愛想笑いする心理とは?必要性や愛想笑いに疲れた人向けの対処法も解説!
社会人になると、日々の生活の中で、愛想笑いをする機会は増えてくるでしょう。
とくに、仕事での人間関係は普段の倍以上も気を使うため、思わず顔が引きつり不自然な愛想笑いをしてしまうこともあるはずです。
今回の記事では、愛想笑いをする心理と、愛想笑いの必要性について徹底解説します。
愛想笑いに疲れた人向けの対処法も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください!
「愛想笑い」とは
愛想笑いと聞くと、あまり良い印象は持ちませんよね。
まずは「愛想笑い」の意味とやり方を見ていきましょう。
言葉の意味
愛想笑いの「愛想」とは、「人に好感を持たれる応対」のことを指しています。
よく使われるのが、「あの人は愛想が良いね」などのように、相手の態度や表情を褒めるときです。
そのため「愛想笑い」とは、「人に気に入られるための作り笑い」という意味になります。
「お世辞笑い」ともいわれ、相手の気を悪くさせないために使われる表情です。
気を使いやすい性格の人が多く、協調性などの和を重んじる日本人ならではの行為といえるでしょう。
愛想笑いする心理
ここでは、愛想笑いをする人の心理を解説していきます。
相手や状況によって心理状態は変わるものです。自分がどんな心境のときに愛想笑いをするのか、チェックしながら見てみてくださいね。
好意を持ってもらいたい
愛想笑いをする人は、相手に好意を持ってもらいたいという心理があります。
相手のことが好き、もしくは気に入られたいという思いが心の隅にあると、好印象を与えるために愛想笑いをします。
これは仕事でも恋愛でも同じです。愛想笑いをするのは、相手に好意を持ってもらい、人間関係をスムーズにしたいという思いの表れなのです。
嫌われたくない
「人から好かれたい」というポジティブな心理とは真逆で、「人から嫌われたくない」というネガティブ寄りの感情から愛想笑いをするケースもあります。
「少しでも笑っていれば、感じ良く思われるだろう」「嫌な印象を与えることはないだろう」という保守的な考えの元、愛想笑いをします。
とくに嫌われると面倒な人に対して、その場を無難に切り抜けたいと考えているときに、つい作り笑いをする人が多いはずです。
周囲の自分に対する評価を気にしがちな人は、マイナスな感情から愛想笑いをすることが少なくないでしょう。
本音を隠したい
自分の本当の気持ちを隠すときにも、愛想笑いは使われます。
笑顔の仮面をかぶって素顔を見せないイメージです。
たとえば、相手の話が面白くなくても、正直に「面白くない」とは言いにくいですよね。そんなことを言うと、相手との関係性も悪くなるし、険悪なムードになってしまいます。
面白くなくても、その気持ちには蓋をして、あなたの話は面白い風に見せるために愛想笑いをするのです。
また、ファッションセンスが壊滅的な相手に、「この格好どう?」と聞かれたとき、仲が良ければ「ダサいよ!」と言えても、そこまで親しくない相手なら愛想笑いせざるを得ません。
このように、嘘がバレないよう愛想笑いでごまかすシーンは多々あります。
本音を隠す手段として愛想笑いが癖になっている場合、周囲から「何を考えているかわからない」と思われているかもしれません。
空気を壊さずその場をやり過ごしたい
愛想笑いをする人は、周りに気を使いすぎる性格の人が多い傾向にあります。
このタイプは、自分が笑わないことでその場の空気を悪くしたくないからと、穏便にすませる目的で愛想笑いをします。
周りがニコニコしていたら、自分もそれに合わせておけば大丈夫、という無難な考え方です。
社会人になると、空気を乱さないために、愛想笑いをするケースが増えてくるでしょう。
深く関わりたくない
愛想笑いをする心理には、相手と深く関わりたくないということも挙げられます。
嫌いな人や面倒な人、怖い人など、誰だって苦手な人たちとは関わりたくないものです。
本当は関わりたくないけど、関係上無視するわけにもいかない場合、仕方なく愛想笑いをして偽りの笑顔を振りまきます。
見えない壁を作り、本心では「その場から早く離れたい」と考えていることも少なくないでしょう。
無意識で…
愛想笑いをする人のほとんどは、意識して笑顔を作っていますが、まれに無意識にやっている人もいます。
愛想笑いは、自分の気持ちを偽って接する行為のため、気疲れしやすいでしょう。
しかし無意識タイプの人は、自分では気づかないうちに愛想笑いをしているので、自分が疲れている理由がわからないことが多いです。
気づいたらストレスが溜まっているけど、明確な原因が不明なので、いつも通りの愛想笑いを繰り返す、という負のループに陥っている恐ろしいパターンも…。
ただし、自己防衛本能による愛想笑いの場合、偽りの笑顔で自分を守ることができているため、まったく負担になっていない人もいるでしょう。
男性にも女性にも重要!?愛想笑いの必要性
愛想笑いは、社会で生きていくために必要な行為です。
ここでは、日常生活において愛想笑いをする必要性について解説していきます。
周りに与える印象が良くなる
愛想笑いといえど、周りから見れば笑っている顔は印象が良いものです。
実際、お店の店員さんのほとんどは、愛想笑いをしている人が多いでしょう。
しかし、愛想笑いでも、笑顔で接してもらえたら自分も嬉しいし、同じように笑顔になりますよね。
こうした状況を踏まえると、愛想笑いで好印象を与えるのは事実です。
口角が上がっている人は感じがよく、周囲に人も集まってきやすいでしょう。
自分自身が楽しい気持ちになってくる
「楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しいのだ」というアメリカの哲学者・心理学者であるウィリアム・ジェームズの言葉があります。
人は、笑顔になることで脳内物質のドーパミンが分泌され、ポジティブになるといわれています。
実は、愛想笑いも同様の効果があることがわかっているのです。
笑顔を作り出すことで、自分自身が楽しい気持ちになるのは、嬉しいポイントです。
愛想笑いをしているうちに、本当に笑顔になれるケースも少なくありません。
また、笑顔は伝染するので、本人だけでなく、一緒にいる人にもプラスの影響を与えます。
心身ともに健康になる
笑いには、心身ともに健康になる効果があります。
笑うことで自律神経が活性化され、ストレス発散やリラックス効果が期待できるのです。
また、免疫力を高める効果もあり、日頃からよく笑う人は、健康で長生きしやすいと実証されています。
たとえ愛想笑いであっても、笑顔を作る表情筋を動かしていることに変わりはないので、本当の笑いには劣りますが、健康への効果は期待できるでしょう。
もうやめたい!愛想笑いに疲れたときの対処法
いい環境を保つためには、愛想笑いもときには必要です。
しかし、作り笑いばかりの日々では疲れてしまいます。
そこで最後に、愛想笑いに疲れたときの対処法を紹介しますので、あなたに合う方法を見つけてみてください。
自分の気持ちを最優先する
自分の気持ちに嘘をついていると、疲れてしまいます。相手に合わせるばかりではなく、ときには自分の気持ちを最優先にしてみてください。
「自分は今どうしたい?」「自分の本音はなんだろう?」と心に問いかけてみると、本当のあなたが見えてくるはずです。
自分を苦しめてまで、相手の機嫌をとる必要はありません。
自分に正直に、素直に生きることで、これまでのモヤモヤした感情や生きづらさはなくなってくるでしょう。
無理しないで本当に楽しいときだけ笑う
相手に合わせて笑ったり、打算で笑ったりすることが多いなら、本当に楽しいと感じたときだけ笑うようにしましょう。
そんなことをしたら、周りから嫌われてしまうのでは?と不安に思うかもしれません。
しかし、嘘っぽい愛想笑いを続けていれば、周りに気づかれてしまい、そっちのほうが印象は悪いです。
楽しいときだけ笑顔を見せてくれる人のほうが、信頼されやすく、好感を持たれやすいのではないでしょうか。
勇気がいるかもしれませんが、この一歩を踏み出すことで、これからの人生は大きく変わることでしょう。
きちんとコミュニケーションをとる
相手との関係が悪くなるのが怖いなら、愛想笑いをしないといけないような人を作らないためにも、日頃からコミュニケーションをとることが大切です。
きちんと相手と向き合って仲良くなれば、愛想笑いをする必要はなくなります。
初対面の人やまだ親しくない人には難しいかもしれませんが、丁寧なやりとりを心がけてください。
日々のコミュニケーションを深めていくことで、だんだんと愛想笑いをしない関係を築けるはずです。
話が合わない人から離れる
話が合わないという理由で愛想笑いをしてしまう場合は、相手から離れることもアリです。
「この人とはどうも話が合わない…」とあなたが感じているとすれば、会話をしているときの表情や態度から、相手にもそれは自然と伝わっているはずです。
無理に話を合わせても、お互いしんどくなる可能性もあります。
その場に居続ける必要がないなら、「用事があるから!」などと言って離れましょう。
ここまで気を使う人とは、そもそも近づかないでおくことがベターです。
疲れる愛想笑いよりも自然な笑顔を身につけよう!
愛想笑いは決して悪いことではありません。場合によっては、必要なときもあります。
しかし、いつも愛想笑いばかりでは心が疲れてしまいますよね。そんなふうに気持ちが落ち込んだときは、お笑い番組を見たり、仲良しの友人と話したりして、心の底から思いっきり笑ってください。
笑顔は世界共通といわれているように、人種や文化が違っても、自分や周りを幸せな気分にしてくれる表情です。
愛想笑いはそこそこに、自然な笑顔で毎日を過ごし、よりハッピーな生活を送りましょう!