恩着せがましいの意味と使い方とは?恩を着せる人の心理や特徴・対処法も
頼んでもいないのに世話を焼いては「面倒を見てやった」と言いふらす人は「恩着せがましい人」といわれます。
職場でも友人関係でも余計なお節介をしては見返りを求める人はいるものです。
今回の記事では、恩着せがましいの意味と使い方、恩を着せる人の心理や特徴・対処法について解説します。
Contents
「恩着せがましい」の意味と使い方
「恩着せがましい」とは、恩を着せるような厚かましいさまを意味する言葉です。
「恩を着せる」とは、相手に親切にして有難がらせようとすることをいいます。
つまり相手に感謝されたいという下心からの親切で、そうした厚かましさがうかがえる態度が恩着せがましいといわれるわけです。
【「恩着せがましい」を使った例文】
- 勝手に世話を焼いておいて見返りを求めるとは、恩着せがましいにも程がある。
- 「手伝ってあげるんだから感謝してね」と彼女は恩着せがましく言った。
- 仕事はできるが何かにつけて恩着せがましい態度を取る彼が苦手だ。
恩着せがましい人の心理
恩着せがましい人の心理には、「見返りを得たい」「感謝されたい」「自分を認めてほしい」などがあります。
自分がしたことを強調して恩を着せるのは、見返りを得るためのアピールなのです。
また、恩着せがましい人は相手にお礼を言われただけでは満足できません。
自分は特別な存在で、自分の親切は人一倍評価されるべきだと思い込んでいるのです。
一度親切にしたら、ずっと感謝するよう恩着せがましい態度を取るのはこのためです。
他にも、賞賛を過剰に求めるのは自己肯定感が低いことの裏返しとも考えられます。
自分ができない自己肯定を他人にしてほしくて、親切にしては感謝という見返りを求めずにはいられないのです。
恩着せがましい人の特徴は?
親切の押し売りをしたがる人はどのような人物なのでしょうか。
ここでは、恩着せがましい人の特徴を見てみましょう。
自己中心的
恩着せがましい人の親切は見返りありきです。
恩を売るために手を貸すという自己中心的な考えで動いているので、見返りを求めて恩着せがましい態度を取り続けるのです。
見返りに上限はなく、一度親切にすれば無限にマウントを取れると信じています。
たった一度だけ手助けしたことを、いつまでも恩に着せたがるのはそのためなのです。
ポジティブ
恩着せがましい人は悪い意味でポジティブで、何でも自分に都合よく考えます。
困った事態が起きたときも「自分がいるから大丈夫」と言いつつ、何もしないことも珍しくありません。
しかし、周囲の人たちの尽力で問題が解決すれば「自分のおかげ」と手柄を独り占めしようとします。
損得勘定が敏感に働く
恩着せがましい人は常に見返りを求めているため、損得勘定が敏感に働きます。
自分の得にならないことには一切手を貸しませんが、自分の利益になりそうだと思えば必要ないお節介を焼き、断られても引こうとはしません。
たとえ余計なお世話でもたいていの人は親切にされたらお礼を言いますし、恩着せがましい人はそれも計算に入れて動いています。
役に立たない働きでも親切の押し売りができれば、相手の感謝を自分のものにできると算盤を弾いているのです。
空気が読めない
恩着せがましい人は常に自分が主役です。
周囲の人間は自分を賞賛する観客としか思っていないため、全く空気が読めません。
何のスキルもないのに他人の仕事に口を出しては、相手が社交辞令で言った感謝の言葉を真に受け、周囲の賞賛を期待します。
相手が上司であろうとお構いなしに上から目線で物を言うため、煙たがられてしまうことも少なくありません。
人の話を聞かない
恩着せがましい人は自分の価値観に執着し、人の話を聞きません。
自分がお節介を焼きたいと思ったら、たとえ相手が必要ないと断っても「遠慮している」と都合よく考え、親切の押し売りをします。
自分が全て正しいという思い込みがあるため、他人に否定されるのが嫌なのです。
むりやり割り込んだ挙句「してあげたんだから感謝して」と恩に着せる行為は、理不尽以外の何物でもありません。
恩着せがましい人の口癖
恩を売りたがる人は独特の言い回しをしたがるものです。
ここでは、恩着せがましい人の口癖を紹介します。
身近に口にする人がいないか、チェックしてみてくださいね。
「◯◯やってあげたよ」
「あげる」というと当然「もらう」側が存在することになります。
「やっておいたよ」「やったよ」でもいいところを、わざわざ「やってあげた」と言うことで、やってもらった側からのお礼の言葉を期待しているのです。
「せっかく◯◯してあげたのに」
恩着せがましい人は「せっかく」という言葉もよく口にします。
「せっかく」とは「わざわざ」「苦労して」という意味なので、せっかくとつけることで、自分がしたことを更に大きく見せているわけですね。
「感謝してよ」
恩着せがましい人は「感謝してよ」という言葉も大好きです。
何をしてあげても全く感謝しない相手に対してなら「感謝してよ」くらいは言ってもいいかもしれません。
しかし、お礼を言っている相手にもさらなる感謝を要求してくるのが恩着せがましい人なのです。
恩着せがましい人への対処法
親切の押し売りをしてくる人が身近にいるとうんざりしてしまいますが、どうすればよいのでしょうか。
最後に、恩着せがましい人への対処法について解説します。
お礼を伝えてうまく受け流す
感謝されたい素振りが見えたら、お礼を伝えてうまく受け流すようにしましょう。
一度お礼を言ってもしつこく恩を着せてくるかもしれませんが、いちいち対応する必要はありません。
求められるままにお礼の言葉を伝えていると、より大きな見返りを期待されてしまいます。
ターゲットにされないためにも、一度流した後は相手のアピールに気づかないフリをしましょう。
ハッキリと断る
恩着せがましい人は基本的に自己中心的で、相手の状況を一切考えず恩を売ろうとするので、まずはハッキリと断るようにしましょう。
断るときには、「忙しいと思うので」「すぐに終わるので」など、明確な理由をつけて断るのがおすすめです。
「お気持ちは有難い」といった社交辞令も言わずに淡々と断りましょう。
恩着せがましい人にとっては感謝の言葉だけでも見返りになってしまいます。
感謝されなければ、それ以上の世話は焼きたがらないはずです。
見返りがないことを伝える
恩着せがましい人は損得勘定で動いているので、はっきりと見返りがないことを伝えるのも対処法のひとつでしょう。
恩を売りに来たら「それ、必要ないですよ」と伝え、見返りのない無駄な行為であることを相手に悟らせることが大切です。
恩着せがましい人は、社交辞令であっても礼を述べ、恩に着る相手しかターゲットにしません。
恩を売っても買ってくれないと気づけば、相手の方から距離を置いてくれるでしょう。
恩着せがましい人の言うことは軽く受け流して上手に対処しよう
職場にもプライベートにも何かと恩着せがましい人はいるものです。
本来なら人に親切にすれば感謝されますが、恩着せがましい人の親切は見返りを期待しての行為であることが少なくありません。
手助けは不要と断っても、無理やりお節介を焼いては、たった一度の親切をいつまでも感謝するよう強要するため、周囲をうんざりさせてしまいます。
恩着せがましい人の言うことは軽く受け流して上手に対処するようにしましょう。
感謝されないとわかれば、相手の方から距離を置いてくれるはずです。
多くの人と接していると中には厄介な人もいますが、適度な距離感で上手に交わしていきましょう。
- 「恩着せがましい」とは恩を着せるような厚かましいさまを意味する言葉
- 恩着せがましい人は自分は特別な存在と思っており、単にお礼を言われるだけでは満足できず、自分にふさわしい見返りを求めて過剰なアピールをしてしまう
- 恩着せがましい人の特徴は、自己中心的・ポジティブ・損得勘定が敏感に働く・空気が読めない・人の話を聞かない
- 恩着せがましい人の口癖は「◯◯やってあげたよ」「せっかく◯◯してあげたのに」.「感謝してよ」
- 恩着せがましい人への対処法は、お礼を伝えてうまく受け流す・ハッキリと断る・.見返りがないことを伝える