【人見知り】はいつからいつまで続く?症状の原因&治す方法ベスト5

もっと楽しく会話をしたいのに、恥ずかしくてなかなか打ち解けられない…
そんな人間関係の悩みを抱えている人が、近ごろ急増しています。
誰もが願うスムーズなコミュニケーションの前に立ちはだかる大きな壁。
それが「人見知り」です。
恋愛においても不利となる「人見知り」。
どこからともなく湧いてくる恥ずかしい感情の正体はいったい何なのでしょうか。
なぜ人見知りは起こるのか、人見知りの原因と克服法について詳しく解説します。
Contents
人見知りはいつから始まるの?
人見知りとは、知らない人や見慣れない相手に不安を感じたり、恥ずかしがったりすることをいいます。
それはいつから始まるのでしょうか。
人見知りの始まりは人それぞれ
赤ちゃんの人見知りは、生後6~7ヶ月ころから始まるケースが多いといわれています。
しかしこれも個人差が大きく、5ヶ月ごろから始まる赤ちゃんもいれば1歳過ぎてから始まるタイプの赤ちゃんもいます。
また、中にはいったんおさまった人見知りが、生活を送っていく中で2歳を過ぎてから再開することもあるようです。
人見知りをしない赤ちゃんもいる
意外といるのが、人見知りをしないタイプの赤ちゃんです。
早くから保育園に通っていたり、祖父母同居などで大家族だったり、生まれてまもないうちから多くの人と接する機会がある場合は、人見知りをしないこともあります。
しかし兄弟や姉妹といった同じ環境でも、人見知りをする子もいれば、しない子もいます。
赤ちゃんにも個性があり、生まれながらの性格や環境によって決まるところが大きいでしょう。
人見知りの原因は?
赤ちゃんが人見知りする原因については、これまで知らない人への警戒心だと考えられてきました。
しかし、実際はそうではないようです。
近年の研究では赤ちゃんのより複雑な心理が明らかになっています。
成長の証
人見知りが始まるのは早くて5ヶ月からです。
それまでは誰にでもおとなしく抱っこされていたわけですから、これは赤ちゃんの成長の証といえます。
人見知りを始めるころは、赤ちゃんが周りの大人達の見分けがつくようになると考えられています。
いつもお世話をしてくれるママやパパがわかるようになり、他人と区別がつくようになりますが、それはただ他人が怖くて泣いているだけではありません。
好奇心と恐怖心の葛藤
科学技術振興機構(JST)は、東京大学・京都大学・理化学研究所・同志社大学との共同研究の結果、赤ちゃんの心の葛藤から人見知りが起こると発表しています。
これは、生後7~12ヶ月の赤ちゃん57人とママを対象におこなった気質調査と視線反応計測で判明したもので、赤ちゃんの「相手に近づきたい(接近行動)」という気持ちと「怖いから離れたい(回避行動)」という気持ちが混在することで「葛藤」状態が生じ、人見知りが起こるとしています。
参考元:https://www.jst.go.jp/pr/announce/20130606/index.html
人見知りの強い赤ちゃん
人見知りが強い赤ちゃんは最初に目が合った時、相手の目を長時間凝視する傾向があり、また相手がこちらを見ていない時の方がよりよく観察していることが調査で明らかになっています。
人見知りが強いと、正面から目を見られると目をそらしてしまい、相手が目をそらすと凝視して相手を観察しようします。
この一連の行動から、関心があって近づきたい気持ちと怖い相手から逃れたいという両方の気持ちの葛藤が見てとれます。
人見知りの弱い赤ちゃん
人見知りの弱い赤ちゃんは、相手の顔を正面からまっすぐ見る傾向があり、コミュニケーションをとろうとしていることが伺えます。
人見知りは、単に見慣れない相手が怖いからという理由だけで起こるわけではありません。
怖いという気持ちと同じくらい強い好奇心を相手に抱くことができるからこそ、起こる現象といえるでしょう。
人見知りはいつまで続く?
赤ちゃんの心に生まれる葛藤が引き起こす「人見知り」。
これはいつごろまで続くのでしょうか。
1~2歳で落ち着くことが多い
一般的に人見知りは、いったん始まれば乳児期を通じて継続され、2歳ころまでに落ち着くことが多いといわれています。
落ち着く時期にも個人差があり、性格や始まった時期、環境などにも左右されます。
場所見知りしている場合もある
中には人見知りならぬ、「場所見知り」をすることもあります。
「場所見知り」とは、初めての場所や全く環境が異なる場所に赤ちゃんをつれていった際に泣き出したり癇癪(かんしゃく)を起したり、ママから離れないなどの一連の行動のことをいいます。
これは環境の変化による不安やストレスから起こるもので、指しゃぶりなど安心を得るための癖がひどくなることもあります。
場所見知りの期間はだいたい人見知りと同じですが、引っ越しをしたり年中から幼稚園に入園するなどの環境変化があれば、その時期まで続くこともあります。
大人の人見知りってあるの?
このように「人見知り」は赤ちゃんの成長過程において起こるものですが、社会人になった大人でも人見知りをする人が増えています。
「初対面の人と会うのが苦手」
「初対面の人とうまく話せない」
そう考えている人は多いのではないでしょうか。
人見知りでいると、仕事で能力を発揮できない上に、気になる男性・女性とうまく話せないこともあり、恋愛に発展するのが難しいこともあります。
さっそく、大人の人見知りについて解説していきます。
似たような症状である対人恐怖症やコミュ障との違いについても知っておきましょう。
対人恐怖症との違い
他人に対して恐怖を感じるというところでは「人見知り」と「対人恐怖症」は同じように見えますが、実は別物です。
「対人恐怖症」は日本特有の症状と考えられており、英語でも「TKS」(Taijin KyofuSho)と呼ばれ、日本の恥の文化によって起こるとされているのです。
ただ、これに類似した症状として「社交不安障害」(Social PhobiaまたはSocial Anxiety Disorder:SAD)があり、ほぼ同じと見なされています。
対人恐怖症の症状には以下のようなものがあります。
- 視線恐怖症 … 他人や自分の視線が気になる
- 会食恐怖症 … 人がいる場で食事をとることができない
- 雑談恐怖症 … 会話に自信がなく自然な会話ができない
- 多汗症 … 人前に出ると異常に汗をかく
- 自臭症 … 自分の体臭が気になる
- 赤面恐怖症 … 人前で赤面し、そのことが気になる
- 過敏性腸症候群 … 過度なストレスから来る腹痛や下痢・便秘
- 動悸・息切れ・手の震え など
軽度の場合は神経質な性格とみられますが、症状が進行すると汗や腹痛、動悸など、からだにも症状が現れるのが特徴です。
これに対し、「人見知り」は社会心理学で「シャイネス」と呼ばれ、「恥ずかしがり屋」「照れ屋」「内気」などと表現される性格のひとつです。
初めての場所や相手に対して緊張や恥ずかしさがあり、ストレスを感じますが、回を重ね慣れることで症状は緩和されます。
しかし対人恐怖症の場合、慣れるということはなく、症状が自然に改善することは極めて稀です。
もっともシャイネスから対人恐怖症に移行することもあるため、両者の見極めは難しいといわれます。
コミュ障との違い
最近「コミュ障」という言葉を耳にする機会が多くなりました。
これは「コミュニケーション障害」の略ですが、医学的な意味と違ったニュアンスで使われる場合がほとんどです。
医学的には、認知や発声などの障害があってコミュニケーションがうまく取れないことを意味します。
症状として以下の5つの疾患が定められています。
- 言語症 … 言語取得に関する困難さ
- 語音症 … 発声に関する困難さ
- 小児期発症流暢症(吃音) … どもったり会話の途中で話せなくなる
- 社会的(語用論的)コミュニケーション症 … TPOに合った会話ルールの選択が困難
- 特定不能のコミュニケーション症群 … 上記以外の困難さ
一般的に使われる「コミュ障」は、障害の有無を問わず、対人恐怖症の雑談恐怖症などが近いといわれています。
雑談恐怖症は対人恐怖症のひとつですから、自然に改善することは難しく、慣れることで改善が見込める人見知りとは異なります。
大人の人見知りを治す方法ベスト5
人見知りのせいで気になる相手とお話しできない…
そんな恋愛の弊害ともなる人見知りですが、深層心理を知ればきっと改善できます。
人見知りの原因や改善するための対処法を知っておきましょう。
ここでは、大人の人見知りを改善する方法ベスト5を紹介します。
自意識の過剰さを改める
大人の人見知りの正体、それはズバリ自意識です。
「初めての人に悪い印象を与えてしまわないか?」
「嫌な思いをさせるんじゃないか?」
そんな思いに駆られると、一気に人見知りが発動します。
相手への配慮が人見知りの原因のように思うかもしれませんが、実はそうではありません。
1番気にしているのは「自分の印象」です。
【私の】悪い印象を気にし、【私が】嫌な思いをさせないかと考えています。
この自意識過剰を改める魔法の言葉があります。
「自分で思うほど誰も私を見ていない」
人見知りの恐怖に駆られたら、この言葉を3回唱えてみましょう。
「悪い印象を与えるかもしれない…」
→ 「悪い印象与えられるほど誰も私を見ていない」
「嫌な思いをさせるかもしれない…」
→「嫌な思いをさせられるほど誰も私を見ていない」
不安が頭をよぎったら、この言葉を思い出してください。
初対面で緊張するのは相手も同じです。
常に自分のことばかりを気にする「自意識過剰」を卒業しましょう。
ネガティブ思考をやめポジティブ思考に切り替える
誰でも初めての場面や慣れない状況では緊張するものです。
「もしうまく話ができなかったらどうしよう」
「失敗したら恥ずかしい」
そんなネガティブ思考で、ハードルはどんどん上がっていきます。
でも、考えてみてください。
まだ何も起きていません。
うまくいかない可能性と同じだけ、うまくいく可能性だってあるはずです。
ネガティブ思考になってしまう原因は、失敗した時のショックから自分を守りたいという防御的な心理が働くからです。
これは心理学で「セルフハンディキャッピング」と呼ばれています。
自分でハンデをつけることで、失敗しても自尊心を保てるよう予防線を張ることをいいます。
しかしその予防線を張ることで、頭の中は失敗した時のことでいっぱいになり、成功するイメージが持てなくなります。
成功のイメージがなければ、失敗の確率を自ら引き上げているようなものです。
気持ちに余裕がない時こそ、成功のイメージを強く持ちましょう。
気になる人とお話しをする前も、楽しい雰囲気をイメージしてポジティブな話題を考えておくことがおすすめです。
挨拶などで人と関わるきっかけを作る
人見知りだとどうしても守りに入りがちです。
たとえば自己紹介で、「私は人見知り」と先にいってしまう人もいますが、それは、「人見知りの私に配慮してください」といっているようなものです。
相手に悪い印象を与えたくないはず発言が、最悪の印象を与えかねないことに気づきましょう。
また、人と接することを避けてしまうのも「人見知り」の特徴です。
ここで、相手とのきっかけを掴める言葉を覚えておきましょう。
それは【挨拶】です。
「はじめまして」
「こんにちは」
など簡単な挨拶はコミュニケーションにおいて最強の言葉といえます。
会話の内容を問わず、挨拶を交わすことであなたが相手を歓迎していることが伝わります。
意中の相手にうまく話せないのであれば、挨拶を必ずしましょう。
話すきっかけにもなります。
会話に困ったら、褒めるか質問する
人見知りが人と話すときに大きな壁と思っているもの…それは「スムーズな会話」です。
近年、スムーズな会話に悩む人が急増しています。
これは少子化・核家族化が影響し、家族内で会話をする機会が減っていることが原因のひとつといえるでしょう。
しかし、婚活パーティや街コン・マッチングアプリで出会う人は初対面です。
出会いを求めた男女に会話は必須といえます。
そんなとき、人見知りであれば会話に困ることもあるでしょう。
まず、人見知りの克服には慣れることが大切です。
会話における大事なポイントが3つあります。
- あいづち
- 質問
- 誉め言葉
あいづち
あいづちは会話の基本です。
あいづちの上手な人は聞き上手です。
ポイントは複数のあいづちを使い分けること。
「なるほど」「そうですか」「へえ」と、複数のあいづちを用意し、できるだけアトランダムに挟んでいきましょう。
特に話すのが苦手な人見知りさんは、この会話術を取得しておきましょう。
しかしあいづちは相手が話してくれる時にしか使えません。
相手が口下手だった場合、あなたが質問する側に回りましょう。
質問
相手から話を引き出すときに使うのが「質問」です。
質問は相手を喋らせるためのきっかけとなります。
話したくなる質問をすることで、自分が話すことなく会話を続けることが可能です。
MCになったつもりで会話を回せたらGOOD。
しかし、質問のし過ぎは逆効果になります。
尋問されてうれしい人はいないので注意しましょう。
誉め言葉
会話がどうも上手くいかない…。
そんなときは、褒め言葉を使いましょう。
「素敵なアクセサリーですね」
「素敵なネクタイですね」
など、相手が付けているアイテムを褒めます。
その際、ファッションコーディネートやトータルイメージを褒めるのは避けましょう。
注目するパートが大き過ぎると、相手に恥ずかしい気持ちや上から目線のような悪い印象を与えてしまう可能性があるからです。
また、誉め言葉を間違えると、中には皮肉に受け取る人もいるので気を付けましょう。
誉め言葉を上手に使う方法は、質問の前振りで使用することです。
【例】
「そのスカーフ可愛いですね!花のモチーフがお好きなんですか」
「そのネクタイ素敵ですね!青色がお好きなんですか」
このように質問に繋げると自然と相手を褒めることができます。
褒め言葉は、慣れない相手との会話で「私はあなたの敵ではありません」と伝えるためのものです。
以上「相づちを打つ」「尋ねる」「褒める」を活用して、なごやかな会話を進めていきましょう。
他人への偏見をなくす
「相手に失礼のないように振る舞いたい。だから緊張する」
というのが人見知りの心理です。
それは気遣いのように見えて、実は正反対です。
なぜなら、相手が寛大な人で些細なミスを許してくれる人だと考えれば、しない心配だからです。
他人は厳しく自分を評価するという偏見があるからこそ、人と接することに恐怖や苦手意識が生まれます。
しかし、これは疑心暗鬼というものです。
まずは疑うことをやめましょう。
冷静に人間観察をすれば、厳しい人ばかりではないことに気づきます。
対人関係は、相手を信じることも大切です。
偏見を持つことは相手に対してとても失礼なことです。
そのことを思い出せたら、きっと偏見から解放されるでしょう。
大人の人見知りは、自身の考え方を変えて治す!
大人の人見知りは先入観から起こります。
- 悪く思われるかもしれない
- 厳しく批判されるかもしれない
- 自分を認めてもらえないかもしれない
そんなネガティブな先入観が人見知りの原因です。
しかし、それらはすべて自分の思い込みです。
自分の考え方を変えることで、人見知りの恐怖を取り除くことができます。
気になる相手を会話をスムーズに進めるためにも、人見知りを改善しましょう。
失敗したって大丈夫です!
いい恋愛ができることお祈りします。
- 人見知りが始まる時期は個人差が大きい
- 好奇心と恐怖心の葛藤が人見知りの原因
- 大人の人見知りは対人恐怖症やコミュ症とは違う
- 大人の人見知りは個性のひとつで「シャイネス」という
- 考え方を改めることで大人の人見知りは改善できる