表現
類語は「日夜・昼夜」「一日中」「四六時中」「いつでも」。
「日夜・昼夜」は、日が昇ってから沈むまでを表しています。
シンプルに24時間を表したいときは「一日中」と言い換えるといいでしょう。
または、同じ意味をもつ「四六時中」とも言い換えられます。
常にどんなときでもという意味のある「いつでも」で言い換えることも可能です。
それぞれ少しずつニュアンスが異なるため、状況に応じて使い分けましょう。
終日を使用するときの注意点
ここでは終日を使用するときの注意点を紹介します。
使用する場面によって指す意味が変わるため、相手が自分と同じように言葉を解釈しているとも限りません。
解釈の違いでトラブルになることも考えられるため、前もって気を付けるべきことを把握しておきましょう。
終日と全日の違いに注意
「全日」という言葉の意味を知っているでしょうか?
実は、全日は終日と同じように「一日中」という意味を指す言葉です。
しかし、全日にはほかに「全ての日」という意味も含みます。
たとえば「7月は全日営業します」といった場合、7月1日から7月31日までは休みなく営業するという解釈になるでしょう。
このように全ての日を指すケースでは「7月は終日営業します」とは使わないので注意してください。
「終日中」と使うのは間違い
終日の後に「中」をつけると、二重表現になります。
終日の単語だけで「中」の意味を含むので「終日中」という言葉は間違いなのです。
特にビジネスシーンでは、日本語の間違いで相手にマイナスな印象を与えることもあるので、正しく使用しましょう。
使用するシーンによって定義が異なる
日付が変わるタイミング・営業時間・出勤から退社するまでなど、状況に合わせていろいろな解釈ができます。
そのため、終日といっても人によって時間の認識が違う可能性があります。
終日の言葉を使わず、時間をはっきりと提示するほうがいいかもしれません。
トラブルを防ぐためにも、相手に正確に伝わるよう意識しましょう。
シーンによって異なる終日の意味を紹介
ここでは、終日の意味をシーン別に紹介します。
終日は、ビジネスからプライベートまで、身の回りのさまざまな状況で使用される言葉です。
解釈を間違えてトラブルを起こさないためにも、シーン別に意味を確認しておきましょう。
ビジネスシーンでの終日
仕事の始業から終業までを意味します。
10時から仕事を始め18時で勤務が終了する場合は、この10時から18時までの時間が終日です。
企業により就業時間が異なるのはもちろんですが、同じ勤め先でも人によって勤務時間が違うケースもあります。
相手と認識のずれが生じないように注意しましょう。
アルバイト募集で見られる終日
アルバイトの求人にも使用されることがあります。
募集欄に「土日祝日の終日勤務」と条件が記載されている場合は、土日祝日の営業時間内にフルで働ける人を募集している、という意味です。
ただし、労働時間は1日8時間以内と法律で決められているため、営業時間が8時間以上ある場合は、面接時に詳細を確認するといいでしょう。
公共機関における終日
公共交通機関では、始発から最終便までの間が終日です。
始発が6時、終電が23時の場合は、6時から23時の間を終日と表現します。
ただし、その日や前日の天候によって、始発から終電までの時刻が異なるケースも。
利用する際には、最新情報をチェックしておくと安心です。
プライベートシーンにおける終日
日常生活では、一般的に起床してから就寝するまでの、起きている時間という意味です。
たとえば、朝起きてから夜寝るまでずっとテレビを見て過ごした場合に「終日テレビを見ていた」と表現します。
起床時間や就寝時間は人によって異なるため、時間の感覚も人それぞれ大きく変わるでしょう。
アプリのカレンダー上の終日
アプリなどのカレンダーにも「終日」という項目を目にします。
たとえばGoogleカレンダーの場合は「終日」にチェックを入れて予定を作成すると、その日の予定の一番上に登録されますよ。
具体的な時間が決まっていない場合や一日で対応する予定を作成したいときに活用できるので、ぜひ使ってみてください。
終日を用いた表現の具体例
終日は「終日可能」や「終日不在」など、ほかの単語と合わせて使用することも多い言葉です。
ビジネスでは、正しい使い方をすれば端的に情報を伝えられるため便利でしょう。
ここでは具体的に例文を用いて紹介します。
終日可能(終日対応可能)
勤務時間内であれば、いつでも対応できることを意味します。
もし仕事で相手先から「来週の火曜日は終日対応可能です」と連絡があった場合、仕事の依頼は、先方に配慮して火曜日に相手の勤務時間内で行うといいでしょう。
終日不在
その日はずっといないという意味です。
たとえば会社の受付で「社長は終日不在です」といわれた場合は、その日に社長とは連絡がつかないことになります。
メールで要件を伝えるか、翌日以降に電話をかけ直すなどの方法を取りましょう。
終日営業
飲食店やスーパーなどの場面でよく使われます。
詳しい営業時間が記されていない場合は、24時間営業の意味になるのが一般的です。
終日の後ろに営業をつけることで24時間の時間が強調されます。
「駅前のお店は終日営業が多い」といった場面で使うこともあります。
終日運休
バスや電車、飛行機などの交通機関で使用される表現。
台風や事故などのトラブル発生時に「○○線は終日運休」のように使用されます。
このような情報が提示されている場合は、その日は運行することなく運休です。
終日通行止め
道路工事などをしている場面で見かけることがあるでしょう。
高速道路で「リニューアル工事につき終日通行止め」などと表示されている場合は、その日にその道を通れないということです。
解釈を間違っては生活に支障が出るため、きちんと把握しておきしましょう。
終日とはシーン別に意味が異なる言葉!正しく使ってトラブルを防ごう
終日という言葉は便利で、使い回しやすい言葉です。
その反面、具体的に指す時間帯はシーンや人の解釈によって異なります。
時間の誤解はトラブルに発展する可能性もあるため、正確な時間で伝えると安心です。
終日の意味を理解して正しく使い、相手に誤解を与えないよう意識しましょう。
- 終日は状況やシーンで具体的な時間が変わる
- ビジネスでは、勤務時間内のことを指すことが多い
- トラブルを防ぐために、具体的な時間を提示するのもおすすめ