円満離婚を成功させる5つの事前準備と原因別4パターンの離婚方法を解説

世の中の夫婦全てが一生共に幸せな結婚生活を送れるとは限らず、残念ながら離婚に至ってしまうケースもあります。
もっとも、前向きに考えるなら離婚も人生の選択肢の一つであり、円満離婚をしてお互い今後の人生をより良いものに変えていくチャンスともいえます。
そこで今回は、円満離婚を成功させるための事前準備・原因別の円満離婚の方法などを記事にまとめます。
Contents
「円満離婚」の意味とは?
円満離婚とは夫婦円満の意味とは全く異なり、「お互い揉めることなく合意して離婚が成立すること」です。
離婚となればまず話し合いが必要ですが、ここで揉めることなく離婚が成立するのが『円満離婚』であり、裁判所を通さずに離婚が成立する協議離婚に含まれます。
一方、調停離婚・裁判離婚は裁判所での手続きが必要なため、これらのケースで最終的にお互い納得して離婚したとしても、この場合は円満離婚に該当しません。
3つの必要なこと
円満離婚をするためにはお互い納得できる話し合いが必要ですが、この「納得できる話し合い」とは離婚理由・慰謝料のことだけを示しているわけではありません。
- 子どもの養育について
- 経済的な自立
- 住居の確保
このように、離婚後の生活の保証ができてこそお互い納得できる話し合いといえます。
離婚となった場合に不安なのは離婚後の生活であり、その点でお互いが納得して合意する話し合いをすることが、円満離婚をするために必要な条件になります。
円満離婚したその後を視野に入れた5つの事前準備
円満離婚をするために必要なのは、離婚後の生活を考えた万全な準備です。
勢いで離婚を決めるのではなく、冷静になって入念な準備をしておかなければ円満離婚は不可能ですし、後にトラブルになってしまう可能性もあります。
貯金をしておく
一般的には、離婚に必要な貯金はおよそ100万円といわれており、これは引っ越し・家具の購入など新たな生活をはじめるにあたって必要なお金です。
仮に自分が現在の住居に残る場合でも、離婚することによって購入が必要になるものも出てくるため、やはりある程度の貯金をしておいた方がいいでしょう。
今の住居・今後の住居を決めておく
離婚した後に今度の住居を決めるようでは遅く、一時的でもホテル暮らしになってしまえば不自由ですし、余計な宿泊代がかかってしまいます。
そのため、離婚後の住居は必ず決めておかなければならず、仮に今の家にそのまま住む場合でも住宅ローンの支払いについても話し合っておく必要があります。
子ども関係をリサーチ
子供がいる夫婦が離婚する場合、自分たちだけでなく子どもたちの今後の生活もきちんと決めておいてください。
引っ越しによって転校が必要なら学校の手続きが必要ですし、生活の変化に戸惑う子どもに対して心のケアも考えてあげましょう。
養育費確保の有無
離婚後は男性も女性も自立した生活を送らなければならないため、安定した収入を得る準備をしておいてください。
子供がいるなら養育費を確保することはもちろんですが、将来の高校・大学進学に備えて、もらった養育費は貯金に回しておくくらいの考えを持っておくべきです。
互いの親に報告
離婚するなら、妻も夫も自分の親に報告することを忘れてはならず、なぜなら親が孫に会えなくなってしまうケースもあるからです。
もっとも、浮気やセックスレスなどが原因の場合は話しづらいでしょうから、親にどこまでのことを話すのかは事前に決めておくといいでしょう。
平和に離婚するのが難しい【原因別】円満離婚する方法
円満離婚をするためには冷静になって相手と話し合うことが大切ですが、一方に明らかな非があるなどのケースではすんなりとはいきません。
財産分与・慰謝料請求など、決めるべきことは全て取り決めを行い、必ず協議離婚合意書を作成して、可能であれば公正証書にもしておきましょう。
また、話し合いが進まない場合は法律の専門家・弁護士のアドバイスを求めることも視野に入れてください。
ちなみに、日本における離婚の9割以上が円満な協議離婚を実現されています。一見平和な離婚が難しそうな以下のケースでも方法次第では円満離婚も可能になってきますよ。
相手が不倫した場合
相手の不倫で離婚する場合は円満離婚が難しく、理由として「自分を守りたい気持ちから、相手が事実を話さない」「相手に対する怒りから、感情的になってしまう」などが挙げられます。
このケースでのポイントは不倫発覚から期間を空けて離婚交渉することです。
まずは、心を落ち着け冷静になったところで慰謝料の相場を調べておきましょう。
また、弁護士に相談して不倫の証拠を収集、慰謝料を「解決金」の名目で請求するなどの工夫をして冷静に話し合える状況を作ってください。
自分が不倫した場合
自分が不倫をして離婚する場合、まず調べるべきことは相手が不倫の証拠を持っているかどうかです。
証拠がなければ解決金としてお金を支払うスタンスで話を進め、証拠があれば素直に慰謝料の支払いに応じましょう。
ただし、相手が無理な金額を要求してきた場合は必ず拒否すること。自分の支払い能力の範囲内での金額で理解してもらってください。
親権争いが生じた場合
二人とも親権者を希望している場合、一般的な親権の権利を「親権」と「監護権」に分ける解決方法があります。
一般的な親権には、「子どもの財産管理権」「子どもを養育監護する権利」が含まれていますが、話し合いによってこれらの権利を親権・監護権の2つに分けることが可能。
- 親権者:子どもの財産を管理する
- 監護権者:子どもと一緒に住んで監護養育を行う
このように、親権者は直接子どもと暮らすことはないものの、戸籍上は「親権者」になっていますし、学校に関係する書類を作成する際などで子どもとの接点を持てます。
そのため、父母の両方が親権を希望するケースでは、「父:親権者」「母・監護権者」とすることでお互いが納得できる場合も多いのです。
また、一緒に住まない親権者が子どもと会えるように、面会交流を積極的に行うことを事前に決めておくのも、円満離婚につながります。
話し合いが困難な場合
お互い感情的になっている場合は、円満離婚以前に話し合うことすら困難であり、このケースでは「時間をおく」「話し合いの場所を考える」などの工夫が大切です。
例えば、別居すれば夫婦で顔を合わせる機会がなくなるため、イライラすることなく冷静な状態で離婚条件を考えることができるでしょう。
また、話し合いの場所を自宅ではなく喫茶店などにすれば感情を抑えやすく、お互い落ち着いて離婚に向けた話し合いができるようになります。
離婚しても仲良しな円満離婚した芸能人3選
円満離婚なんてあり得ないと思う人もいるかもしれませんが、芸能人の中にも円満離婚を成功させた夫婦がいるのをご存知でしょうか。
次で紹介する3組の夫婦は離婚後も良好な関係を築いており、円満離婚できることが形となって証明されています。
大竹しのぶ×明石家さんま
別れても仲良しという理想の離婚スタイルを築いたのが、大竹しのぶさんと明石家さんまさん。
夫婦としての形は合わなくても人間としてはお互い尊敬して認め合う二人であり、まるで映画の設定のような元夫婦ですね。
須藤元気×一般女性
神妙な記者会見でなくツイッターで明るく離婚を報告した須藤元気さん。離婚後は友達として別れた奥さんと交流を続けています。
財産分与で揉めることなく貯金は仲良く半分ずつ。『離婚』よりも『卒業』の表現がふさわしいほどさわやかな円満離婚です。
ミランダ・カー×オーランド・ブルーム
モデルのミランダ・カーと日本でも人気の俳優であるオーランド・ブルーム、結婚時は雑誌の編集部が大忙しになるほど話題になったものの、二人の夫婦生活は幕を閉じてしまいました。
しかし、子どものいる二人は円満離婚の形を選んで離婚後も三人で仲良く食事している様子を撮られています。
離婚発表後に二人の今後について「友人ではなく家族だ」と強調しており、その言葉どおり良い関係性を築いているといえます。
円満離婚からの復縁もあり得る!円満離婚経験者のブログも読んでみよう
離婚を不幸に思ってしまうのは完全な偏見、しっかりと話し合って円満離婚をすれば、夫婦関係だった頃のような衝突も起こらず、二人の関係性を良好に維持できます。
怒りや憎しみを感じての離婚となっていない分、今後の交流次第では復縁の可能性すら考えられるでしょう。
とはいえ、離婚であることに変わりない以上、不安に感じる気持ちは分かります。
そこで、円満離婚が難しく感じてしまった時は、実際に円満離婚を経験した人のブログを読んで参考にしてみるのもおすすめです。