「わだかまり」の意味や使い方とは?わだかまりを解消する方法を解説
「わだかまり」は会話の中でよく使われれる日本語ですが、なんとなくあやふやなまま使っている人もいるのではないでしょうか。
また、今わだかまりを抱えていて、対処法を知りたいと思っている人もいるかもしれません。
この記事では、わだかまりの意味や使い方、わだかまりを解消する方法、解消したいときのNG行動について解説します。
「わだかまり」とは
まずは「わだかまり」の意味・類語・漢字表記・英語表記について紹介します。
意味
「わだかまり」は、心の中に不満や不信感、疑惑などの感情が残っていて、モヤモヤした気持ちになっていることを指す言葉です。
また、もともとは「とぐろを巻く」という意味があります。
蛇などがとぐろを巻いて絡み合った様子を、嫌なことがあって心がスッキリしない状態に重ねて、「わだかまり」が使われるようになったといわれています。
自分の身近な人との間に生じることが多く、わだかまりがある状態が続くと人間関係が壊れる原因になる可能性が高いので要注意です。
漢字
わだかまりは、漢字で「蟠り」と表記します。
ちなみに「蟠」は、音読みで「ハン」「バン」「ボン」などがあり、訓読みでは「めぐ(る)」「わだかま(る)」となります。
類語
わだかまりの類語には、以下のようなものがあります。
- しこり
- 禍根
- 隔意
- 気がかり
- 確執
- 懸念
- いぶかしがる
- 合点がいかない
- 釈然としない
- 気が晴れない
- 疑念を抱く
英語
わだかまりを英語で表現するときは、不平や不満を意味する「discontent」「bad blood」などを使います。
他にも、相手に対して妬みや根に持っているような感情がある場合は「grudge」、気にかかることがあるときは「cares」で表現できます。
「わだかまり」の使い方【例文付き】
ここからは、「わだかまり」の具体的な使い方と例文を紹介します。
わだかまりが残る
相手に対して不満や不安を感じていて、解消できずにすっきりしない気持ちや状態のときは「わだかまりが残る」といいます。
仕事仲間から「ビジネスを成功させるならそんなやり方じゃダメだよ」と言われた。
結果を出しているのに、そんな嫌味を言われて心にわだかまりが残った。
わだかまりを解く
なんらかの行動をして不満や不安を解消させることを、「わだかまりを解く」「わだかまりが解ける」といいます。
彼女に浮気を疑われていたけど、相手の質問にすべて正直に答えることでわだかまりを解くことができた。
わだかまりはない
相手に不満や不信感がない状態を、「わだかまりはない」といいます。
友人とはよく喧嘩をしたけど、今はとても仲が良くてわだかまりはない。
わだかまりを捨てる
今まで感じていた不満や疑念を消し去ることを「わだかまりを捨てる」といいます。
人生を一緒に歩みたいと思えるほど好きな相手だから、わだかまりを捨てて前向きに付き合っていこうと思っている。
人とのわだかまりを解消する方法
友達や恋人、職場の人との間にわだかまりが生まれてしまったときは、関係性を壊さないために早めに解消することが大事です。
ここからは、わだかまりを解消する方法を紹介します。
感情的にならず気持ちを落ち着かせる
相手への不満や疑惑があってわだかまりができてしまっているときは、情緒不安定になりやすく、イライラして怒ったり不安で泣いてしまったりすることがあります。
感情的になると冷静に対応できなくなり、余計に状況が悪くなってしまいかねません。
わだかまりを解消したいなら、まずは気持ちを落ち着かせましょう。
冷静に考えることができたときに、行動を移すのでも遅くはないはずです。
自分の非を認め素直に謝る
人間関係が悪化するとき、お互いに非があって問題が起きている場合があります。
わだかまりがあると、つい相手ばかり責めて自分に都合が悪いことには、目を背けてしまいがちです。
しかし、それでは話し合いどころか、相手の気持ちは離れていく一方でしょう。
しっかりと相手の立場にたって考えれば、自分の至らなかった部分が見えてきます。
自分の悪いところは、素直に非を認めて謝るとわだかまりを解消しやすくなります。
お互いに本音で話し合う
わだかまりは、相手に不信や不満を抱いて生まれるものです。
たとえば、彼氏が他の女性と歩いているのを見たとき、浮気を疑っているけど相手に素直に聞けずに冷たく接してしまっている状態にあるとします。
彼氏は彼女に疑惑を持たれていることに気づいていないため、なぜ彼女の態度が冷たいのかわからないままです。
このように2人の間にわだかまりが生まれてしまうと、関係がギクシャクしてしまいます。
お互い本音で話し合うようにすれば、このときに彼氏が一緒にいたのは、ただの女友達だとわかってすぐに安心できたかもしれません。
わだかまりはコミュニケーション不足から生じるケースが多いため、きちんと話し合うことが大切です。
相手のいいところをピックアップしてみる
わだかまりが生まれると、相手の悪いところばかりに意識が向いてしまいます。
モヤモヤした気持ちを払拭するなら、相手のいいところをピックアップしてみましょう。
いいところを再確認することで相手への信用が回復して、わだかまりを解消できる可能性があります。
また、相手のいいところを素直に褒めるようにすると、相手の気持ちが緩んでわだかまりが解消できるかもしれませんよ。
普段通りに接する
わだかまりを解消したいときは、いつも通りの笑顔で接するように意識しましょう。
職場の人なら普通に挨拶をして、同じグループの友達なら普段通りに話しかけてみてください。
相手と接しているうちに、自然とわだかまりが解消されていることがあります。
関係を修復したいなら、なるべく普段通りに接するのがおすすめです。
冷却期間を置く
わだかまりがあってどうしてもいつも通りに接することができないときは、冷却期間を置くのも解消方法のひとつです。
冷静になるには時間が必要になる場合もあり、相手と距離を置くことで自然と気持ちが落ち着く可能性があります。
ゆっくりとひとりで考える時間を作ることで、相手を許せるようになるかもしれません。
過去ではなく未来に目を向ける
わだかまりを解消するには、過去ではなく未来に目を向けるのもポイントです。
いつまでも過去にこだわって根に持ってしまう人は、わだかまりを抱えやすい傾向があります。
過去には執着せずに嫌なことは忘れる、後悔はしないと割り切るようにしましょう。
未来のために行動するように心がけると、モヤモヤした気持ちもすっきりするはずです。
趣味や仕事に没頭する
わだかまりがあるときは、そのことばかり考えて悩んでしまうため、趣味や仕事に没頭して気分を変えたほうが解消しやすいことがあります。
気持ちを切り替えるためにも、自分が集中できるものに時間を使ってみましょう。
他のことに夢中になっているうちに、「大したことじゃなかったな」と考え方が変わるかもしれませんよ。
わだかまりを解消したいときのNG行動
わだかまりを解消するなら、避けたい行動パターンがあります。
わだかまりを解消したいときのNG行動をチェックしておきましょう。
素っ気ない態度をとる
わだかまりがあるときは、複雑な心境でどんな態度をとればいいのかわからなくなる場合があります。
しかし、気まずいからといって相手を無視したり、冷たい返事をしたりするなど、素っ気ない態度をとってしまうと、わだかまりを解消するどころか関係を修復できなくなってしまうかもしれません。
また、内気な人はわだかまりを解消したい気持ちがあっても、感情をうまく表現できずに無愛想に見えてしまうことがあるので注意しましょう。
自分を正当化する
わだかまりを解消するために話し合いをするとき、自分が正しいことを訴えすぎるのはNGです。
お互いに非があるのに自分を正当化しすぎると、たとえ仲直りしたとしても相手の中にわだかまりが残ってしまう可能性があります。
確実に相手が悪いことでも、自分が正しいと言い張って相手を責めるのは避けたほうがいいでしょう。
相手の意見を即否定する
頭ごなしに相手の意見を否定しにかかるのもNG行為です。
わだかまりを解消するなら、自分の言い分ばかりではなく、相手の意見も聞き入れましょう。
これからも関係を続けていくには、お互いの意見を受け入れて理解しあうことが大切です。
相手の意見を即否定せずに、落ち着いて話し合いをしてくださいね。
わだかまりが解けると2人の絆が深まる
わだかまりは裏切りや失望、誤解などによって生まれやすく、コミュニケーション不足がきっかけになるケースもあります。
大事な人とわだかまりができたときは、お互いに向き合って考え方を理解しあうことで解消できるでしょう。
わだかまりが解ければ、今まで以上に絆が深まるはずです。
わだかまりを抱えている人は、ぜひ今回紹介した情報を参考にしてみてくださいね!