虚無感とは?虚無感を感じやすい人の特徴や考えられる原因・解消方法も
「何もかもがむなしい」「仕事や趣味に意味が感じられない」…と、急な虚無感に襲われたことはありませんか?
虚無感はやる気を奪うだけでなく、放置しておくと生きる意味や目標まで見失いかねません。
そこで今回の記事では、虚無感を覚えやすい人の特徴や原因・適切な解消方法について解説していきます。
Contents
そもそも「虚無感」とは?
「虚無感」とは、全てがむなしく物事に意味や価値を見いだせなくなる感覚を意味します。
仕事をすることに意味が感じられない、努力や勉強を続けることに価値がないと思ってしまうなど、強い虚脱感にとらわれた状態といえるでしょう。
虚無感を抱えたままだと、あらゆることにやる気が持てず生きづらくなってしまいます。
虚無感に支配されてしまう前に、その原因をつきとめ早めに解消を目指しましょう。
虚無感を感じやすい人の特徴
虚無感を感じやすい人は、以下のような特徴をもっています。
自分自身が虚無感にとらわれやすいタイプかどうかを、まずは性格面からチェックしてみてください。
真面目
虚無感を感じやすい人は基本的に真面目です。
真面目ゆえにすべてのことを真正面から受け止めてしまい、適当に流せません。
そのため、他人の悪意や面倒事に振り回されやすく、心にダメージを負った結果ネガティブな思考が強くなり虚無感を抱きやすくなるのです。
依存しやすい
虚無感を感じやすい人は他者に依存しやすい傾向があります。
友達や恋人に対して「常に一緒にいること」を望むため、相手が離れてしまうと絶望し虚無感に襲われてしまうのです。
その根底には自己肯定感の低さや愛情不足などが隠れていることも少なくありません。
感受性が強い
感受性の強さも虚無感を感じやすい人の特徴の1つです。
感受性が強いと他者の言動や環境の変化には人一倍敏感になります。
そのため、周囲でマイナスな出来事が起こるだけでも落ち込み、その辛さが虚無感にむすびつきやすいのです。
承認欲求が強い
虚無感を感じやすい人は承認欲求が強い傾向にあります。
誰かに認められたい・特別だと思われたいという気持ちが強いため、それが叶えられないとその反動として虚しさや辛さを感じてしまうのです。
幼少期、あまり褒められた経験のない人は承認欲求が強く、そのぶん虚無感にもとらわれやすいといえます。
虚無感に襲われる原因
虚無感を感じやすいのは性格だけが原因ではありません。
続いては、虚無感の引き金になりやすい環境の変化や要因を見ていきましょう。
大切なものを失った
最近大切なものを失った人は虚無感に襲われることがあります。
身近な人やペットが亡くなった、大切な財産を失った、社会的立場の喪失や変化など、自分にとってアイデンティティとなるような重要なもの・人が失われれば、すべてが虚しくなるのも当然でしょう。
このタイプの虚無感は時間を置いて現れる場合もあるため、注意が必要です。
過去につらい経験をした
過去の辛い経験が虚無感となって現れることもあります。
学生時代の辛い思い出や親から愛されなかった記憶など、過去の苦しい経験を押し殺して社会生活を送っている人もいるでしょう。
しかし、一見乗り越えられていたようでも辛い経験の傷は根深く、時間を経て苦しめてくることも珍しくありません。
何らかの形で癒しが与えられなければ、虚無感としていつまでも心に残り続けてしまうのです。
ホルモンバランスの乱れ
ホルモンバランスの乱れが虚無感を強くする場合もあります。
ホルモンは思っている以上に精神に影響を与えるため、バランスが乱れてしまうと虚無感やイライラを引き起こすことも少なくありません。
とくにホルモンバランスが変化しやすい思春期や更年期は虚無感に苛まれる人も多いほどです。
精神疾患の前触れ
強い虚無感は精神疾患の前触れの可能性があります。
うつ病やアルコール依存症、統合失調症といった深刻な精神疾患の兆候として、虚無感の症状がでることも少なくないからです。
もし虚無感にとらわれて辛い場合は、決して自己判断せずまずは専門医に相談することをおすすめします。
燃え尽き症候群
虚無感の原因の1つとして「燃え尽き症候群」が関わっている場合もあります。
燃え尽き症候群とは、懸命に取り組んでいたことが叶ったことによって、急にやる気や目標を失い燃え尽きたようになってしまうことです。
燃え尽き症候群は過酷な努力や過剰な頑張りのあとに起こります。
もし、最近自分を酷使した状況があったのなら、燃え尽き症候群を疑ったほうが良いかもしれません。
インポスター症候群
高い地位を得た人が、それは本当に自分に相応しいものなのかと疑い自分自身を「詐欺師(インポスター)」のように感じてしまう状態を「インポスター症候群」といいます。
急な昇進や思いもかけぬ大きな賞をもらった人が、インポスター症候群に陥ってしまい虚無感を抱えてしまうパターンは少なくありません。
空の巣症候群
「空の巣症候群」も虚無感を引き起こす原因の1つです。
空の巣症候群とは成長した子供が家を出たことで感じる虚無感のことであり、一種のうつ症状として分類されます。
とくに子育てを中心的に行っていた主婦・主夫が経験するパターンが多いといわれています。
虚無感を解消する方法
では、こうした虚無感を解消するにはどうすればよいのでしょうか。
虚無感としっかり向き合う
虚無感を解消したいなら、まずはその虚無感と向き合うことが大切です。
気のせいだと放置してしまうと、虚無感が晴れないどころかもっと深刻な事態になりかねません。
自分の抱えている虚無感を無視せず、その原因や気持ちと向き合ってみましょう。
夢中になれることを探す
虚無感にとらわれていると、何に対してもやる気が湧いてきません。
虚無感を払拭するためにも、何でもいいから夢中になれることを探してみてください。
映画や読書、スポーツ、料理など、自分が少しでも興味のあることからはじめてみるとよいでしょう。
夢中なものが1つでも見つかれば、自然とポジティブになり虚無感も薄れていきます。
積極的に人と関わる
虚無感を解消したいなら、積極的に人と関わるのがおすすめです。
急に知らない人と関わるのではなく、最近会っていなかった友人に声をかけたり会社の人の誘いに乗ってみたりなど、普段より人と関わる機会を増やしていけばOKです。
他者と会話し関わっていくうちに、自分も他人から認められていると前向きな気持ちになれるはずです。
日光を浴びる習慣をつける
虚無感にとらわれやすいなら、日光を浴びる習慣をつけましょう。
朝にしっかり日光を浴びることで、体を覚醒させる「セロトニン」の分泌が活発化し、日中精力的に活動しやすくなります。
逆に日光を浴びる時間が少ないと、うつ傾向が強くなりやすいこともわかっています。
セロトニンには幸福感を引き出す効果もあるため、虚無感に襲われやすいなら意識的に日光を浴びることが大事です。
運動習慣をつける
虚無感解消のためには、運動習慣をつけることも大事です。
適度な運動が自律神経を整え、生活習慣を改善させ健全な肉体と精神をつくりやすくなるからです。
体の不調はホルモンバランスの乱れや精神の不安定につながりやすいのです。
とくに生活習慣の乱れを自覚している人は、運動習慣や睡眠時間の見直しをおすすめします。
虚無感を解消する方法はある!まずは自分と向き合って原因を探ってみて
性格が要因だったり何か引き金となるような出来事があったりと、さまざまな理由で虚無感に囚われてしまう可能性はあります。
もし虚無感を感じて辛いなら、無視せずに向き合うことが大事です。
生活習慣を見直したり新たな趣味をみつけたりすることも虚無感の解消には効果的です。
あまりに辛い場合は専門医に相談するなど、決して虚無感を放置せず適切に対処してくださいね。
- 虚無感とは、全てが虚しく感じ物事に意味や価値が見いだせなくなること
- 真面目な人・他人に依存しやすい人・感受性が強い人は虚無感を抱きやすい
- 大切なものを失った経験や過去の辛い経験は、時間が経っても虚無感を引き出す可能性がある
- 強い虚無感には精神疾患やホルモンバランスの乱れが隠れている可能性も
- 虚無感を解消したいなら、夢中になることを探したり生活習慣を整えたりすることが大事