思い出補正(おもいでほせい)は危険?意味や心理、注意点や改善方法とは
「あの頃は良かった…」と思ってしまうのは誰にでもあることです。
しかし、過去の出来事ばかりに気を取られて、今がおろそかになっているなら要注意!
それは、思い出補正に惑わされているだけかもしれません。
思い出補正のかかった過去にとらわれることは、恋愛にとってもマイナスです。
今回の記事では、思い出補正への注意点やそこから抜け出すための方法について解説します。
Contents
思い出補正(おもいでほせい)とは
近年良く見かけるようになった「思い出補正」という言葉。
もともとは巨大掲示板2ちゃんねるが発祥の、いわゆる「2ちゃん用語」でした。
主に昔の映画やアニメ・ゲームなどが、当時の楽しかった思い出込みで脳内で補正され、実際よりも面白く感じることを指していましたが、今は恋愛や過去の個人的な出来事についても使われるようになりました。
特に恋に関しては、誰もが多少は思い出補正してしまうものですが、場合によっては目を曇らせる原因にもなってしまいます。
本当にその恋は素晴らしいものだったのか、「思い出補正」がかかっていないか、時には冷静に見つめ直すことも必要かもしれません。
2chで生まれた「思い出補正」は英語では伝わらない
「思い出補正」は、もともとネット掲示板という内輪で使われていたネットスラングゆえ、そのまま直訳しても海外の方には伝わりません。
以下、英語での思い出補正に近い表現を紹介していきます。
glorification of one’s past memories
「過去の思い出の美化」を意味します。
glorificationは賛美・称賛・実際よりも美化することを表す単語です。
to overestimate past things or people
「過ぎ去った物事(人)を過大評価する」という意味です。
あまり元カレや元カノばかり持ち上げていると、こんな風にいわれてしまうかもしれません。
remember something as better than it was
「実際より優れていたと記憶する」ことを意味します。
過去の出来事はしょせん思い出の中にしかないものです。
つい良かったように記憶する、ということは世界中の人たちに共通のあるあるなのでしょう。
なぜ思い出補正する?心理や原因とは
では、なぜ過去の出来事や恋愛を思い出補正してしまうのでしょうか。
つづいて、思い出補正してしまう人の心理や原因について見ていきましょう。
過去の自分を認めたい
誰しも自分が歩んできた道を否定したくはないものです。
そうした心理が過剰にはたらくことで、過去の自分や出来事に対して思い出補正をかけてしまいます。
あの時は良かった、と昔を美化することで過去の自分を守っているのです。
過去の恋愛を引きずっている
過去の恋愛を引きずっている人は、思い出補正が起こりやすいです。
そうした人は、過去の恋は素晴らしかったと思い込むことで当時の自分を肯定したいのです。
また、思い出補正がかかりすぎると、元カレや元カノにストーカーのような行為をしてしまう危険性もあります。
過去の恋愛や恋人の虚像に振り回される前に、今一度冷静になることが大切です。
若い時の自分が1番だという思い込み
若いころの自分に戻りたい、あるいは若さ自体に執着しているタイプの人も、思い出補正で過去を語りがちです。
「若いころは良かった」という思いが強すぎて、以前の自分を過大評価してしまうのです。
しかし、若さだけがすべての価値を決めるわけではありません。
そうしたことに気付かないまま年齢を重ねてしまうと、若者を妬む厄介な年配者になってしまうかもしれません。
今が充実していなくて現実逃避
今の自分に不満がある人も、思い出補正をかける傾向にあります。
今現在の自分や生活に満足していないため、過去を必要以上に美化することで自分のプライドを守っているのです。
現実逃避の一種ではありますが、過去に思い出補正をかけることが自身への肯定につながる可能性もあります。
時には、思い出補正が癒し効果を与えることもあるといえるでしょう。
他人と比較して過去へのタラレバ
「自分もああだったら…」「◯◯していれば…」と、周りと比べてはタラレバしている満足度の低いタイプの人も過去に思い出補正をかけがち。
思い出補正によって過去の自分を過剰評価することで、今のネガティブな感情を忘れようとします。
しかし、そもそもこのタイプの人はかなりのマイナス思考なため、思い出補正が自分を鼓舞することにはつながりにくいのです。
うざい「思い出補正」は注意!
過去が美しい思い出として心の中にとどまっているだけなら大丈夫ですが、時に思い出補正が今の自分を邪魔してくることもあります。
ここでは、注意すべき「うざい思い出補正」とその注意点について紹介します。
騙されやすい
過去の自分にこだわっている人は、騙されやすい傾向にあります。
特に恋愛においては、元恋人が良からぬ気持ちで接触してきたとしても、思い出補正がかかっているのでそうした悪意を見抜けないのです。
お金の催促をされたり、最悪結婚詐欺などの被害にあう可能性もゼロではありません。
ちょっとおかしいな、と思ったら冷静な第三者に相談する勇気も必要です。
過去に縛られて完璧主義に
思い出補正が強い人は、それだけ過去の自分に縛られやすいということです。
そのため、以前できていたことへの執着が強く、それ以上の結果を求めがちです。
物事に対して完璧主義な傾向もあるため、いつまでも思い出補正された過去の自分と戦い続けることになってしまいます。
懐古厨(かいこちゅう)
昔は良かった、というだけでなく、過去を引き合いに出して今を否定してくる人のことを「懐古厨」(※発祥は2ちゃんねる)といいます。
ゲーム好きなどに多い傾向ですが「グラフィックばかり発達しやがって、ドット絵の画面の方が良かった」「昔に比べてダンジョンやストーリーにワクワク感がない」などと言い始めたら、それは立派な懐古厨です。
ゲームボーイ版やスーファミ版など、自分が子供のころにプレイしたバージョンが一番の名作に見えるというのは、誰もが少なからず経験しているのではないでしょうか。
しかし、思い出ばかりに浸っていては、リメイク作品や新作だけでなく、ゲーム自体を素直な気持ちで楽しめません。
現実も同じく、過去だけにとらわれず今現在の良いところに目を向けることが大切です。
老害 (ろうがい)
「老害」とは、若者に自分の価値観ばかり押し付ける困った老人を指す言葉です。
主に、インターネット掲示板やSNSで良く使われます。
職場にも「自分が新人のころは…」と、やたらと自分の過去になぞらえて説教してくるタイプの人はいませんか?
彼らは思い出補正によって、若いころの自分を美化しているのです。
場合によっては、昔の方が良かったと、今の映画や音楽などのカルチャー、さらには人間性まで否定してくる人もいます。
そうしたやっかいな老害になってしまわないためにも、思い出補正は自分の中だけにとどめておいた方が良いでしょう。
思い出補正の改善方法
いつまでも過去の出来事にばかりとらわれているのは、あまり望ましくないことです。
思い出補正のせいで、今の恋が上手くいかないという人も少なくありません。
ここでは、困った思い出補正の改善方法について見ていきましょう。
今ある幸せをピックアップ
思い出補正の強い人は、今が見えていないという特徴があります。
思い出補正から脱却するためには、今自分が持っている幸せな部分に気付くことが大切です。
よくわからない、という人は今幸せに感じることをぜひ紙に書き出してみてください。
今日入ったお店のラーメンが美味しかった、前からファンだったバンドのライブチケットが取れたなど、嬉しかった出来事をどんどんピックアップしてみましょう。
きちんと「今の幸せ」を見つめ直すことで、今の自分も悪くないと思えてくるはずです。
良いところを比較する
思い出補正に陥りがちな人は、過去の良いところと今の悪いところばかり比較しているのではないでしょうか。
悪いところとばかり比べていては、ますます思い出補正が強くなってしまいます。
どうしても比べてしまうなら、今の良いところと過去の悪いところを比較してみましょう。
比較対象を逆転させることで、思い出ばかりではなく、今の良い部分にも気づきやすくなるでしょう。
思い出補正は新しい出会いで解消しよう!
思い出補正にひきづられている人の解消法は、新しい出会いを探すことです!
ただ、新しい出会いを探したいけれど、「どこで探せばいいの?」と困っている人もいるはず。
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過去の恋美化されてません?新しい恋でステップアップしてみては?
昔の時代は良かった、と感じる「思い出補正」は誰にでも起こりうることです。
特に、過去の恋愛は確かめようがないゆえ、ある程度美化されるのは仕方のないこと。
とはいえ、思い出補正のかかった昔の恋ばかりにとらわれていては、新しい恋のチャンスを逃してしまうかもしれません。
「この人は元カレよりかっこよくない」「元カノより料理下手」などと、マイナス部分にばかり目を向けるのではなく、「元カレより優しい!」「元カノより話が合う!」など、良い部分をどんどん見つけることが大事です。
そのうち、比較しなくても今の恋の良さに気付けるようになるはず。
ぜひ、思い出補正された過去の恋から、新しい恋へのステップアップを目指してくださいね。
- 過去の物事を実際以上に美化する傾向を「思い出補正」という
- 今に不満があると、どんどん過去を思い出補正してしまう
- 思い出補正に浸りすぎると、懐古厨や老害などの厄介な人になってしまう危険性あり
- 思い出補正から脱却するためには、今の幸せをきちんと自覚することが大切