思い込みが激しい人の心理とは?思い込みを捨てて楽に生きる方法も伝授!
あなたの身近に思い込みが激しい人はいませんか?
世の中にはマナーやルールがあり、秩序が保たれています。
しかし、常識に捉われていたりこだわりが強すぎたりすると、息苦しくなることや、判断基準を見誤ることが多くなるかもしれません。
今回の記事では、思い込みが激しい人の心理から見受けられる特徴と、恋愛に起こりうる具体的な弊害について解説していきます。
また、不要な思い込みから抜け出し、人生を楽しく生きるための方法についても紹介していきますので、ぜひ最後までお読みください。
Contents
「思い込み」とは?
日本社会において「普通」や「常識」を重んじる人は多いですが、その思考こそが思い込みと言っても過言ではありません。
まずは「思い込み」という言葉について解説していきます。
言葉の意味
「思い込み」とは、疑うことなく信じ切っている状態を意味する言葉です。
無意識に、常識や習慣、道徳などを根拠にし、それ以外に真実はないと、固く心に決めている状態を指します。
また、同じ事柄であっても、人によってどのように思い込みをしているかは異なります。
たとえば日曜の夜に、翌日のことを考えて「明日も仕事か…」と憂鬱になる人もいますよね。
これは、「仕事はつらいものだ」という思い込みがあるからです。
逆に、仕事が楽しいと思い込んでいる人は、日曜の夜も、翌日のことを考えると楽しい気持ちになります。
このように、その人によって楽しくもなり、つらくもなることを心理学上「認知バイアス」といいます。
思い込みはこの認知バイアスから成り立っているのです。
病気の可能性も…
思い込みが激しい人が妄想を繰り返し、さらに強い思い込みの世界へ陥っていくと、うつ病になってしまう可能性もゼロではありません。
- 重い病気なのではないかと強く思い込む「心気妄想」
- 貯金があるのに破産したと思い込む「貧困妄想」
- 些細なことでも重大な罪を犯したと思い込む「罪業妄想」
とくに自分は重い病気だと思い込んでいる「心気妄想」については、「健康面に悪影響を及ぼす可能性を示唆する」という研究結果が、海外の共同研究チームから発表されています。
このように、過度な思い込みが原因で心や体に悪影響を与える危険性は、世界でも認められている事実です。
勘違い炸裂!思い込みが激しい人の心理
思い込みが激しい人の心理状態はさまざまですが、共通点として、孤立しがちであり、社会で生活していく上で、コミュニケーションが円滑に築きづらいことが挙げられます。
ここでは、そんな思い込みが激しい人の心理について解説していきます。
マイナス思考で被害者意識
思い込みが激しい人の心理として、とくに多いのが過度なマイナス思考により、被害妄想にかられるケースです。
被害妄想とは、自分が他人からありもしない被害を受けていると思い込んでしまうこと。
たとえば、近くで笑い声が聞こえてきたときに、それが自分に向けられたものだと思い込み、「バカにされてる」「悪口を言われている」などとネガティブな捉え方をして、完全に自分は被害者だと認識してしまいます。
最悪の場合、被害妄想のあまり他人に対し、危害を加えるケースまで実在するのです。
自分の考えが正しい
思い込みが激しい人の中には、自分の考えが何より正義であり、何より正しいと信じて疑わない人が多いのも事実です。
たとえ他人から真実を聞いたとしても、自分の考えが正しいということ以外は、頑なに受け入れません。
もちろん、自分の考えに自信を持つのは良いことですが、根拠なく1つの考えだけに固執し、自分が正しいと主張し続けていれば、他人には高圧的な印象を与えてしまいます。
そのため、「付き合いにくい人」「面倒な人」と思われることもあるでしょう。
他人のことが信じられない
思い込みが激しい人の心理的特徴として、他人のことが信じられないことも挙げられます。
自分に対しての発言や対応に、本当は悪い意味が隠されているんじゃないかと勘ぐり、他人からの話を素直に信用できないなど、言葉や態度の裏を探ってしまうのです。
また、他人を信じられない人は、「信じてもどうせ裏切られる」「自分のほうが優れている」と思い込む傾向にあり、人との信頼関係が築けずに孤立しがちです。
すべてをポジティブに捉える
思い込みが激しい人全員がネガティブなわけではなく、すべてをポジティブに捉える自己愛が強いタイプの人も存在します。
もちろん、人が生きていく上で、前向きな思考は必要です。
しかし、「自分はモテている」「自分はみんなから注目されている」「自分は有能だ」といったような自己評価が現実より過大である場合は、周囲の人を呆れさせます。
さらに過度なポジティブ思考により、優越感に満ちた振る舞いや不遜な態度をとるようであれば、周囲の人間にとって、不快以外のなにものでもないでしょう。
否定されるのが嫌
思い込みが激しい人は、自分が何より正しいと思っているので、その他の考えや意見を聞き入れること以上に、自分の考えを否定されることを嫌います。
「自分自身が拒否された」と大ダメージを受けることを避けたいのです。
人の意見を聞き入れない分、狭い視野で柔軟性がなく、自分の考えに固執するので、他人のアイデアを受け入れないどころか、敵対することもあるでしょう。
そのため、結果的に周りから避けられる存在になることも少なくありません。
思い込みが激しいことによる恋愛での弊害
思い込みが激しいと、恋愛への弊害は必ず生じます。
自身の思い込みによって、上手くいくものも、上手くいかなくなるケースが多いのです。
ここでは、思い込みが激しいことによる、恋愛での弊害について解説していきます。
ポジティブな妄想により空気の読めない行動をしてしまう
恋愛においてポジティブすぎる妄想は、空気の読めない発言や行動で結果的に相手を困惑させることがあります。
異性から避けられても、自分はモテる存在という思い込みから、「相手が照れている」「好きだから意識している」と都合よく解釈することも…。
目が合っただけで自分に好意を持っていると勘違いし、告白されてもいないのに相手を振るという勘違い行動をとります。
最悪の場合、いつの間にか「付き合っている」と認識してしまうなど、空気の読めない言動で、周りから「痛い人…」と思われることも少なくないでしょう。
ちなみに、自分がモテる存在と思い込んでいる人にはナルシストが多く、鏡に向かってパワーポーズをしては自分に惚れ惚れするなど、自身に酔っている傾向があります。
感情の波が大きいことで異性に敬遠される
思い込みが激しい人は、些細なことにも着目して感情的になることが多く、異性から敬遠されることも少なくありません。
客観的に見るとサラッと流せる事柄に対して、勝手に怒ったりひどく落ち込んだり…。
ポジティブで明るいときは一緒にいて楽しいけれど、その感情のふり幅が周囲の人からはなかなか理解されにくく、「面倒な性格」と思われている場合もあります。
異性に対しヒステリックに怒る人や、些細なことで不機嫌になる人など、自分の感情をコントロールできず起伏が激しい人との恋愛は、誰もが避けたいと思うものです。
嘘を見抜けず騙される
思い込みが激しい人の特徴として、裏付けや根拠がなくても、自分が正しいと思った情報は真実として疑いません。
そのため、自分が信じている人からの情報であれば、その情報が嘘だとしても、それを見抜けずに騙されることがあるのです。
また、思い込みが激しい人は、一度信じた物事に対して嘘だと疑わないため、本当に正しい情報なのかどうかを調べることは、ほとんどありません。
このように、思い込みが激しいことで嘘を見抜けず、他人に騙されやすいため、異性との恋愛は愚か人間不信になるケースもあります。
「嫌われてる」と思い込み自信喪失に陥る
人は恋をすると、相手の気持ちについてあれこれ思い悩むものですが、思い込みが激しい人は、恋愛相手に対して「自分は嫌われている」とネガティブ思考を働かせる場合がほとんどです。
そして、その思い込みがエスカレートすると、「自分なんて…」と自信喪失に陥ります。
好意がある相手から傷つくことを言われたら誰もが落ち込むものですが、時間と共に気持ちを切り替え、いずれは立ち直るものです。
しかし思い込みが激しい人は、ネガティブな言葉を真に受けてしまい、なかなか立ち直ることができません。
相手のちょっとした言葉や些細な振る舞いから、「きっと自分のこと嫌っているに違いない」「自分にはなんの魅力もないんだ」と決めつけてしまうのです。
思い込みが激しいことで自分のマイナス思考に支配され、自分で自分を苦してめてしまうのは、恋愛において大きな弊害といえるでしょう。
「好かれてる」と思い込みストーカーになる
ポジティブな思い込みによる恋愛の弊害もあります。
思い込みが激しいことで「自分が相手を愛しているように、相手も自分を愛している」と妄信し、ストーカーになるケースです。
思い込みが激しい人は「自分が正しい」と認識しているので、一度「相手も自分を愛している」と思い込んでしまうと、現実が真逆でもその事実は受け入れません。
相手が断りの意思表示をしたとしても、「恥ずかしがっている」「素直になれないだけ」と都合よく解釈します。
また、「自分たちは相思相愛なのに、相手の家族が邪魔をしてくる」などと被害妄想に走り、攻撃的な行動に出ることもあるので、非常に危険なタイプといえるでしょう。
ポジティブすぎてストーカーになってしまっては、誰も幸せにはなれません。
思い込みを捨てて楽に生きるための効果的な方法
思い込みが激しい人は、孤立してしまうことや、自分のネガティブ思考に苦しめられることも少なくないでしょう。
ここでは、そんな思い込みを捨てて楽に生きるために、思い込みの改善方法を紹介します。
偏見や先入観などの思い込み癖を自覚する
思い込みが激しい人は、一度や二度「考えすぎでは?」「思い込み激しいね」などと身近な人から指摘を受けた経験がある人が多いはずです。
そんな指摘を受けたら、きちんと受け入れ自分を振り返りましょう。
性格改善は、まず自分の短所や弱点をしっかり自覚することからです。
そして、自分だけが正しいという思い込みや、先入観で物事を判断する考え方を、改善するよう心掛けてください。
相手の話を最後まで聞く
思い込みの激しさを改善するには、自分のルールや価値観に縛られることなく、広い視野で柔軟な考え方を持つためにも、相手の話を最後まで聞くようにしましょう。
思い込みが激しい人は、自分一人の考えに固執しがちなため、話の途中でも狭い視野で判断したまま物事を完結してしまいます。
人の話を最後まで聞いて、「なぜこの人はこんな風に考えるのか」と疑問を持つだけでも、少しずつ視野が広がっていくことでしょう。
また、職場では上司からのフィードバックを具体的に聞く姿勢をクセづけることで、理解度が深まり、スキルアップに繋がります。
「人の話を具体的に、最後まで聞く姿勢」は、あらゆるシチュエーションにおいて、結果的に自分にプラスになることが多いですよ!
他人の意見やアドバイスを受け止める
他人からの意見やアドバイスを真摯に受け止めることは、思い込みが激しい性格を変えるための大きな第一歩です。
自分の考え以外は一切聞き入れない姿勢では、思い込みが激しい性格は一向に変わりません。
思い込みの激しさを改善するためには、他人の意見やアドバイスにも耳を傾け、自分の考えが正しいという思い込みから一歩、抜け出すことが大切なのです。
周囲の人への感謝の気持ちも忘れずに、他人の話を一度受け入れてみてくださいね。
身近な人に相談してみる
自分の考えが正しいと信じている人ほど、人に相談することがありません。
しかし、悩んだり落ち込んだりしたときは、家族や同僚など、親身になってくれる人は必ずいます。
身近な人に心を開いて相談することで、自分一人では考えもしなかった対処法やアイデアが生まれ、視野が広がるきっかけになるかもしれません。
何かに悩んだときは、「こう考えているんだけど、どう思う?」「こんな経験したときはどう乗り越えたの?」など身近な人に相談するクセを付けると、思い込みが激しい性格を改善できる可能性があります。
事実ベースの論理的な思考を身につける
思い込みが激しい人は、少ない情報だけで判断し、その結論を正しいと信じて疑いません。
たとえば、気になる商品の広告を見て、内容や性能を調べることなく、限られた情報や感覚だけで「これは良い商品だ」と判断し、他の商品に目もくれなくなるのです。
しかし、何事においても事実ベースで理論的に考えることや調べることはとても重要です。
より多くの情報を収集し、データや論理的な解決策を知ることで、視野も広がり、物事の本質が見えてきます。
思い込みが激しいと感情的に物事を進めがちですが、感情が先行してしまうと、どんなに自分が正しいと主張しても説得力はありません。
「あの人は感情的な人だ」「思い込みが激しすぎる」と周囲に思われ、孤立してしまうことがないよう、事実に基づいた論理的な思考を身につけることが大切です。
不要な思い込みはきれいさっぱり手放そう!
不要な思い込みを手放すことで、自論に縛られすぎず、物事の捉え方を変えることができます。
日本心理学会・日本発達心理学会などに所属している心理学者で、思い込みのほか、自尊心や性意識、人格形成などを研究している鈴木敏昭さんの著書『人生の99%は思い込み』でも、「成功をおさめる人はなんの根拠もない自信を持っている」と語られています。
前向きな思い込みが原動力となり、成功をおさめている人がたくさん存在するのも事実です。
そのため、不要な思い込みは手放し、周囲の人を幸せにさせるポジティブな思考と広い視野を持つようにして、より豊かな人生を手に入れてください。