損得勘定の意味とは?5つの心理と7つの特徴、やめたい人の改善策を解説
日常生活やビジネスシーンにおいて、常に損得を基準として行動する人は周りにいませんか?
損得勘定だけを考えて動く人は自分に利益がないと相手を手助けすることはせず、自分に都合の良いように上手く立ち回るため周りからあまり良い印象は持たれないでしょう。
今回の記事では、そんな損得勘定で動いてしまう人の心理状態、特徴、改善方法などについて解説していきます。
Contents
そもそも「損得勘定」の意味とは?
「損得勘定」と聞いてもピンとこない人もいるでしょう。
損得勘定とは江戸時代に生まれた言葉であり、自分に対して損(デメリット)があるか得(メリット)があるかを考慮したうえで物事を判断することを意味します。
では、以下で類語や英語表現についても見みていきましょう。
「損得勘定」の類語
損得勘定の類語には以下のような言葉が挙げられます。
- 打算的な
- 計算ずくの
- 欲望にまみれた
どれもあまり良い印象の言葉ではありませんね。
「損得勘定」の英語表記
損得勘定の英語表記には、
「計算する・用意周到な=calculating」 や「金銭ずくの・報酬目当て=mercenary」が用いられます。
- calculating person(計算高い人)
- mercenary person(報酬目当ての人)
日本語、英語のどちらを見ても悪いイメージを持たれてしまう言葉であることがわかりますね。
物事を損得勘定で動いてしまう人の5つの心理
誰しも少なからず損得勘定の気持ちを持っていると思いますが、常日頃から強い損得勘定で動いてしまう人はどのような心理状態なのでしょうか。
ここでは、5つの心理について解説します。
お金だけを信用している
損得勘定の意識が強い人はすべての行動に対して打算的な考えを持っています。
純粋な善意の気持ちからの行動を他人が提供してくれることは有り得ないと思っているのです。
そのため、相手はどんな見返りを求めているのだろうと勘ぐってしまいます。
このようなタイプの人は目に見えるお金にばかり囚われているため、人のことは信用しておらず、人生においてお金だけが信用できると考えている傾向があります。
目先の利益が第一優先されている
損得勘定で動いてしまう人の心理に、目先の利益を優先してしまうことがあげられます。
「◯◯をしたらあの人より得するんじゃないかな」と目先の損得で物事を判断してしまい、結果得なこともあれば、損をすることもあるのです。
しかし、どうしても目先の利益を優先してしまうことから「この人のためなら損得関係なく動ける」なんてことはほぼないといっても等しいでしょう。
このようなことから、人間関係を築くのも困難な傾向にあります。
人より自分の方が得したい
周りの人より自分の方が得したいと考えているのも損得勘定で動いてしまう人の心理状態といえるでしょう。
このようなタイプは、他人の損得に対しても気になってしまう人が多く、自分が他人よりも得をしたい、損はしたくないと強く思っています。
他人に対してマウンティングする人の心理状態に近いものがあり、どちらも人より優位に立ちたいと考えているのです。
見返りが絶対欲しい
損得勘定を基本として行動してしまう人は、自分が相手に何かをしてあげた場合、見返りを求めます。
そのため、見返りがありそうな人なら自ら率先して手助けしますが、見返りが期待できない人に対しては冷たく対応することも。
このような性格では周囲から人間性を疑われてしまっても仕方ありません。
マイルール=損得勘定が基準
人はそれぞれ生きていく上で大事にしているものがあるでしょう。
中には、自分が大切なものにはお金をかけるなど『マイルール』を作っている人もいます。
損得勘定で物事を判断する人は、自分の基準で独自のマイルールを設定するため、それが正しいものだと勘違いしているのです。
また、頑固な人が多いので、自分のルール以外は受け入れず、他人にそのルールを崩されることを極端に嫌う傾向もあります。
【男女共通】損得勘定で動く人の7つの特徴
次に、損得勘定で動く人の7つの特徴について紹介していきます。
男女共通なので、周りに当てはまる人がいるか、自分自身に当てはまっていないか、参考にしてみてください。
仕事で出世するためには手段を選ばない
損得勘定で動いている人は仕事をする上でも効率よく立ち回ろうと考えています。
損になりそうなことはしようとせず、自分にとって得になることのみを考えて行動します。
なるべく早く成功を収めたいという気持ちから向上心が強く、出世するためには手段を選びません。
無駄なことはせず最短ルートで出世するために損得を基準に行動しているのです。
最大のメリットを得るまで耐える
損得を気にしている人はメリットを最大限に引き出せる時まで我慢強く待つことができます。
例えば、
- 株取引で一番高く売れる時まで辛抱強く待てる
- 面倒な仕事が自分に回ってきても出世に繋がると辛抱する
など、前述では目先の利益を優先するとありますが、このように大きなメリットが潜んでいることに対しては、長いスタンスで耐えることができるのです。
自分の気持ちに素直
損得勘定で物事を考える人は他人の感情よりも自分の利益を優先させます。
気乗りしないお誘いを受けた場合、多くの人は相手の気持ちを考慮し、申し訳ないという気持ちから嫌だと思っていても誘いに乗ってしまうでしょう。
しかし、損得勘定のある人は自分にとって損になる時や嫌だと思う場合はきっぱり断ることができます。
自分の気持ちに素直に生きていけることも特徴の一つです。
自分が得をする人に対しては良い顔をする
自分にとって利益をもたらしてくれる人に対してはごまをすったり、ご機嫌取りをして良い関係を築こうとします。
そのため、本性がわかるような顔を見せず、良い人を演じあげるのです。
しかし、さらに自分に利益をもたらしてくれる別の人を見つけると、あっさりとそちらにフォーカスを切り替えてしまうことも。
このような特徴を持つ人は、1人の人間と良好な関係を続けることは難しいでしょう。
得のためなら空気は読まないため友達が少ない
前述したとおり、自分の利益を最優先にして考えているため『友達のため』だけでは動くことがありません。
そのため、せっかく友達になっても距離を置かれ見切られることが多くなるのです。
長い付き合いのある友達が劇的に少ないのも損得勘定で動く人の特徴といえますね。
要領・効率が抜群に良い
損得勘定で動く人にはネガティブな特徴が多い一方で、要領・効率が抜群に良いというポジティブな特徴もあります。
どのような物事でも何が損で何が得なのかを選択することを得意としているからです。
そのため何事も無駄がなく合理的で、要領や効率を抜群に良くしたパフォーマンスを行うことができるのです。
他人に借りを作るのを嫌う
損得勘定で何事も考えてしまう人は相手に見返りを求めるがゆえに、自分が他人から助けてもらった場合にも対価を払わなければいけないと思ってしまいます。
例えそれが相手の好意からの行動であっても、借りを作りたくないために断ってしまうのです。
1人で解決できることならば他人の手を借りず対処してしまったほうが楽だと考えています。
よってコミュニケーション能力が上がることはありませんが、個人のスキルが高くなるというメリットはあるといえるでしょう。
損得勘定で動くのをやめたい人の改善方法
特徴からも分かるように、損得勘定が強いと良い人間関係を築くことが難しくなります。
損得勘定で動くのをやめたい…と悩む人に向けて、最後に改善方法を解説していきます。
損得以外の人間関係を築く
まずは、損得に左右されない人間関係を作ることからはじめてみましょう。
隣にいるだけで安心できる恋人や友達がいれば、損得を気にせず付き合っていけることを実感できるはずです。
また、すでに周りにいる人たちは実は損得関係なしのお付き合いできる人間関係だったというケースもあるでしょう。
損得が影響しない環境が一つでもあれば、あなたにとって心休まる場所になりますよ。
自分だけの価値観から抜け出す
自分にとって損得と考えていることは、社会から見ると損得ではないかもしれません。
自分だけのガチガチに凝り固まった価値観の中でルールを作ってしまうと、視野はどんどん狭くなるばかりです。
損得で人を判断せずに、周りの人たちに目を向けて色々な考え方に触れてみましょう。
そうすることで、「このような考え方もできるんだ」「この人の価値観参考にしたい」などと自分自身の視野が広がることでしょう。
新しい友達・恋愛をはじめる
新しい友達を作ったり、恋愛をはじめたりすることで今まで自分が思いつかなかった考え方に触れ合うことができるでしょう。
さまざまな場面で新しい人と出会うことで良い刺激となり、自分の持っていた価値観を変えるきっかけになるかもしれません。
毎日を楽しいスケジュールで埋めていくことで心が満たされ、損得で考えることも徐々に減っていくでしょう。
彼氏・彼女まで損得勘定で選んでしまうと長続きしない関係になってしまうことも。
仕事に対してだけでなく、恋人までも損得勘定で選んでしまうと結果として長続きしない関係になってしまいます。
「もっと高収入で高級車で迎えに来てくれるような男性がいい」「今の彼女より美人な女性がいるかもしれない」などといつまでも打算的な考えをしてしまうためです。
そんな状態が続いては、新しい恋人ができてもずっと同じことの繰り返しになってしまうでしょう。
損得勘定は時として必要な場合もありますが、強すぎるとさまざまな場面でデメリットとなってしまいます。
損得勘定で判断することが多い人は、このページを参考に他の人の価値観に多く触れ、自分自身の言動を見直すきっかけにしてみてくださいね。