あっ…(察し)の意味や使い方&「あっ…(察し)」となりやすい瞬間とは
誰かと会話しているときに「あっ…」となにかしらの事情を察知して、少し動揺しても気持ちを抑えて当たり障りのない対応をした…という経験はほとんどの人にあるはずです。
この記事では、そんな「あっ…(察し)」の意味や、使い方について解説します。
また、「あっ…(察し)」となりやすい瞬間についても紹介しますので、「あるある~」と楽しみながら読んでみてくださいね。
Contents
あっ…(察し)とは
まずは、「あっ…(察し)」の意味を解説し、加えて元ネタとなったとあるインタビューを紹介します。
「あっ…(察し)」の意味
「あっ…(察し)」とは、相手の発言内容や周囲の状況をもとに、なにかしらの事情を察知したことを表現する言葉です。
隠し事や事情などに気付いたけれども、あえてその内容を口に出さない様子を表しています。
心の声を「(察し)」という形で表記し、ネットスラングの1つとしてTwitterや大型掲示板などのSNSで使われています。
「あっ…(察し)」は、状況把握や想像力など、察する能力がなければ使いどきがわからないかもしれません。
相手を気遣う言葉でもありますが、空気を読む文化が根強い日本人だからこそ生まれた表現といえるでしょう。
元ネタはとあるインタビューでのやりとり
「あっ…(察し)」は、動画作品のとあるインタビューが元ネタとなりました。
その一連のやりとりを紹介しましょう。
“ーじゃあ、まず年齢を教えてくれるかな?
野獣先輩「24歳です」
ー24歳?もう働いてるの、じゃあ?
野獣先輩「学生です」
ー学生?あっ…(察し)フーン…(納得)”
引用:ニコニコ大百科
24歳と聞けば、社会人として働いていることが一般的ですが、大学院に進学していたり、医学部や薬学部といった6年制大学の学生であったりする可能性は想像できます。
しかし、中には留年や浪人などの特別な事情がある場合もあるので、インタビュアーは「この情報についてこれ以上は深く踏み込んではいけないのでは…?」と空気を読み、それ以上の質問をせずに留まりました。
「やってしまった、違う話題を…!」とインタビュアーが別の質問内容を速攻で考えようとしている様子が伝わってくるシーンです。
あっ…(察し)の使い方
「あっ…(察し)」を具体的にどのように使えばいいのか分からない人もいますよね。
ここでは、「あっ…(察し)」の使い方を解説します。
相手に配慮するときに使うのがおすすめ
「あっ…(察し)」は、触れてはいけないと感じたときや、これ以上話さなくても事情はわかったと理解を示すときなど、相手に配慮するときに使うのがおすすめです。
【例文】
Aさん「お母さんってなんであんなに口うるさいんだろう?」
Bさん「うち母親いないんだよね」
Aさん「あっ…(察し)そっか…」
※母親がいない理由を聞かない
Cさん「前に仕事大変って言ってたけど、元気してるの?」
Dさん「話してなかったけど、実は先月からニートしてて楽しんでる」
Cさん「あっ…(察し)元気ならよかった!」
※仕事の話を深堀しない
学生なら受験に失敗したことや、就活に失敗してやむを得ず就職浪人が決定した人もいます。
そんなケースの場合は、話を深堀して相手を傷つけないように配慮したいものです。
また、男女関係であれば、カップルの破局や離婚など話題にするには気まずいような事柄について、周囲が気を使って聞かないでおこうとするときに使います。
相手が具体的な内容を話したいのであれば、こちらから聞かずとも話してくれるはずです。
心の傷をえぐるようなことがないよう配慮することは、コミュニケーションにおいて大切なスキルなのです。
英語ではなんて表現する?
「あっ…(察し)」という日本語は、英語で表現することもできます。
英語で表現する場合、「Oh…(I see)」が適切です。
割と単純な英語なので、英語表現のこちらのほうが気軽な感じで使いやすいかもしれません。
「ふーん」を使うことも
「あっ…(察し)」の関連語として「ふーん」を使うこともあります。
「あっ…ふーん(察し)」や「ふーん…(察し)」などです。
口頭の場合は、いかにも「全然気になっていませんよ」とアピールするような相槌で受け流し、言葉が詰まって場を凍らせてしまうような事態を避けることができます。
メールやLINEでのやりとりでは顔が見えないため、余計な一言で気まずくならないようにと当たり障りのない「ふーん」の顔文字やLINEスタンプを使うこともあります。
ノンスタ石田のツイートに思わず「あっ…(察し)」
人気お笑い芸人・NON STYLE石田さんのTwitterの画像付き投稿に、「あっ…(察し)」とファンから事情を気遣うツイートが多く寄せられました。
嫁さんが買ってきてくれたシャンプーで現実を知りました pic.twitter.com/JOpUCKgan4
— NON STYLE 石田 明 (@gakuishida) October 29, 2019
「ねっとり頭皮アブラ」「ニオイまでスッキリ!」などと表記されたシャンプーから、奥様のメッセージが伝わってきます。
言葉ではなく行動で現実を知った石田さんですが、その心境を察したファンは「あっ…(察し)」の他に、話題を逸らし夫婦仲についてのリプを送るなどしています。
日常生活の出来事をネタにする石田さんの芸人魂が垣間見えるツイートですね。
あっ…(察し)となりやすい瞬間
「あっ…(察し)」となる瞬間は、あらゆるシチュエーションで訪れます。
ここでは「あっ…(察し)」となりやすい瞬間をわかりやすく解説するために、プチストーリー仕立てにしてまとめました。
3つのプチストーリーを挙げてみましたので、ぜひイメージしながら読んでみてください。
嫌われているような雰囲気はない異性にデートの誘いをやんわり断られ続けて…
好きな人を含め何人かで遊んだとき、「また今度遊ぼう!」って言ったら「いいよ!」と答えてくれた。
嫌われてはない気がするものの、なぜかデートの誘いはいつも断られる。そこで「あっ…(察し)」となる…。
前にくれた言葉が社交辞令だったこと、相手からまったく興味をもたれていないということを察した瞬間です。
このように、直接的には振られたわけではなくても、「あっ…(察し)」と失恋を悟ったことがある人は少なくないはずです。
アピールする機会すら与えてもらえず、静かに失恋していく辛さは何ともいえませんね。
デートの誘いに一向に応じてくれない異性に対して、「脈なし確定、もしかして付き合っている人がいるのか…?」とハッと気付いてショックを受ける、あるあるな瞬間です。
同窓会が行われていたことを後から知って…
「そういえばこの間同窓会やったらしいじゃん!楽しかった?」と身に覚えのないことを聞かれた。
SNSでいろいろ見てみると本当に同窓会が開かれていたことを知り、そこで「あっ…(察し)」となる…。
同窓会に自分は誘われていなかったということが後からわかり、ショックを隠せない様子が目に浮かぶ瞬間です。
「もしかして忘れ去られているのか…?」「実は嫌われていた…?」などと良からぬ想像が頭の中を駆け巡ることでしょう。
さらにそれを同窓会に参加していたメンバーからではなく、第三者から聞かされて知るというのも、ダメージが大きいかもしれません。
心中お察しします…。
友達の彼氏が知らない女性と手を繋いで歩いている姿を見て…
街で友達の彼氏が歩いているのを見つけた。手を繋いでいるのは友達かと思いきや、知らない女性だと気付く。
そこでまさかの浮気現場を目撃してしまったことを悟り、「あっ…(察し)」となる。
手を繋いでいる時点で、その女子が男性の女友達や姉・妹なんていう関係性は考えづらいです。
友達の彼氏が知らない女性と手を繋いで歩いていることは事実でも、友達の彼氏が他の女性と浮気しているのか、それとも実は友達が浮気相手なのか、はっきりわかりませんよね。
「とんでもないものを見てしまった」と思いながらも、「見なかったことに…」と浮気現場の遭遇をなかったことにしようとしている様子です。
どちらの可能性もあるので、友達が修羅場に巻き込まれないことだけをそっと願うばかりです…。
あっ…(察し)という反応は日本人なら誰しも経験があるかもしれない
日常生活や色恋沙汰、ビジネスシーンにおいて、日本人なら誰しも「あっ…(察し)」という状況に遭遇したことがあるかもしれません。
とくに目上の人との会話では、「あっ…(察し)」と反応して、相手を立てるためにも当たり障りのない返事でその場をやり過ごしたという経験は少なくないでしょう。
世界から見ると、場の状況や相手の状態を察知する様子に、「日本人は超能力者か!?」と不思議に思うようです。
「あっ…(察し)」は、コミュニケーションにおいて、日本人ならではの表現方法なのかもしれません。