自己憐憫とは?読み方や意味・陥りやすい人の特徴や心理・克服方法まで紹介
自己憐憫とは、自分自身をかわいそうだと憐れむことを表す言葉です。
誰しも自己憐憫に陥ることはありますが、それが度を過ぎると厄介なことになりかねません。
なぜ自己憐憫の感情が強くなると良くないのでしょうか。
そこで今回の記事では自己憐憫の意味や陥りやすい人の心理、さらには克服する方法について解説していきます。
Contents
自己憐憫とは
まずは「自己憐憫」という言葉について、より詳しく見ていきましょう。
自己憐憫の読み方・意味
自己憐憫は「自己」と「憐憫」が組み合わされた言葉です。
憐憫とは「れんびん」と読み、「かわいそうと思う気持ち」や「憐れむ気持ち」を意味します。そこに自己がプラスされ、自分自身を憐れむことを意味するというわけです。
この「自己憐憫」には、自分の観点では自分自身がかわいそうである、というニュアンスが含まれているため、客観的に自分を見れていないというネガティブな意味で使用されることが多いです。
周りから見て大したことではないのに、「私はこんなに不幸でかわいそう」と思い込んでいる人に対し「あの人は自己憐憫に陥っている」といったように使います。
自己憐憫の類語は「自己否定・自己嫌悪」など
続いて、自己憐憫の類語を紹介します。
- 自己否定
字面のとおり、自分自身の存在を否定することを意味します。
自分の行いを反省することは大事ですが、それが行き過ぎると自己否定となり、自分の何もかもを肯定できなくなってしまいます。
「自己否定」は自分を否定するだけで先には進めず、自己憐憫とも非常に近い状態といえます。
- 自己嫌悪
自己嫌悪は自分自身をひどく嫌い、憎んでいることを意味します。
何か失敗してしまった時は自己嫌悪に陥りやすいものですが、そこから立ち直らなければ問題解決には至りません。
嫌悪が起こるのは自分に対する期待が高かった証拠でもあり、自己憐憫とも共通する部分が多いです。
自己憐憫は英語で「self-pity」
自己憐憫を英語で表すと「self-pity」となります。
「pity」は同情や憐れみを表す単語であり、それに「self」がくっつくことで「自己憐憫」を意味します。
日本パーソナリティ心理学会による調査結果
日本パーソナリティ心理学会が行った自己憐憫に関する研究において、その対象者22名のうち19名が「自己憐憫」の気持ちを感じたことがあると回答しました。
つまり、回答者の8割以上が自己憐憫の経験があるということがわかります。
これは、自己憐憫が誰しも経験する可能性のあるありふれた感情である、ということを示す一つの指針であるといえるでしょう。
自己憐憫に陥ること自体は決して珍しいことではありません。時に自己憐憫に苛まれ、そこから脱することで人間的に成長することもあります。
しかし、行き過ぎた自己憐憫は周囲にも自分にもプラスにはならない、という点には注意すべきです。
※引用元:「青年期における自己憐憫の構造」
自己憐憫に陥る男女に共通する特徴・心理状態
続いて、自己憐憫に陥りやすい人に共通する特徴や心理について解説していきます。
親や家庭環境など幼少期にトラウマがある
自己憐憫に陥りやすい人は、実際にかわいそうな目にあった経験を少なからず持っているようです。
異常に厳しい毒親や幼少期のいじめなど、あまり評価されずに否定ばかりされてきた経験が原因で、大人になってもネガティブな思考回路から抜け出せないのです。
そのため、ちょっとしたトラブルがあると「自分がかわいそうだから」ということを理由にしてしまいがちです。
何事もネガティブ思考
ネガティブ思考で物事を悲観的に捉えがちなのも、自己憐憫に陥りやすい人の特徴です。
自分に自信がなく、すぐに自分のせいだと思ってしまう癖があり、その考えが自己憐憫につながりやすいのです。
ナルシスト
一見相反するようですが、自己憐憫に陥りやすい人はナルシストであることが多いです。
ナルシストの人は自分に関心が高く、その分自分の心情にも敏感です。そのため、何か問題が起こったり自分が嫌な目にあうと、落ち込みやすい傾向があります。
あくまで辛くてかわいそうなのは自分なので、どんな理由のトラブルであっても自己憐憫に陥りやすいのです。
被害者意識が強い
被害者意識が強く、他人への不信感が強いのも自己憐憫に陥りやすい人の特徴です。
彼らの尺度の中では自分はあくまで被害者、そうした被害妄想的な思考が自己憐憫につながりやすいといえます。
かまってちゃん
自己憐憫に陥りやすい人には、かまってちゃんな部分が少なからずあります。
「私はかわいそう」「自分はこんなに不幸」と周囲にアピールすることで、他人にかまって欲しいという欲求を満たそうとしているのです。
自己顕示欲が強い
自己顕示欲が強い、というのも自己憐憫に陥りやすい人の特徴です。
自己顕示欲とは、周囲から注目され認められたい、という欲求を意味します。
通常、自己顕示欲は自分の自慢したい部分で発揮されることが多いですが、行き過ぎた自己顕示欲があると注目されるための手段を選ばなくなってきます。
そのため、かわいそうな自分をアピールしはじめるなど、自己憐憫の傾向が強くなりがちです。
自己憐憫を抜け出すには?克服方法を紹介
「自分ばかりがかわいそう…」という思い込みは自身にとってもマイナスにしかなりません。
ここでは、そうした自己憐憫から抜け出すための対処法を紹介していきます。つい自分に対してネガティブな感情が生まれてしまう人は、ぜひ参考にしてください。
自分のことを客観視してみる
自己憐憫に陥りやすい人は、物事を自分中心に考えがちです。
いくら自分視点からは憐れであっても、他人から見たら大したことないということもあるのです。
一度自分を客観視することで、自己憐憫に囚われていないか気付くことができるでしょう。
「自分はかわいそうな人間…」と思う前に、一歩引いて見る癖をつけることをおすすめします。
他人と比較しない
他人と比較して、自分はダメだと思い込んではいませんか。
自己憐憫の傾向がある人は、他人の良いところと自分の欠点ばかりを比べ、自分の良い部分には目を向けようとしません。
どんな人でも欠点や苦手なことはあるものです。そもそも、他人と比較して振り回されること自体がナンセンスではないでしょうか。
他人の価値観や生き方に左右されず、自分自身がどうしたいのかを見極めることが大切です。
ポジティブでいることを意識する
自己憐憫はマイナス思考からはじまります。
人間誰しも常に前向きな人ばかりではありません。しかし、自分はだめだ、自分はかわいそうだ、と思い続けても物事はなにも解決しないのです。
自己憐憫のループから抜け出すには、ポジティブ思考を意識することが何よりも大切です。
「次はがんばれる」「これはチャンスかも」と、前向きに考えるように意識すれば、おのずと道は開けてくるはずです。
過去は振り返らない
自己憐憫に陥りやすい人は、「あの時ああしていれば…」と済んだことを後悔しがちです。
しかし、そんな風に昔のことばかり考えても過去を変えることは不可能。過ぎ去った過去ではなく、これからどうすればいいのか、どうしたいのかを考えるほうが余程建設的です。
過去を振り返らず、未来を見つめることが自己憐憫の克服につながります。
日頃から感謝の気持ちを持つこと
つらい、かわいそうといった自分の気持ちばかりが先立って、日々への感謝の気持ちが薄れてはいませんか。
よくよく考えれば、他人に助けられている場面も多いと思います。
親切な店員さんや、仕事を手伝ってくれた同僚など、日頃からお世話になっている相手にぜひ感謝の気持ちを持ってください。
周囲への感謝を意識することで、次第に自己憐憫の気持ちが薄れていくでしょう。
スピリチュアリスト江原啓之さんも自己憐憫について言及
「自己憐憫」についてはスピリチュアリストの江原啓之さんも言及しています。
ここでは、なぜ自己憐憫をやめた方が良いのかを彼の言葉を紹介しながら解説していきます。
不幸になる人の三原則は「自己憐憫・責任転嫁・依存心」
江原啓之さんによれば「自己憐憫・責任転嫁・依存心」の3つが人を不幸にするそうです。自分の人生を幸せなものにしたいなら、これらからの脱却を目指さなければなりません。
いくら自分はかわいそうだと、悲劇のヒロインを気取ってもなにも良いことはありません。むしろ、なぜ自分の不幸がわかってもらえないのかと、負のスパイラルに陥るだけです。
また、他人への依存心や責任転嫁も自分を不幸にします。他人に大切な選択を任せることは、上手くいかなかったときにわだかまりを生むでしょう。
自分の人生なのだから、自分に選択権があるのです。良いことは自分で享受し、間違った選択の責任も自分で受け入れる、そうした自立した生き方こそが人間的な成長にもつながります。
江原さんの言葉を借りれば「責任転嫁」ではなく「責任主体」で生きることが大切なのだとか。
自己憐憫や他者への依存にとらわれず、自分の軸を大切に生きることが幸せを引き寄せるのです。
前向きな気持ちで素敵な恋を成就させよう
自己憐憫から抜け出すには、前向きな姿勢で過ごすことが大切です。
恋愛においても、積極的に出会いを求める前向きさを持つことで、自分らしい恋が成就できます。
どんなときも前向きな気持ちを忘れず、人生を楽しみましょう。
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自己憐憫を抜け出せば恋愛もスムーズに進むはずですよ!
上手くいかないことが続くと、つい「自分がダメだから」「自分は不幸な人間だ」と自己憐憫の気持ちが湧き上がってくるものです。
こうした心理はありふれたことですが、過度な自己憐憫は本当に自分を不幸にしてしまうかもしれません。ネガティブさはさらなるネガティブな状況を引き寄せてしまいます。
そんな自己憐憫のスパイラルから抜け出すためには、前向きな気持ちと客観性を身に着けることが大切です。自己憐憫から脱却できれば、恋愛や人間関係もスムーズなものになるはずです。
ぜひこれまで紹介してきたことを参考に、自己憐憫から抜け出し、より充実した日々を過ごしてくださいね。