共感力が高すぎるエンパスの特徴&生きやすくなるための対処法とは?
人が多い所にいると疲れてしまう、あるいは他人が怒られていると自分が怒られているように感じるなど、周囲の人々の感情に振り回されやすいと感じてはいませんか?
それはあなたが「エンパス」だからかもしれません。
この記事では、近年注目されている「エンパス」の特性や、生きやすくなるための対処法について紹介していきます。
自分もエンパスかも…と心当たりのある人は、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
「エンパス」って何?
エンパス(empath)とは、「共感力」や「共感力の高い人」を意味する言葉です。
一般的な共感よりも、より他人の気持ちに敏感であるという特徴を持ち、基本的には生まれながらに備わっていることがほとんどです。
和を重んじる文化の日本人には比較的多い気質であり、5人に1人はエンパスであるといわれています。
エンパスとは共感力が高い人のこと
エンパスの人は、共感力が高いゆえに、相手の気持ちを読み取ることが得意です。
一方で、他人の感情に感化されやすく、悲しみや痛みに非常に敏感であるともいえます。
関係性に関わらず、無意識に相手に共感してしまうため、体調の悪い人が側にいると自分自身も具合が悪く感じたりと、周囲の影響を過度に受けやすい傾向があります。
他にも、高い共感能力のせいで恥ずかしい思いをしている他者を見ると、自分も恥ずかしくなってしまう、いわゆる「共感性羞恥」が出ることもあります。
また、感情というよりは相手の思考を読み取ることに長けた「知性共感タイプ」もエンパスの一種です。
どちらにせよ、あまりにも他者の感情や思考に振り回されがちなため、「精神的な病気かも…」と心配になる人もいるかもしれませんが、あくまでもエンパスは気質。
うつ病治療のような具体的な治療方法も存在しません。
とくに珍しい気質というわけでもないため、そういう特性だと受け止めてうまく対処することが大切です。
エンパスとHSPの違い
エンパスと似た特性としてHSP(Highly Sensitive Person)というものがあります。
感受性が強く、外部からの刺激に敏感という特徴があるため、エンパスと同一視されがちですが、両者は似て非なるものです。
エンパスが「感情」に影響を受けるのに対し、HSPは光や音などの身体感覚に関わる刺激に影響を受けやすいといった特徴があります。
また、HSPとエンパス両方の特性を持つ人もいますが、HSPの人すべてがエンパスというわけではありません。
現在はHSPの中に含まれるタイプの1つとして、「エンパス」という特性があると考えられいています。
【診断】エンパスの特徴
続いて、エンパスの具体的な特徴について紹介していきます。
当てはまる項目が多ければ、エンパス的資質を持っている可能性が高いと考えてよいでしょう。
感受性が高い
エンパスの特徴として挙げられるのが、感受性の高さです。
悲しんでいる人が目の前にいれば同じように悲しみ、喜んでいる人がいれば一緒に嬉しい気持ちになるのがエンパスです。
感受性が高いゆえに、テレビや映画の暴力的なシーンや残酷な展開が苦手という人も少なくありません。
また、自分に関係なくても他人が怒られていたりするのが耐えがたく、できれば同じ部屋にいたくないと考える人も多いです。
人の感情が自分のもののように感じる
人の感情を自分のもののように感じてしまうのもエンパスの特徴です。
ただ共感するだけではなく、他者の悲しみや怒り、喜びがエネルギーのように自分の中に流れ込んでしまうのです。
まるで自分が体験したかのようなリアルな感情を味わうため、疲れてしまうこともしばしば…。
ただし、周りからは共感力が高い人として好印象を与えていることも少なくないでしょう。
人混みが苦手
エンパスの人は、にぎやかな場所や人混みが苦手です。
人間の活気がある場所というのは、感情の流れも激しく、予期せぬところからさまざまな影響を受けてしまいます。
また、エンパス特有の共感力を嗅ぎつけた人間が近寄ってきたりもするため、気持ちが休まらないのです。
疲れが溜まりやすい
エンパスは周りから多くの刺激を受け止めざるを得ないため、他の人たちよりも疲労感を感じやすい傾向にあります。
ただ他人と話すだけで通常よりも多くの情報が流れ込んでくるため、それを処理するだけでも大変なのです。
そうした他者からのエネルギーや情報が、エンパスを疲れさせる要因となっています。
感情の起伏が激しい
エンパスの人は、一日のうちに喜びや楽しさ、悲しみ、怒りとさまざまな感情を受け止めています。
それゆえに、自分自身の感情の起伏も激しくなりがちです。
自分から生み出される感情だけならまだしも、他人の感情にも同調してしまうため、場合によっては混乱を招いてしまうことも少なくありません。
1人の時間は好きだけど独りぼっちは嫌
人の感情に振り回されることの多いエンパスにとって、1人の時間は非常に大切です。
落ち着いて過ごすためには、他人から離れて1人でゆっくりする時間は欠かせません。
リフレッシュのためにも、積極的に1人になることを好むのがエンパスの特徴です。
とはいえ、孤立を望んでいるわけではありません。
エンパスの長所でもある共感力は、他人との関係の中で初めて活かせるものです。
そのため、エンパス自身も長所が活かせない独りぼっちという環境に「ずっと身を置きたい」とは思っていないでしょう。
ヒーラー気質がある
エンパスの人には、人を癒すことのできるヒーラー気質が備わっています。
他人に共感し、気持ちを汲み取ることが得意なエンパスは、傷ついた人に寄り添い、必要な発言することや行動を取ることができます。
エンパスの周囲の人も、そうしたヒーラー気質に助けられ感謝していることも多いはずです。
その精神的直感の鋭さゆえに、相談を持ちかけられやすいのもエンパスの特徴といえます。
ただし、そうした癒しの力を利用するだけの悪意を持った人も存在するため、本当に助けが必要な相手かどうかは慎重に見極めることも大切です。
エンパスタイプの人が生きやすくなるための対処法
他人を癒し、人に寄り添えるエンパスですが、同時に生きづらさを感じていることも少なくありません。
ここでは、エンパス気質の人が生きやすくなるための対処法について紹介していきます。
深呼吸する
深呼吸には心と体をリフレッシュさせる効果があります。
何かと疲れやすいエンパスタイプの人は、意識的に深呼吸を取り入れてください。
イライラしたときや不安を感じたときは、ゆっくりと深呼吸して嫌な感情を吐き出しましょう。
新鮮な空気を取り入れることで、気持ちを緩めることができるはずです。
エネルギーをチャージするような気持ちで、気分転換の際には深呼吸を行うことをおすすめします。
グラウンディングする
グラウンディングとは、自然の中で地面にしっかりと立ち、地球とつながることです。
公園や近所の草地などではだしになり、5分程度足を地面につけてみてください。
溜め込んだ負の感情は、すべて地球が吸い込んでくれます。
地球の中心と自分がつながるようなイメージをしながら呼吸に意識を向けることで、自然のパワーを受け取ることができ、精神や肉体のバランスを整えることができるでしょう。
塩風呂に入る
他人の感情に影響を受けやすいエンパスの人には、浄化効果のある塩風呂がおすすめです。
綺麗な湯船にぬるめ(38~40℃)のお湯を沸かし、50g程度の塩を溶かせばOKです。
このときの塩は、ミネラル分の入った天日塩や死海の塩、岩塩などを使うのがおすすめ。
シャワーを浴びて10分~20分程度ゆったりと浸かれば、日頃の疲れやモヤモヤが汗とともに体の外に出ていき、浄化されます。
また、塩風呂は血行促進や肩こり解消なども期待できるので、心身の不調に悩まされている人は一度試してみてはいかがでしょうか。
運動する
エンパスの人は受け止めることが多く、いろいろと溜め込みやすい傾向があります。
内にこもった感情を解放させるためにも、生活に運動を取り入れることをおすすめします。
体を動かして汗をかけば、気分も上がり、自分自身のエネルギーを向上させることができます。
普段運動する習慣がない場合は、体に負荷の少ない軽いストレッチやヨガなどからはじめるとよいでしょう。
自分の感情をアウトプットする
他人の気持ちを自分のことのように受け止めてしまうエンパスの人は、感情の混線が起こりがちです。
そうした混乱を招かないようにするには、自分の感情をアウトプットすることが大切です。
1日の終わりに日記をつけたり、出来事やそのときの気持ちを家族や友人に話したりするなど、意識的に感情を整理するようにしましょう。
エンパスタイプの理想的な働き方とは?
最後に、エンパスならではの特性を活かすために理想的な働き方について解説します。
仕事について悩んでいるエンパスの人は、ぜひ参考にしてみてください。
おすすめの仕事
他者からの刺激がストレスになりやすいエンパスタイプは、少人数あるいは1人でできるタイプの仕事が向いています。
具体的には、次のような職種です。
- 自営業
- 職人
- 研究職
- フリーランスでできる仕事(ライターやWebデザイナー、フリー編集者など)
- クリエイティブ系
また、上記の仕事に限らず、仕事とプライベートの区別が付けやすい職種や、自然などを相手にした仕事なども向いているでしょう。
近年増加の兆しがみられる在宅勤務の形態も、エンパスにとっては働きやすい環境です。
不向きな仕事
一方、絶え間なく人と関わらなければならないような仕事は、エンパスタイプにはあまり向いていません。
- 営業
- 広報
- 政治家
- 接客業
- 管理職
上記に挙げたような仕事は、人と接する機会が多いため、エンパスにとっては苦痛に感じることが多いかもしれません。
とはいえ、これらの仕事が全く無理というわけではなく、働き方や息抜きの工夫をすることで、エンパスの人でもうまく折り合いを付けることは可能です。
人と過度な接触は避ける、疲れたと感じたら無理をしないなど、エンパスの特徴に合わせて働くよう心がけることをおすすめします。
エンパス体質なら恋愛でも仕事でも自分と他人を区別するのが吉
エンパス体質の人は、良くも悪くも人の影響を受けやすいです。
ゆえに仕事でもプライベートでも他人と接し続けていると、疲れが出てしまう可能性が高くなります。
自分が「エンパス体質かも…」と思っている場合は、恋愛でも仕事でも自分と他人を区別することが大切です。
また、疲れが溜まったと感じたときは、1人の時間を設けることも必要でしょう。
日ごろの過ごし方を工夫すれば、敏感なエンパス体質であっても生きやすくなるはずです。
生きづらさを感じているなら、積極的に自分を労わるよう心がけてくださいね。