「寂寥感(せきりょうかん)」の意味とは?類語・使い方を例文付きで解説!
「寂寥感(せきりょうかん)」という言葉は何となく聞いたことがあっても、説明するのは難しいですよね。
日常生活であまり使われることもないですし、漢字も読み方も難しいので、ふりがななしでは読むのすら難しいかもしれません。
この記事は、寂寥感の意味や類語、詳しい使い方の解説とともに、寂寥感で辛いときの対処法も紹介しています。
Contents
「寂寥感(せきりょうかん)」の意味
「寂寥感(せきりょうかん)」とは、物悲しいさまや気持ちを表現する言葉です。
「寂寥感」の寂寥(せきりょう)とは「静かで物悲しい」「むなしく侘しい」「ひっそりしてもの寂しい」こと。
「寂寥感」は寂寥を感じている、物悲しくて侘しい感情や様子を表しています。
また人やものが無くて、もの寂しさを感じさせる風景や物などの描写にも使われる表現です。
寂寥感の類語・対義語
「寂寥感」以外にも、同じように物悲しい気持ちや人気がなく空しい様子、風景を表す表現がいくつかあります。
次は寂寥感の類語、対義語、さらに英語で伝えたい場合の表現について紹介しましょう。
類語
寂寥感を他の言葉で言い換えたいときは、あるべきものがないむなしさや物悲しさを表す言葉で言い表すことができます。
ものや人がいなくてむなしい様子を表す類語は「空虚感」「欠落感」「喪失感」など。
ものや人がいなくて物悲しい様子は「虚無感」「孤独感」「寂寞感」などを使って言い換えることができます。
他には、寂寥からイメージされる「寂しさ」「寒々しい」「虚脱感」なども、似た意味を表す表現です。
対義語
寂寥感は物悲しさやむなしさを表す言葉なので、満ち足りた心を表す「充実感」「安心感」が対義語となります。
人との満ち足りたつながりを表す「連帯感」も、つながる相手がおらずむなしい様子とは逆の意味を表す言葉です。
単語ではなく慣用表現で反対の意味を表す場合は「気が休まるような」「豊かな」などの表現が該当します。
寂寥感の使い方【例文付き】
「寂寥感(せきりょうかん)」は、日常会話で頻繁に使う言葉ではありません。
しかし、使うことで寂しさやむなしさをより鮮明なイメージで表現することができます。
ただし、使い方を間違えると、意味が伝わらなかったり勘違いされたりするので、使い方には気を付けたいですね。
次は寂寥感の使い方を例文とともに紹介しましょう。
寂寥感に襲われる
「寂寥感に襲われる」は突然沸き起こった物悲しくむなしい気持ちにより、感情が激しく揺り動かされるときの使い方です。
自分の感情を確かめる余裕がない状態が続いた後に寂寥感がふと訪れた場合や、気持ちに変化が起こったときに使います。
- 昼間の間は気楽な1人旅を楽しんだが、夜になると話し相手のいない食事で寂寥感に襲われることもありました。
- 単身赴任の夫が一時帰宅する日は家事に追われて忙しいが、帰った後は寂寥感に襲われて何もしたくなくなる。
寂寥感に苛まれる
「寂寥感に苛まれる」は、寂しさや喪失感に酷く苦しめられている辛い様子を表す表現。
「苛まれる(さいなまれる)」は、強く苦しめられたり悩まされたりすることで、寂寥感によって心がとても悩まされている状態を表します。
- 上京して1人暮らしを始めた頃は、家族も友人もいないので寂寥感に苛まれ、よく泣いていたものです。
- 父は管理職として常に大勢の人の上で働いていたので、定年退職後は生き甲斐をなくし寂寥感に苛まれているようだ。
寂寥感に囲まれる
「寂寥感に囲まれる」は孤独やむなしさを感じる環境の中にいる状態を表します。
自分が寒々しい風景やもの悲しさを感じる景色の中にいることを、実感したときに使う表現です。
- 晩秋の誰もいない公園を散策していると、寂寥感に囲まれて人恋しく感じることがあった。
- 私以外の社員は外回りに出かけてしまうため、事務所に1人残された私は寂寥感に囲まれて窓の外を行き交う人を眺めていました。
寂寥感が漂う
「寂寥感が漂う」は寂しさや物悲しさを感じさせる雰囲気がある空間を表す使い方です。
その場の雰囲気から、どことなく感じる哀愁を感じる場所を表現する場合に使われます。
- 子どもの頃いとこたちと楽しく遊んだ祖母の家は、今は誰も住んでおらず庭も荒れ果てて寂寥感が漂っていました。
- 出発まで少し時間があったので、しばらく寂寥感が漂う冬の海辺を歩いてみた。
寂寥感のある
「寂寥感のある」は人や物がなく寂しげな様子や、暗く悲し気な雰囲気がある物や場所を表す表現です。
「寂寥感のある」の後には、物や場所などの名詞をつけて使います。
- かつては賑わっていた駅前の商店街は、違う場所に新しい駅ができた後は人気もなく寂寥感のある通りになってしまった。
- 薔薇を楽しみにしていましたが、時期が遅かったのかほとんど枯れていたので、寂寥感のある庭園の写真を撮りました。
寂寥感に苛まれたときの対処法
人は誰でも物悲しさやむなしさ、寂しさを感じて、寂寥感に苛まれることがあります。
理由がわからない場合や、やむを得ない事情がある場合は、1人でふさぎこんで気持ちが落ち着くのを待つしかありません。
しかし、ある行動を起こすことで、早く辛い状態から抜け出すこともできます。
最後に、寂寥感に苛まれたときの対処法を紹介しましょう。
趣味や仕事に没頭する
寂寥感に苛まれたときは、何をするのも億劫になりがち。
しかし、意識的に趣味や仕事などで気を紛らわすと、気持ちが楽になります。
趣味の音楽を集中して聴いたり、無心でものづくりに集中したりする時間は辛さを忘れさせ、穏やかな気持ちを取り戻すきっかけとなるでしょう。
悲しいときは1人でじっとしているよりも、仕事に没頭して忙しくしている方が時間は早く過ぎますし、やるべきことがあれば虚無感から抜け出すこともできます。
部屋を徹底的に掃除する
徹底的な部屋掃除も、寂寥感に苛まれたときにおすすめの対処法です。
普段よりも丁寧に、日頃あまり掃除しない部分も徹底的にきれいにしてみましょう。
窓掃除や床の雑巾がけなど、何も考えずに身体を動かしていると、暗い気持ちから解放されます。
そして掃除が済んですっきりした部屋にいると、不思議と気分が安らぐのを感じるでしょう。
買ってはみたものの使っていない不用品や、もう着ることのない衣類なども処分すれば、晴れやかな気分になり元気も出てきます。
SNS上で人と交流する
寂寥感に苛まれ辛いときは、SNS上で人と交流してみましょう。
実際に会えなくても、SNSでは友達の投稿にいいねをしたりコメントをしたりして、人とつながることができます。
自分の気持ちや発見などを投稿すれば、思わぬ反応を得られることもあるでしょう。
最近は思うように外出して人と交流することが難しい場合も多いですが、SNS上では現実に会えない人との交流も可能にしてくれます。
有酸素運動をする
ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動は、肉体的な健康だけでなく精神的な健康のためにも役立ちます。
運動で適度な汗を流せば、脳から「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンが分泌され、寂寥感に苛まれた心を癒してくれるでしょう。
セロトニンを増やすには、短時間の無酸素運動より長時間の有酸素運動が効果的です。
日光を浴びることや良質な睡眠を取ることも、セロトニンの分泌を増やしてストレス解消に役立ちます。
ペットを飼う
孤独な生活で寂寥感に苛まれている人は、ペットを飼うと癒しが得られ心が満たされるでしょう。
今まで帰宅しても無人だった部屋に、あなたに世話をしてもらうのを待っている生き物がいるようになれば、生活は一変します。
共に暮らす大切なパートナーとして、かけがえのない存在となってくれるでしょう。
ただし動物を飼うにはそれなりの責任が伴います。
時間的な制約や経済的な負担が発生するのを十分理解し、最後まで面倒がみられるか考えた上で、飼うようにしましょう。
恋愛は物悲しい気分の特効薬
誰にでも物悲しくなって、寂寥感を抱く時期はあるものです。
刺激のない日常でも、恋愛のドキドキがあれば自然と前向きな気持になれます。
もし身近に気になる人がいなければ、マッチングアプリを利用してみましょう。
おすすめはマッチングアプリ「ハッピーメール」です。
累計会員数3,000万を突破しているので、数多くの出会いが期待できます。
お互いを深く理解し合えるパートナーと出会えたら、落ち込むこともなくなるでしょう。
ぜひハッピーメールで、ポジティブな気持ちになれる恋を見つけてくださいね。
寂寥感の意味を正しく理解しよう!
「寂寥感(せきりょうかん)」とは、静かで物悲しく、人気がなく侘しい気持ちや情景を表す表現。
喪失感や虚無感など寂しい雰囲気を表し、満ち足りた気分を表す充実感や安心感とは逆の意味になります。
「寂寥感に襲われる」のように孤独やむなしさが起こった感情や「寂寥感のある風景」など寂しげな光景の、暗いイメージを伝えることができる言葉です。
寂寥感に苛まれたときの対処法は、何かに没頭したり部屋を掃除したり、意識的に行動を起こし、気分転換をするのがおすすめ。
「寂寥感」の意味を正しく理解して、もの寂しい雰囲気を上手に伝えましょう。
- 「寂寥感(せきりょうかん)」とは物悲しく侘しい気持ちや情景のこと
- 正しく使えば、寂しくむなしい感情や周囲の雰囲気を表現することができる
- 寂寥感に苛まれたら、実際に行動を起こして対処しよう