お節介とは?お節介な人の特徴やケース別の対処法をわかりやすく解説

相手は親切のつもりでも「お節介だな」と感じることは日常において少なくありません。
とはいえ、お節介を上手く断るのもなかなか難しいものですよね。
では、人間関係に波風を立てず、余計なお節介を避けるには、一体どうすればいいのでしょうか。
そこで今回の記事では、お節介な人の特徴や、ケース別の対処法について詳しく解説していきます。
お節介とは
「そもそもお節介とは何なのか」「お節介と親切の境界線は?」と疑問に思うことは多いです。
まずは、お節介の定義について確認しておきましょう。
お節介の意味
お節介とは、「相手が望んでいないにもかかわらず余計な世話を焼くこと」「不必要な手助けを押しつけること」を意味します。
世話を焼く側は善意や親切のつもりですが、望まない手助けを受けた側は迷惑な気持ちになります。
独善的で独りよがりな親切は、相手にとっては「お節介」にしかならないでしょう。
お節介と思いやりの違い
では、同じように相手を思っての行動である「思いやり」とはどう違うのでしょうか。
お節介と思いやりの一番の違いは「相手の気持ちを優先しているかどうか」です。
相手が望んでいなければ見守るのも一種の思いやりであり、何でもかんでも手助けしようとするのは思いやりではありません。
思いやりは常に相手の気持ちを尊重するものです。
「自分がやりたいから」が先立ってしまうような行為は、いくら親切心からでもお節介になってしまい、思いやりにはなりえないものなのです。
お節介な人の特徴6選
常にお節介な言動を繰り返す人には、以下のような共通した特徴があります。
詳しくみていきましょう。
どんなことにも首を突っ込んでくる
お節介な人は、揉め事やトラブルを常に探す癖がついています。
本来自分に関係のないことであっても、何かトラブルがあれば、すぐに首を突っ込めるように準備しているのです。
そして自分事のように介入して、親切のつもりでひっかきまわしていくので、周囲の人たちはうんざりしてしまうでしょう。
上手くいったことを自分の手柄にする
お節介な人は、もし自分の介入したことが上手くいった場合、自分だけの手柄にしようとします。
ほんの少ししか関与していない事柄についても「自分がサポートしてあげたからだ」と、自身の功績としてカウントしてしまうこともあるでしょう。
「上手くいったのは自分のおかげ」「失敗したのは自分のアドバイスを聞かなかったからだ」と、なぜか自分のサポート力に自信を持っているのです。
自分のやり方や考え方を押しつけてくる
お節介な人は、自分のやり方や考え方を押しつけてくる傾向があります。
この部分はお節介な人のもっとも厄介な部分であり、手助けを嫌がられる要因の1つといえるでしょう。
本来親切とは、相手の考えややり方を尊重したうえでサポートすることです。
しかし、お節介な人の考える親切は「自分のやり方の押しつけ」であり、かなり独善的だといえるでしょう。
相手の気持ちへの配慮が足りない
相手の気持ちへの配慮が足りていないのも、お節介な人の特徴です。
お節介な人は、相手が何を思っているかより、自分が何をしたいかを優先しようとします。
「親切にしている自分が好き」なのであり、本当に相手のためになるかどうかは考えていないのでしょう。
お節介な人には、相手の気持ちを無視して自分の自尊心を優先するようなところがあるのです。
断ってもお節介をやめない
お節介な人は、相手が断ってもお節介をやめないことが多いです。
むしろ、「親切にするのだから感謝すべきだ」くらいに考えているので、相手がいくら断っても簡単には納得してくれません。
「遠慮しなくていいよ」「私がやった方が早いでしょ」と、相手の嫌がっている気持ちには全く気づかないのです。
人を頼ることができない
お節介な人は、他人を頼るのが苦手な傾向にあります。
あくまで自分は助ける側であり、誰かに助けられたりアドバイスをもらったりすることには慣れていないのです。
そうした助け合いができないので、他者とイーブンな人間関係を築きづらいところがあるのでしょう。
【ケース別】お節介な人への対処法
お節介な人はさまざまな場面で余計な手出しをしてきます。
そこでここでは、職場や学校、あるいはプライベートでお節介な人が現れた場合の適切な対処法を解説します。
よくあるケース別に紹介していくので、いざというときの参考にしてくださいね。
いちいちアドバイスや口出しをしてくるとき
お節介の被害でもっとも多いのが、余計な口出しです。
「〇〇にしたほうがいいよ」「〇〇より△△のやり方にしなよ」など、当事者の判断を無視した口出しは本当にストレスが溜まるもの。
いちいち口出ししてくる人がいたら、相手の発言は話半分で聞くのが一番です。
「そうですね、アドバイスありがとうございます」と適当に流していれば、相手も満足するでしょう。
ずっと見守ってくるとき
口出しが「動」のお節介なら、見守ってくるという「静」のお節介も存在します。
しかし、子供でもないのにずっと見守られるのは、あまり気分のいいものではありませんよね。
口や手を出さず見守ってくるだけなら、そのまま無視しておくのが一番です。
また、心の中ではいくら悪態をついてもバレないので「暇なの?」「まだいるんだけど…」と、お節介な人に適度にツッコミを入れれば多少イライラも緩和されるでしょう。
何でも代わりに処理しようとしてくるとき
何でも代わりに処理しようとしてくる、過保護型のお節介もあります。
仕事や雑用を代わりに処理しようとしてくる場合は、いっそのこと相手に任せてしまうというのも1つの手です。
やってもらえることは上手く任せて、自分は他の仕事に集中してしまえば、案外効率良く物事を済ませられるかもしれませんよ。
ただ、どうしても自分でやらないと困る案件の場合は、「頼ってばかりだと申し訳なくて…やり方を教えてもらえませんか?」と教えを乞う方向にシフトするのがベターでしょう。
プライベートな質問をしてくるとき
プライベートな質問をしてくるお節介な人もいます。
たいして親しくない相手にプライベートな詮索をされたときは、話をばっさり切り替えるのがおすすめです。
「恋人はいる?」「休みの日には何してるの?」などの余計な質問をされたときは、「そういえば先日の会議の件ですが…」「今日のお昼は何にします?」と、強引に会話の方向を変えてしまいましょう。
プライベートな質問に対しては、まったく関係ない話題をぶつけて、うやむやにするのが一番です。
余計な恋愛のアシストをしてくるとき
お節介な人は、他人の恋愛に首を突っ込むのが大好きです。
異性の同僚と変なタイミングで2人きりにさせようとするなど、余計な恋愛のアシストをされたときには、はっきり断るのがいいでしょう。
その場合、強めに出ると相手も言い返してくる可能性があるので「泣き」の演技で撃退するのがおすすめです。
シリアスなトーンで、あるいは涙ぐんで「本当に放っておいてほしい」と訴えれば、さすがにお節介な人も余計なアシストをやめてくれるでしょう。
お節介な自分を脱却する方法
ここまで読んできて、「どちらかというと自分がお節介な側かも…」と思った人はいませんか?
その場合、周囲の人たちから疎まれる前にお節介な態度を改めることが大事です。
最後に、お節介な自分を脱却するための方法を解説していきます。
お節介な自分を受け入れてみる
「自分は親切なだけ」「お節介じゃない」と誤魔化すのは得策ではありません。
まずはお節介な自分を受け入れ、一旦肯定してあげることをおすすめします。
そして、「なぜ自分は他人にお節介をしたいのか」を自問自答してみてください。
たしかに、お節介をして褒められたい気持ちはあるでしょうが、根底には「他人に困ってほしくない」「他人にも笑顔でいてほしい」という親切心も確かに存在するはずです。
自分を受け入れて自問自答することで、自分のどこがお節介になってしまっているのか、改めて考え直すきっかけにすることができるでしょう。
人によって価値観が違うことを意識する
お節介な人は他人の気持ちを考えるのが苦手です。
しかし、人には人の考え方があるもの。
ぜひ普段から「人によって価値観が違う」ということを意識するように心がけてみてください。
あなたが良かれと思っても、他人にとっては迷惑ということもあるのです。
相手の立場になって「本当に求められている親切かどうか」を考える癖をつければ、余計なお節介にブレーキをかけられるようになるでしょう。
相手を信頼するように心がける
つい他人の仕事に手を出してしまうのは、どこかで相手のことを信頼していないからです。
とはいえ、相手だって適当に仕事をやっているわけではありません。
まずは相手を信頼するよう心がけ、本当に困っているときだけサポートするようにしてみてはどうでしょうか。
本当に困っているか見極めるのが難しいのなら、手を出してしまう前に「手伝いが必要ですか?」と相手に確認をとるのがおすすめです。
自分のやるべきことを増やして忙しくする
他人のことが気になってしまうのは、自分が暇だからです。
自分自身が忙しければ、他人に構っている暇はなくなります。
お節介癖を無くすのが難しいなら、自分のやるべきことを増やして忙しくしてしまいましょう。
仕事場なら積極的に何かやることがないか聞いてみる、趣味や習い事などプライベートを忙しくするのもアリです。
自分自身の生活が充実していれば、他人のことが気にならなくなっていくはずでしょう。
お節介な人に振り回されないようにしよう
何にでも手出し口出ししてくる、お節介な人。
お節介な人に絡まれると、面倒なことに巻き込まれることが多いです。
身近なお節介な人に困っているのなら、真正面から受け止めないことをおすすめします。
アドバイスや口出しは適当に流せばOK。
お節介な人とは適度な距離感をもって接するようにしましょう。
一方、自分自身のお節介に悩んでいる場合は、自分のお節介を自覚し他人の気持ちを優先することを目指してみてください。
相手ファーストを心がければ、お節介を優しさへと変えられるようになるはずですよ。
- お節介とは、相手が望んでいないのに余計な世話を焼くこと
- お節介な人には、どんなことにでも首を突っ込む・自分の考えを押しつけてくる・他人に頼るのが苦手、などの特徴がある
- お節介な人に困ったら、適当にあしらったり話を逸らしたりするのがおすすめ
- 自分のお節介を直したいときは、人によって価値観が違うことを意識して相手を信頼するように心がけよう