相手のため?自分のため?優しい嘘が必要な瞬間&優しい嘘をつく心理とは
嘘はいけないと、誰しも小さい頃から教えられていますよね。
嘘をつくのは相手に悪いし、自分自身も気が引けるという人が多いでしょう。
しかし、良好な人間関係を保つには、優しい嘘が必要なときもあります。
この記事では、優しい嘘が必要な瞬間や、優しい嘘をつく心理などを解説します。
Contents
「優しい嘘」の意味とは
優しい嘘とは、自分のためではなく、相手を傷つけないためにつく嘘のことを指します。
一般的に嘘をつくときは、浮気がバレてしまったときや遅刻をしてしまったときなど、「自分に何か不都合な事実を相手に知られたとき」「自分を守りたいとき」ですよね。
しかし、優しい嘘は「残酷な真実を伝えるよりも、虚偽を伝えたほうが、相手を傷つけなくてすむとき」に告げる嘘です。
優しい嘘が必要な瞬間
「どんな嘘でも絶対にだめ!」という考えの人は、優しい嘘の必要性がわからないかもしれません。
ですが、誰しも一度は優しい嘘をついたことがあるはずです。
まずは、優しい嘘が必要な瞬間を解説します。
相手を肯定したいとき
相手を肯定したいときに、自分の意見を変えて伝えることは、優しい嘘の部類に入ります。
相手との関係性にもよりますが、相手から「この服お気に入りなんだけど、どうかな?」と聞かれたときに、本心で「ダサいな…」と思ったとしても、それをそのまま伝えると傷つけるでしょう。
そんなときに、相手を否定しないですむのが「いいね!」といった優しい嘘です。
また、好きな人から同意を求められるシチュエーションも同様です。
とくに恋愛対象として好意を寄せているなら、本音を偽ってでも共感の姿勢を示そうとしますよね。
このように、対人関係を良好に保つ社交辞令においても、優しい嘘はよく使われます。
自信をつけてもらうために励ますとき
相手に自信をつけてもらうために励ますときにも、優しい嘘が必要になるケースがあります。
たとえば、大事な仕事で大失敗した男性は「俺はもうだめだ」「出世街道から外れてしまった」とかなり落ち込んでしまい、本来自分が持っていた自信を失ってしまうかもしれません。
そんなときは、相手を励ますことが必要になります。
「誰にでも失敗はあるし、〇〇さんはいつもすごいと思ってるよ!」「そんなことないって!まだまだいくらでも挽回できるよ!」など、本当はヤバいかも…という状況でも、相手に自信をつけてもらうためには優しい嘘が必要な場合もあります。
また、振られて落ち込んでいる友達に対しても、「他にもっといい人がいるよ!」「あの人は〇〇にはもったいないよ!」と元気づけたいですよね。
恋愛遍歴を聞かれたとき
多くの人が優しい嘘をついてしまう瞬間が、恋愛遍歴を聞かれたときではないでしょうか。
新しい彼氏や彼女に恋愛遍歴を聞かれたとき、本当は30人くらい付き合ったことがあったとしても、「7人くらいかなぁ」などと少なく伝える人が多いはずです。
付き合った人数が多いことを伝えて相手を不安にさせるくらいなら、嘘をついたほうがいいと考える人は少なくないでしょう。
反対に恋愛経験ゼロの人も、相手がそれを知ることで重いと思うかもしれないから…という理由で「2人くらいかな」などとぼかして言うこともあるでしょう。
他に好きな人ができたとき
他に好きな人ができたときにも、優しい嘘をつくことがあります。
どんなに恋人が素敵な人だったとしても、世界中にはもっと素敵な人がたくさんいるので、他の異性にドキッとしてしまうこともあるでしょう。
そんなとき、恋人にその気持ちを悟られないためにも、日常的に小さな嘘をついてしまうのです。
浮気してしまったとき
勢いで浮気してしまったときに、恋人にバレないために優しい嘘をつく人もいます。
恋人のことが好きなのに、お酒が入った勢いで浮気してしまう人もいるでしょう。
そんなときは、恋人にバレないように「浮気なんてしてないよ!」と嘘をついたことがある人もいるはずです。
「正直に言うことこそ誠実だ」という人もいるかもしれませんが、真実を自分から暴露したところで、スッキリするのは自分だけかもしれません。
相手側も「浮気をしたことは墓場までもっていけ…」と考えている可能性もあるので、優しい嘘になるかどうかは、2人の考え方次第でしょう。
優しい嘘をつく心理
優しい嘘をついてしまうとき、人はどんな心理状態なのか興味がありますよね。
次は優しい嘘をつく心理を解説します。
相手を傷つけたくない
優しい嘘をつくときの心理には、相手を傷つけたくないという気持ちがあります。
たとえば、がん患者本人に、病気の告知をなかなかできないということがありますよね。
それは真実を伝えることで相手が傷つき、治そうという気力を奪ってしまうのではないかと心配するからです。
相手のことを思っての優しい嘘ではありますが、それが本人にとっていいことかどうかはまた別問題でしょう。
面倒なことになるのを避けたい
優しい嘘をつく心理には、面倒なことになるのを避けたいという気持ちがあります。
虚偽の報告は、相手のためでもあり、自分のためでもあるというわけです。
真実を告げたら、喧嘩をしたり、問題を追及されたりする可能性がある場合、面倒なことを避けようとする人は少なくないでしょう。
また、彼氏や彼女とこれからも円満にやっていきたいと考え、優しい言い回しで適当な嘘をついて責任逃れをしようとする人もいます。
本当のことを伝えるのが怖い
優しい嘘をつく人には、本当のことを伝えるのが怖いという心理状態の場合もあります。
たとえば、他の異性とデートしたことを婚活で知り合った別のパートナーに知られれば、結婚に対して前向きだった関係性が一気に崩れ、今までの関係を白紙にされるかもしれません。
こういう心理状態の人は、自分が悪いのにもかかわらず、真実を伝えることで相手に嫌われてしまい、自分が傷つくことを怖がっている卑怯なタイプといえるでしょう。
相手に喜んでもらえる優しい嘘の例
優しい嘘の中には相手に喜んでもらえる嘘もあります。
嘘も方便という言葉があるように、相手に喜んでもらえるならば、必ずしも嘘が悪いわけではないでしょう。
次は相手に喜んでもらえる優しい嘘の例を紹介します。
自分のために作ってくれたものを褒める
相手に喜んでもらえる優しい嘘の例として挙げられるのが、自分のために作ってくれたものを褒めることです。
たとえば、付き合ったばかりの彼女が作ってくれた料理がどんなに口に合わなくても、正直に「まずいよ」なんて言えませんよね。
一生懸命作ってくれた彼女の気持ちを考えれば、「美味しいね!」と言う人がほとんどのはずです。
また、彼氏から有名アーティストばりに素敵な歌詞のバラード曲をプレゼントされたとき、心の中では「オリジナルソング…ダサッ」と思っていても、「いい歌だね」などとコメントすることも、相手の気持ちに寄り添った優しい嘘です。
本当は知っているのに知らないふりをして楽しそうに聞く
本当は知っているのに、知らないふりをして楽しそうに聞くのも、優しい嘘のひとつです。
クイズや心理テスト、雑学、手品などをどや顔で披露してくる人っていますよね。
そんなときに、内容をたとえ知っていたとしても「そうなんだ!知らなかった!」「物知りだね!」などとコメントすることで、相手の承認欲求を満たすことができるでしょう。
また、恋人に「〇〇に旅行に行かない?」などと誘われたときも、本当は行ったことがあるにもかかわらず「行ったことないから嬉しいな!」と言うと、相手のワクワク感を奪わずにすみます。
誕生日や記念日を忘れたふりをしてサプライズ演出する
恋人の誕生日や記念日を、あたかも忘れたふりをしてサプライズ演出するというのは、究極に優しい嘘かもしれません。
恋人に大切な日を忘れられてしまったら寂しいですよね。
しかし、その寂しい気持ちがあるからこそ、サプライズサービスを受けたときの喜びは何倍にもなります。
恋人のために、なかなか会えない友達を集めてバースデーパーティーを開いてあげたり、プロジェクターがあるお店で恋人との思い出の写真をムービーにして上映してもらったり…。
このようなサプライズ演出の一環としての嘘ならば、誰もが幸せになれるでしょう。
優しい嘘をつくこともときには必要
人は「嘘をつくことはいけないことだ」と教えられてきますよね。
もちろん相手を騙そうとする悪意のある嘘は絶対にダメですが、キレイごとだけでは成り立たないのが人間関係です。
場合によっては、優しい嘘をつくことも必要なのです。
自分を守るためだけの嘘は許されないことが多くても、相手のためを思って言った嘘は受け入れてもらえることがあります。
自分の言葉に責任を持ち、ケースバイケースで上手に使い分けることをおすすめします。