「慮る」の意味とは?読み方・使い方・他人を慮る力をつけるポイントも解説
職場の同僚や上司、友人、恋人など、さまざまな人間関係におけるコミュニケーションでは、他人を慮ることが大切です。
とはいえ、「具体的にどうすればいいの?」と思う人もいるでしょう。
この記事では、「慮る」の意味や読み方、「慮る」の使い方をまとめたうえで、相手を慮る行動を解説します。
良好な人間関係を築けるよう、他人を慮る力をつけるポイントも紹介しますので、ぜひ日常のコミュニケーションに役立ててみてください。
Contents
慮るとは
まずは「慮る」という言葉の意味や読み方、類語、反対語を紹介します。
言葉の意味・読み方
「慮る」とは、
引用元:goo辞書「慮る(おもんぱかる)の意味」
という意味の言葉です。
周囲の状況や心情について深く考える、と言い換えると理解しやすいでしょう。
読み方は、訓読みで「おもんぱかる」と読みますが、「おもんばかる」でも間違いではありません。
また、「慮る(おもんぱかる)」に似た日本語として「忖度(そんたく)」があります。
忖度は「他人の気持ちを推し量ること」であるため、あれこれ思いを巡らせ深く考えることを指す「慮る」とは、若干意味が異なるので注意が必要です。
類語・反対語
「慮る」の類語には、以下の言葉が挙げられます。
- 考慮する
- 思いやる
- 心情を察する
また「慮る」の反対語には、以下の言葉が挙げられます。
- 配慮に欠ける
- 無神経な
- 空気の読めない
【例文】「慮る」の使い方
ここでは例文をいくつか挙げ、「慮る」の使い方を見てみましょう。
- 告白に失敗した友人を慮って、飲み会を中止することにした
- 他人を慮る心の余裕がほしい
- 相手を慮るあまり、自分の気持ちをないがしろにしがちだ
「慮る」という言葉は、肯定的な文章も否定的な文章も作成できます。
なかなか日常生活で登場することは少ないかもしれませんが、正しく使えるようにしておきましょう!
相手を慮る行動あるある
相手を慮った行動がとれれば、良好な人間関係を築けるものですが、具体的にどうしたらいいのかわかりませんよね。
ここでは、相手を慮る行動あるあるを5つ紹介します。
人間関係を円満にしたい人は、できることから実践してみてください。
迅速にレスポンスする
LINEやメールは短時間で返事するなど、迅速にレスポンスすることは相手を慮る行動の1つです。
とくに急ぎの要件であれば、レスポンスが早ければ早いほど相手は助かります。
「後で返事しよう」「気分じゃない」と、ズルズル後回しにするのは配慮に欠けた行動と言わざるを得ません。
よっぽどじっくりと考えたい内容でなければ、即レスすることをおすすめします。
前向きな言動を選ぶ
相手を慮る行動を心がけるなら、前向きな言動を選びましょう。
ネガティブな発言で、無意識のうちに場の空気を盛り下げていませんか?
とくに心配性な人は、不安が言葉や行動に表れ、周囲に悪影響を与えているかもしれません。
何気なく発した言葉でも、マイナスな言葉選びをしていれば悪印象につながるため、ぜひポジティブな言葉に置き換えてみてください。
自分が言われて嬉しい発言や振る舞いをすることがポイントです。
相手に笑顔を向ける
相手に笑顔を向けることも、人を慮る行動あるあるです。
周囲に気を使える人は、いつも笑顔でニコニコしていませんか?
人間は笑顔で話しかけられると、自分も笑顔で返事したくなるぐらい、笑顔にはポジティブなパワーがあります。
良好な人間関係を築くためにも、ぜひ相手に笑顔を向けてみてくださいね。
想いを手書きの文字で伝える
プレゼントにメッセージカードを添えたり、お礼の手紙を送ったりするなど、想いを手書きの文字で伝えることも相手を慮る行動です。
LINEやメールでのコミュニケーションだと、文章によってはぶっきらぼうに感じたり、表面的な印象を受けたりすることがあります。
技術が発達した現代だからこそ、あえて手書きにすることによって、より気持ちが伝わりやすくなり、受け取った相手も喜んでくれるでしょう。
届けたい想いがあるのなら、手間を惜しまずにぜひ手書きの文字で伝えてみてください。
相手を軸として会話する
相手を軸として会話することも、慮る行動の1つです。
「なにか話さないと!」と思うほど、会話の内容が自分中心になり、つまらないと思われることがあります。
自分語りばかりする男性は「楽しくない」と思われてモテない一方、女性の話を「ウンウン」と聞ける男性はよくモテます。
これと同じで、話を振るときは相手を軸とした内容であることが重要です。
聞き上手になれば、「話を聞いてくれているなぁ」と感じてもらえるため、「もっと話したい!」と思ってもらえるでしょう。
他人を慮る力をつけるポイント
他人を慮る力をつけるには、どのようなことを意識すればよいのでしょうか。
最後に、他人を慮る力をつけるポイントを5つ紹介します。
相手の立場に立って考える
相手を慮る力をつけるには、第一に相手の立場に立って考えることが大切です。
相手の立場で「こんな対応をされたらどう感じるか?」「どうしてほしいのか?」ということを考えれば、自分のとるべきアクションがおのずと見えてきます。
人と接するときは、自分自身の思い込みは捨てて、まずは客観的な視点から考えてみましょう。
相手の良いところを見つける
他人を慮る力をつけるには、相手の良いところを見つけようと意識することもおすすめです。
人の長所や得意な部分を見つけるとなると、相手のことをしっかり観察する姿勢が必要になってきます。
その結果、相手が困っているときにはすぐにフォローできるなど、他人を慮る行動につながるのです。
縁の下の力持ちに感謝する
縁の下の力持ちに感謝することも、他人を慮る力をつけるポイントです。
とくにビジネスの場で良い結果が出たときは、リーダー的存在の人物が褒め称えられることが多いでしょう。
そんな輝かしい成功の背景には、多くの縁の下の力持ちがいることを忘れてはいけません。
自分の努力を認めてもらえなかったり、ないがしろにされたりすることほど、悲しいことはないですよね。
他人を慮る力をつけたいなら、どんな立場になっても、目立たない努力をしている人たちへの気配りを忘れてはいけません。
悪口や噂話にのらない
悪口や噂話にのらないよう心がけることも、他人を慮る力をつけるポイントです。
「その場の雰囲気でつい…」と、人の悪口や噂話にのってしまえば、他人を傷つけることになるかもしれません。
さらには「あの人も悪口を言っていた」などと思わぬトラブルに巻き込まれ、人間関係が悪化する恐れもあります。
他人を慮る人間でありたいなら、悪口や噂話には関わらないようにするなど、中立性を保つ努力が必要です。
ニーズに耳を傾ける
他人を慮る力をつけるには、ニーズに耳を傾けることも大切です。
人のニーズに耳を傾ければ、相手の困っていることを察することができるでしょう。
解決することは難しくても、何かできることがあるはずです。
他人を慮る力をつけるためにも、サービス精神を余すところなく発揮してください。
周囲の状況を観察したり、気持ちを汲み取ろうとしたりすることで、「どんなサポートを必要としているのか」を理解できるようになります。
相手を慮ることは円滑なコミュニケーションに欠かせない
どのような関係性の相手であっても、他人を慮ることは円滑なコミュニケーションに欠かせません。
とくに仕事など組織やチームで動くときは、相手を慮る行動をとれるかどうかで、物事の進み方にも大きく影響します。
この記事で紹介した相手を慮る行動や、慮る力をつけるポイントを参考にして、ぜひ日常生活に役立ててみてくださいね。
- 「慮る」とは、周囲の状況や心情について深く考えることを意味する言葉
- 「慮る」は「おもんぱかる」や「おもんばかる」と読む
- 相手を慮る行動あるあるとして、迅速にレスポンスする・相手に笑顔を向ける・相手を軸として会話することなどが挙げられる
- 他人を慮る力をつけるには、相手の立場に立って考える・相手の良いところを見つける・縁の下の力持ちに感謝することなどがポイント